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あの戌年の夏~Cちゃん③

2018年07月07日 | 教育ノート
 今、何しているのかCちゃんと思う。
 きっといいお母さんになっている。


◆恐るべし、Cちゃん…永遠に
 ~07/02/2006~

 「イアッシャイマヘェ」
 「コチアエドーゾ、オスワイクダハイ」


…姿を見なければ、そう聞こえただろうか。

 正統なラーメン屋の女店員の格好をして、Cちゃんはせわしなく働いていた。

 「いらっしゃいませ」
 「こちらへどうぞ、お座りください」

 ちゃんとそう聞こえるではないか…

 いや、正しくはその姿に目を奪われて
 発音がどうのこうのと思っては聞いていない。

人は見た目が○割」とはよく言ったものである。
 なんといっても、ついに憧れの(いつからそうなっているのか)
 Cちゃん発見、である。


 いやいや、気配りが見事である。
 他にも二人ほどの店員がいたが、客に対する声かけ、動きなどで圧倒している。

 「お待たせいたしましたあ
 「みそ一つ、チャーシュー二つ、ですね

 言葉も淀みない。
 ラ行がないのが救いか…

 そうではあるまい。
 ラーメン屋の客は、滑舌には興味ないのだ。
 スピーディーな動きと勢いのある声
 店にマッチした対応があればいい。


 そうだよ、Cちゃん。
 なんでラジオなんか選んでしまったんだ。
 貴方が十分に魅力を発揮するために「声だけの場」は、条件が悪すぎる。
 それを早く気づくべきではないのか。

 そのことをCちゃんに伝えたいと思いながら
 無言で、みそチャーシュー麺を食べ続けた。

・・・・
(それから、また数年)

 今日もローカルラジオ局の電波にのって
 Cちゃんの声が流れる。
 もうほとんどカムことはない、
 自信を持って原稿を読んでいる。
 「ベテラン」だもんな。

 夕方の地域の食べ処インフォメーションは涙なしには聞かれない。

 「ハイ、今日モ、居酒屋○○カラノ オシアセデス

 「オススメハ、野菜サーダ、海鮮サーダ、○○サーダ。

 「お得なコースメニューもアリアスカーネ。
  ドーゾ イアシテ クダサイ。
  今日、コレカアデモ ダイジョーブ デスカーネ。
  ナオ、定休日は火曜日デスカーネ。



 今日、火曜日だって、Cちゃん!