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令和3年就労条件総合調査の概況<変形労働時間制>

2021-12-23 04:00:01 | 労働経済情報

今回は、令和3年就労条件総合調査による「変形労働時間制」です。

変形労働時間制を採用している企業割合は59.6%となっています。

企業規模別にみると、
1,000人以上:76.4%
300~999人:69.5%
100~299人:63.1%
30~99人 :56.9%
と、規模が大きいほど採用割合が高くなっています。

変形労働時間制の種類別(複数回答)にみると、
「1年単位の変形労働時間制」 :31.4%
「1か月単位の変形労働時間制」 :25.0%
「フレックスタイム制」    :6.5%
と「1年単位の変形労働時間制」が最も高い割合になっています。

変形労働時間制の採用割合などについては、
平成12年度、18年度、24年度、28年度に出題されています。

【 H12-4-E 】
変形労働時間制やみなし労働時間制は、適切に利用するならば労働時間短縮
に効果を発揮する。労働省「賃金労働時間制度等総合調査」によれば、変形
労働時間制を採用している企業の割合は高まる傾向にあり、1998年において、
その割合を変形労働時間制の種類別にみると、1年単位の変形労働時間制に
比べフレックスタイム制の方が高い。

【 H28-4-C 】
フレックスタイム制を採用している企業割合は、3割を超えている。

【 H18-2-A 】
厚生労働省「平成17年就労条件総合調査」によると、変形労働時間制を採用
している企業割合は全体では56%である。そのうち1年単位の変形労働時間
制を採用している企業割合が最も多く、それを企業規模別にみると、企業規模
が小さくなるほど採用割合が高い。 

【 H24-5-C 】
何らかの形で変形労働時間制を採用している企業割合は全体で5割強となって
おり、これを産業別にみると、「鉱業、採石業、砂利採取業」、「運輸業、郵便業」、
「電気・ガス・熱供給・水道業」、「製造業」などの採用割合が高くなっている。


【 H12-4-E 】は、誤りです。
出題当時も、現在と同様、1年単位の変形労働時間制のほうがフレックスタイム
制より採用割合は高くなっていました。

で、【 H28-4-C 】は、フレックスタイム制を採用している企業割合を論点に
したものですが、「3割を超えている」のは、1年単位の変形労働時間制だけです。
ですので、誤りです。
採用割合が低いということを知っていれば、
誤っていると推測することができなくはないところです。

一方、【 H18-2-A 】は正しい内容でした。
1年単位の変形労働時間制が最も採用割合が高くなっています。
また、1年単位の変形労働時間制は、企業規模が小さくなるほど
採用割合が高くなっていました。

なお、令和3年の調査では、
企業規模別の1年単位の変形労働時間制の採用割合は、
1,000人以上:21.3%
300~999人:25.1%
100~299人:31.1%
30~ 99人:32.5%
となっており、やはり、企業規模が小さくなるほど採用割合が高くなっています。

【 H24-5-C 】も正しい内容でした。
産業別の採用割合を論点にしており、ちょっと厳しい問題といえます。
この割合は、平成30年調査まで「就労条件総合調査の概況」として公表されて
いましたが、その後の調査では公表されていないので、これは参考程度にして
おけば十分です。

もし公表されていたとしても、
規模別の採用割合や業種別の採用割合まで押さえるというのは、
ちょっときついでしょう。

ですので、まずは、変形労働時間制の中で採用割合が最も高いものを知っておき、
余力があったとき、これにプラスした情報を押さえるようにしましょう。

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雇保法H27-2-C

2021-12-23 04:00:00 | 今日の過去問

今日の過去問は「雇保法H27-2-C」です。

【 問 題 】

事業主Aのところで一般被保険者として3年間雇用されたのち離職し、
基本手当又は特例一時金を受けることなく2年後に事業主Bに一般
被保険者として5年間雇用された後に離職した者の算定基礎期間は
5年となる。

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【 解 説 】

設問では、事業主Aに雇用されたのち離職し、「2年後」に事業主Bに
雇用されているため、事業主Aに雇用された期間は算定基礎期間に通算
されません。
したがって、「事業主Bに一般被保険者として5年間雇用された後に離職
した者の算定基礎期間は5年」となります。
被保険者であった期間を通算することができるのは、直前の被保険者資格
の喪失から再取得までの間が「1年以内」の場合です。
なお、前の離職において、基本手当などの支給を受けていた場合には、
たとえ、再取得までの期間が「1年以内」であっても、算定基礎期間は
通算されません。

 正しい。 

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