和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

桑原武夫学芸賞。

2010-06-15 | 短文紹介
選挙が近いせいなのでしょう。
あなたは本を読んでいるようなので、
と雑誌を置いていく方がありました。
月間雑誌「潮」2010年7月号。
うん。私は最近雑誌は覗かないなあ。
けれども、もらったこの雑誌は読みたいところがありました。
第13回桑原武夫学芸賞発表が掲載されていたのです。
受賞作は坪内稔典著「モーロク俳句ますます盛ん ――俳句百年の遊び」(岩波書店)。
まずは、その受賞の言葉をひろってみます。

「・・・菊作りと俳句作りの楽しさは同じ、そして俳句作りとパチンコをする楽しさも同じだ、と思うが・・・・・かつてパチンコに熱中した体験からも、それはやはり同じだと思う。肝要なことは、自分の好きなことや熱中していることを絶対化しないことだろう。俳句だって学問だって菊作りだってパチンコだって、とっても楽しい。楽しいという素朴な感情はどの場合にもとても深い。・・・」

選考委員のお一人鶴見俊輔氏の選評をすこし引用。

「・・・俳句は、老人の日本語をみがく機会を与える。子規、漱石、とんで寺山修司、上野千鶴子は、若い年代に俳句に踏みきって、それぞれの道を歩んだ。現代の老人はおたがいの長寿にふさわしい道をつくるだろうか。俳句研究の先達柳田国男のように、非凡に心を奪われず、平凡の偉大を信じて。」

頂戴した雑誌の4ページほどを見れたのは収穫でした(笑)。
コメント
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