すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

あの戌年の夏~歌③

2018年07月12日 | 教育ノート
 毎日およそ30~40分ほど立ち続けて、ずいぶんと自然を感じた時期だった。

 学校生活の中でも結構親しむことのできた期間だったなあ。

 とりあえず、夏篇はここらで締めとする。


◆タンポポはどこで
 ~06/15/2006


 5月の初めの頃だった。
 朝の交差点、横断歩道の前で今年のタンポポを、こんな形で意識した。

 もち上げて
 このアスファルトもち上げて
 お日様見つめる
 いのち咲かすよ


 そして、6月も中旬。
 時期が外れても、まだ、まだ。

 緑もえてタンポポ一輪(ひとつ)
 いいんだよ
 遅く咲いても
 どこで咲いても



◆ぼんやりと気づく朝
 ~06/16/2006 ~



 ほぼ毎日同じ風景を見ていても、見え方に違いがあり、何かしら、新しく見つけるものがあることを、今さらながら気づいている。


 カワラズニ
 アリツヅケルモノナドハ
 ドコニモナイワと
 鳶高くまわる

 

 野の花の呼び名一つも知らないで
 五十になるまで何を覚えた



◆生けるものよ
 ~06/27/2006~


 梅雨に入ったというが、そこそこの天候が続いている。
 日ごとに変化する朝の風景は結構飽きないものだ。

 
 雨煙り
 千年前もここにいた山
 もの言わず姿現す


 まだそこにいたのかい 蛙
 あざやかな緑くすまぬうちに
 跳びのけよ 



◆色に出会う日
 ~07/05/2006~


 他人様の文章を推敲する機会を得た。
 何を伝えようとするのか、必死に読み取ろうとして、浮かんできたものは「出会おうとする心」だった。

 今日も、いくつのことに出会えるだろう。


 梅雨止みて目に流れ込む
 田の緑 山の緑と 連なる青と


 夕暮の黄から赤へ紫へ
 モンシロチョウ花壇散歩す