すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

好奇心の扱い方

2016年09月04日 | 読書
Volume18~板坂元のことばシリーズ①

 「好奇心は一過性のものであってはならない。どういう疑問でも頑固に執拗に追いつめることが必要だ。」 

 「好奇心旺盛」というと、誉め言葉のようでありながら、少し揶揄している印象もうける。
 これは、何にでも関心を示し手をつけ行動する人は、途中で止めたり、すぐに変更したりする傾向が強いということを、指しているだろう。

 それ自体は責められることではない。そして、個人的にはそれなりの価値があるように思う。
 興味を持って動くことで、仮に収穫は目に見えなくとも、必ず足跡は残るではないか。

 しかし、また日本ではあまり根づかない考えであることは承知している。
 歴史的な国民性ということもあろう。



 好奇心を持ち何か一つを追求していくことは、ある面で「目標設定」が大事になる。それが意欲の持続になる。
 ただ、目標クリアのみが強くなると危険性もある。
 肝心なのは、追求の過程の面白みである。
 そこで、どんなことを選択していくかについて、最も気を配るべきであることがわかる。

 板坂は、それを「密度の濃いこと」と書き表している。
 今、自分が興味を向けていることの密度の濃さを想っている。