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物事を複雑にしないたった一つのこと

2016年09月25日 | 読書
Volume21~山﨑武也の言葉シリーズ➀


 「一つのことに心を込めれば、物事は複雑になりようがない。物事が複雑になるのには、心を込めていない証拠である。」 


 仕事を進めていくことは、ずいぶん複雑なものだと感じてきた。

 一つのことを決断するためには、たくさんのことを勘案し、様々な立場に配慮する必要がある。
 それをできるだけ多くリストアップしながら、大方が満足したり納得したりするベターな結論づけをする。
 しかも「スピード感をもって」といった常套句さえ求められる。

 そうした量的な対応が仕事の大半であるかのように、時々錯覚を覚えたりした。

 その過程のなかで見失うのは、「目的」は何かということ。
 本質的な対応はいかにあるべきかということ。

 つまり「心」が追いやられる。




 見聞きする、そして経験した様々な現実は、そんな「美論」を嘲り笑っているようだ。

 しかし、少なくとも「スピード感」といった経済の言葉に惑わされないようにすることで、心は込められるのではないか。

 かつて、一年生の劇の練習を見ながら、ある子の台詞「心を込めるってどういうことだろう」について、あれこれ考えてみたことを思い出している。