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桜と絵本と豆乳と

信念の社員食堂

2017年10月07日 | 雑記帳
 先月のある昼にTVで放送されていた『サラメシ』。宅麺を食しながら見るともなしにつけていたが、ある言葉に反応して見入った。…「社員食堂」そして確か「老舗出版社」と続いたので、これは新潮社に違いないとすぐにぴんときた。ちょうどPR誌「波」が8月号から連載をしている。とにかくこれには驚いている。



 「銀の皿~新潮社社食の半世紀」と題して、エッセイストの平松洋子が書いている。放送でも触れていたが、びっくりするのはこの箇所「長年、不動の一食二百円を守る。創業昭和四十一年、今年で五十二年め。」学食であっても昭和期の値段ではないか。原価割れは当然だが、そこには「会社の誇り」があるようだ。


 毎日利用するという佐藤社長へのインタビューで、その答が語られていた。「合理的にやろうとすると、いいものを失いがちだから、あまり気にならない。短期的、数字的、経営的に正しいことがトータルとして正しいかどうか、必ずしも一致しない」。何が社員食堂の本質かという話は、しっかり信念に支えられていた。


 メニューはもちろん、厨房の様子、スタッフの考え等がわかり、実に魅力的だ。それは、一回目を「」と始めた連載が翌月「」と続き、その翌月に突然「第3回」となったこと(つまり連載延長)が証拠。さらに驚愕の事実!TVに出た青木シェフ、天皇陛下にえびチリを召し上がっていただいた経歴もあるそうで…。