和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

よくないのは。

2011-11-01 | 朝日新聞
新聞は開くのですが、読まない方が多く、あとで古新聞を見て、ああ、こんな記事があったと思うことがしばしば。
そんな記事のひとつに「皇后さま喜寿」「皇后さま、きょう77歳」がありました。10月20日の記事です。産経新聞は「ご回答要旨」。朝日新聞は「皇后さまの回答(抜粋)」とあり掲載されておりました。ありがたいのは、ネットで検索すると全文が読めることです。
そこで、朝日新聞の抜粋では、省かれていた箇所が気になりました。
たとえば、
「東北の抱える困難と共に、この地域がこれまでに果たしてきた役割の大きさにも目を向けさせられました。この地で長く子どもたちの防災教育をほどこして来られた教育者、指導者のあったことも、しっかりと記憶にとどめたいと思います。」

この指摘に、おそらく教育者の方々は、思いを馳せることがあるのじゃないかと思われますが、残念、朝日新聞の抜粋では、カットされております。ちなみに、産経新聞の要旨では、この箇所は記載されております。

そういえば、子どもといえば、思い浮かぶのが、
河合隼雄・長田弘対談「子どもの本の森へ」(岩波書店)。
あらためて、ひらくのでした。

河合】 ・・ぼくは『読みなさい』って言わないんです。『こんなん読まな損やで、こんなおもしろい本』と言うことにしてる。
長田】 よくないのは、要約しろっていう読み方。その考え方が読書をつまんなくしちゃてると思うんですね。要約なんかしなくていい。それよりその本のどこか、好きなところを暗誦するほうがずっといいと思うのです。


ところで、今年の3月16日の「天皇陛下のお言葉」と
それから、77歳の誕生日に際し皇后さまが回答された全文
(時間がたつと、お言葉も、読書として読みはじめます)。

そうそう、美智子著「橋をかける」(文春文庫)と同様に、
河合隼雄さんなら、気さくに「こんなん、読まな損やで」と
生きておられたら、きっと大人に語りかけるのだろうなあ。
コメント
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