上部一馬著「奇跡の生還」(コスモ21)の「はじめに」で
「じつは3月11日の前々日、三陸沖で地震が発生した。このとき、太平洋沿岸に大津波が予測されたが、60センチ程度の津波が観測されただけだった。残念なことは、そのために大地震当日の避難が遅れてしまたことだ。」(p3~4)
そういえば、
戸羽太著「被災地の本当の話をしよう」(ワニブックスPLUS新書)には、
こんな箇所がありました。
「・・・・一年前、チリで大地震が発生した時に、気象庁から大津波警報が出され、国道を閉鎖するなど万全の準備をして、2メートル以上と推測される津波に備えたのですが、結局大津波はやってこず、ほぼ丸一日間も続いた警戒態勢に市民は肩透かしを食らい、『なんだ、バカバカしい』という声まであがったほどだったからです。
その経験がまだ記憶に新しかったため、皆さん、避難はしていたものの、心のどこかで『どうせ今回も来ないんだろう』という思いがあったのかもしれません。
最悪の事態を想定した警戒態勢が、結果的にまるで狼少年のように思われ、皆さんの心の中に油断を生み出してしまったのですから、なんとも皮肉なものです。」(p24~25)
もうひとつ、引用しておきます。
畑村洋太郎著「未曾有と想定外」(講談社現代新書)
「恐怖が残っているうちは、津波警報が発令されたらだれもが必死になって高台や高い建物に逃げるでしょう。しかし『警報が発令されても実際には津波がこなかった』という経験が続くと、避難する人たちの感覚もだんだんと麻痺してきます。これは津波の被害を必要以上に大きくする原因にもなることは、今回の被害状況が実証しています。」(p81~82)
気になった3冊3箇所を補助線でピックアップ。
もと消防団に属しておりましたので、
いろいろ思いあたることがあります。
「じつは3月11日の前々日、三陸沖で地震が発生した。このとき、太平洋沿岸に大津波が予測されたが、60センチ程度の津波が観測されただけだった。残念なことは、そのために大地震当日の避難が遅れてしまたことだ。」(p3~4)
そういえば、
戸羽太著「被災地の本当の話をしよう」(ワニブックスPLUS新書)には、
こんな箇所がありました。
「・・・・一年前、チリで大地震が発生した時に、気象庁から大津波警報が出され、国道を閉鎖するなど万全の準備をして、2メートル以上と推測される津波に備えたのですが、結局大津波はやってこず、ほぼ丸一日間も続いた警戒態勢に市民は肩透かしを食らい、『なんだ、バカバカしい』という声まであがったほどだったからです。
その経験がまだ記憶に新しかったため、皆さん、避難はしていたものの、心のどこかで『どうせ今回も来ないんだろう』という思いがあったのかもしれません。
最悪の事態を想定した警戒態勢が、結果的にまるで狼少年のように思われ、皆さんの心の中に油断を生み出してしまったのですから、なんとも皮肉なものです。」(p24~25)
もうひとつ、引用しておきます。
畑村洋太郎著「未曾有と想定外」(講談社現代新書)
「恐怖が残っているうちは、津波警報が発令されたらだれもが必死になって高台や高い建物に逃げるでしょう。しかし『警報が発令されても実際には津波がこなかった』という経験が続くと、避難する人たちの感覚もだんだんと麻痺してきます。これは津波の被害を必要以上に大きくする原因にもなることは、今回の被害状況が実証しています。」(p81~82)
気になった3冊3箇所を補助線でピックアップ。
もと消防団に属しておりましたので、
いろいろ思いあたることがあります。