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正面掲示考、再録

2011年11月21日 | 教育ノート
 先月からいくつか研究会があり、他校の教室を参観する機会があった。
 当然ながら教室環境に目がいく。その中でも真っ先に目に入るのは正面掲示である。

 うーん、最近この分野?はどうなんだろうなと思う。
 ビジュアル的に様々な工夫は目立つが、なんだか画一的のようにも感じる。
 他校の例は失礼なので、本校のを見てみよう(ちゃんと公開しているということは自信があるということ??)
 http://www.yutopia.or.jp/~miwasho/profile4.html

 まあ、それなりだとは思う。印象としては去年の方が少しよかったかも…。

 ただ、本校も含めて、少しスローガンに偏っているきらいがないか。本道ではあるけれど、やはり個性にかける。
 と時間のないところに我がままな注文をしてしまう。
 いや、かつては真夜中まで教室に残って「○○ワールド」と称されるダイナミックな正面掲示を作っていた同僚もいたっけなあ…。

 昔、その正面掲示について書いたことがあった、と記憶している。
 校内通信として出し、サークルで話題提供したものだったか、確か以前のホームページには収めていた気がする…とデータを探ったら見つかった。
 …まあ、そんなところか、時間があったら読んでください(「教室環境を考える 94.6」という文章の一部です)

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 正面掲示あれこれ

 「方向性が見える」という点で考えれば、やはり正面掲示は大きなポイントです。一般的には「目標」「スローガン」「詩」等々目指す方向が示されることになるはずです。何を使うかは、担任の先生なりの個性と工夫が出るところですね。

 二日間、分校の一、二年の教室におじゃましましたが、そこには「ジャングルジム」というまどみちおさんの詩が、きれいにレイアウトされて掲げられていました。やはり詩人の作る言葉は吟味されていますし、子どもたちの心に刻みたいという願いのもとに選ぶとすれば最適かもしれません。

 では、それ以外の方法を考えてみましょう。

 ダイレクトに学級目標を提示する方法もあります。担任が練りに練って考えた目標です。上学年であれば、しっかり把握できるのではないでしょうか。その目標を受け、「言葉を換えて」スローガンのような形にする方法もあるでしょう。これはかなり一般的ではないかと思
います。
 子どもたちの考えた目標を貼りつける場合もありますが、これは少人数のほうがあうようです。側面掲示でもよくあるパターンですね。

 今まで見たもので印象的だったものとしては、次の二つがあります。
 一つは、言葉が全然書かれてなくて、二つの絵(図?)が掲げられていた掲示です。
 片方は「礼をしている姿」、もう片方は「握手する手」です。ずばり教室の目標がわかりますね。
 二つ目は、「聞きじょうずになろう」「仕事じょうずになろう」という言葉です。
 かつて同学年を組んだF先生の教室です。普通のようにみえますが、これは実は最上級生である六年生に掲げられたものなのです。低学年から中学年のようなスローガンに思えますが、先生は「子どもの実態をよく見て」という根本のところをとらえてこの言葉を選択したのだなと、今でも印象に残っています。
 子どもをとらえて教師の願いを強く表す場として考えたいものです。

 おまえはどうなのだと問われそうなので、いくつか拙い例を紹介します。
 高学年を担任したときは重みがあるほうがいいかなと思って、目標に関連させ次の二つの言葉を掲示したときがあります。
 「向かう心」「続ける力」。
 中学年のときで覚えているのは、□を使ったものです。これも二つ掲げました。
 「□をねらって□をせよ」「□をして助け合う心を大きく」…これは授業や帰りの会に絶えず使って意識させることをねらいました。
 初めて一年生を受け持った時は「はてな?」と「やるぞ!」。そしてその中に宇宙船のようなものを描き「トトロたんけんたい」と名をつけました。
 そして、だんだんとシンプルになり、昨年などは学級通信のタイトルであった「わ」の一文字だけです(しかしそこには深い意味が…と自画自賛しております)。

 ちょっとしたアイデアですが、「額縁」など使うとりっぱに見えます。私は写真用のパネルのワクを購入して使っていました。こうすると、へたな字でもそれなりに輝いて?見えたりするものです。