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結ぶ読書

2016年02月12日 | 読書
 『考えないヒント アイデアはこうして生まれる』(小山薫堂 幻冬舎新書)

 この本の結論は「はじめに」にもう記されている。
 曰く「重要なのは、考えるテクニックではなく、自分の体をアイデア体質に変える、ということ」。
 その体質改善?変革?のために著者が現実に行った例を豊富に繰り出しているのが本書である。
 まとめることは困難だが、確実に言える一つとして「面白がる習慣」があるだろう。また言い換えれば「楽天的思考」とも言えるだろう。

 ふと思い出したのは、この新書が出た頃だったはずだが、かのS・ジョブスが大学卒業式でスピーチした「点を繫ぐ」ということ。
 世に出ていく人には共通点が多い。


 『暮らしの雑記帖』(永江 朗  ポプラ社)

 洒落た表紙である。ぜひ写真だけでも見てほしい。
 著者名のある部分が「生活明細票」になっているところなど、センスの塊のようだ。
 「衣食住」を自分なりの順位で、「食」「住」「衣」「暮」と並べ、それぞれに自分の愛用しているモノなどについて記している。
 「ジーンズとTシャツ」「散歩と靴」「風呂敷とトートバック」といったように、関連づけられるテーマで書いている項目もあるが、まったく異なる二つ、例えば「双眼鏡と和菓子」「おやつと万年筆」「iPodとステテコ」といったような内容もある。

 その共通点(ある面こじつけだが)で結ぶところが、永江流なのだと思う。
 「生活保守主義」という用語も出てくるが、自分の流儀を貫いて生活できることは、今の世の中では案外硬い決意が必要かもしれないと感じた。