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アイデアは、平凡それとも非凡

2019年02月25日 | 雑記帳
 NHK上半期連続ドラマ「半分、青い」の主題歌は星野源だった。曲名が『アイデア』で、何故アイデアなのかふっと頭に浮かんだことがあったが、突っ込んで考えてもみなかった。もちろん題名はテーマにつながるし、要はアイデアを出して生き抜いていこう、のようなものだろう。物語の中味もそんな感じだった。

 該当する歌詞の部分は、こうである。

 つづく日々の道の先を
 塞ぐ影にアイデアを
 雨の音で歌を歌おう
 すべて越えて響け



 他の部分を読んでも、アイデアの中身が語られる構成にはなっていない。きびしい社会や繰り返される日常だけれど、ひらめきを持って個性を生かしながら乗り切っていこうという姿勢と解釈した。アイデアというある意味平凡な言葉を題に据えた決意やセンスは、ソングライターの内部の豊かさを象徴しているかもしれない。


 さて、雑誌だったかTwitterだったか失念したが、先日印象深い言葉に出会った。

 「アメリカ(合衆国)というのは、一つのアイデアなんだね。」

 うっ何のこっちゃと一瞬思い、ああそうかもしれないと、やや理解モードに入ったことを覚えている。つまり、アメリカ大陸の発見、そして開拓、合衆国という組織、多人種の存在等々は、言うなれば様々なアイデアによって成立し、多方向に切り拓かれ今に至る。他国にも部分的に該当はするが、際立つのは間違いない。


 アイデアを辞書で引くと、通常の「思いつき。着想。考案」という意味の他に、哲学用語として「理念」があり、倫理社会で習った「イデア」という語につながる。そこまで行くと漠然とし過ぎるな。ここはきっちり押さえたいと手を伸ばした一冊は、『アイディアのレッスン』(外山滋比古著)…もやもやを払ってくれるか。