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免許状はどこで眠る

2010年04月27日 | 雑記帳
 必要があって(本当に必要なのか?政治に振り回されているようなものだが)教員免許状探しをしたのだが見つからない。
 物を捨てられない性質(たち)なので、必ずどこかにあるはずと書棚という書棚を引っかき回してみたけれど、やはりどこか知らない場所に眠っているのだろう。

 引っ越しも結構していることなので仕方ないかとあきらめモードに入った、そんなとき…ふと目に入ってくるのは、埃をかぶったような「遺物たち」。

 まず、「77.12.06」という日付の入ったポスター。
 「MIDNIGHT BLUES-CONCERT」と大きいデザイン文字に、陰影画法とでも言うのだろうか、三人の男が描かれている。その真ん中にいるのが自分だ。
 医師会館小ホールが会場、参加料400円。当時の素人大学生だったらそんなものだろうか。いくらか記憶があって甦る。

 次に当時のフォークソンググループ「ディランⅡ」の曲の歌詞についての論評らしきもの。
 「詩と音楽」というゼミに参加していたので、そのレポートだと思う。音楽科教授の研究室に異分子のように紛れ込んだ自分を思い出す。海辺にある合宿所で何も知らないままに、観念だけで喋りとおしたような日々があったことは覚えている。

 ミニコミ誌というのだろうか、当時の仙台でのタウン誌のはしりでもあったはずだがその冊子が創刊号から三冊ある。
 その三冊目に、恥ずかしながら自分の詩が載っているのだ。ちなみに創刊号に書いているのは「伊奈かっぺい」だった。その詩も、イメージだけで書きなぐった賢治への憧れのような駄作だ。
 
 ぼろぼろのノートには、訳のわからない言葉が綴られている。くだらないけれども愛着も湧いてくる。

 費やした時間からすれば、明らかにこれらが、俺の免許状だな。

 見つからない免許状は、やはり見つからない程度のものだ。

 などと、格好つけている場合かよっ。どうしたものか。