ちょいと、朝日新聞や産経新聞について、
気になる箇所がありましたので、
引用していきます。
まずは、杉山平一著「詩と生きるかたち」(編集工房ノア)
そこから、
「大体、新聞の世論というのも、戦後のことですが、投書欄や社説で自民党がだめだ、政府の批判と悪いことばかり、自民党もこんなことをしているとダメになるんじゃないかと思っていると、選挙すると自民党が勝っている。世論と違うのかと外の新聞、例えば産経新聞などを見ると朝日新聞では没にされるような投書がちゃんと載っている。大衆・世論、日常は全体を見ないとわからない、今でも口直しに産経新聞を読むという友人がおります。」(2001年・p170)
つぎは、中西輝政著「情報を読む技術」(サンマーク出版)から
「私の生まれは、大阪の商家です。大阪の北区といえば産経新聞発祥の地ですから、子どものころから当然のように産経新聞を取っていました。ところが、大阪郊外に嫁いだ姉が実家に帰ってきたときに、突然、『こんな新聞はダメよ、朝日新聞を読まなくちゃ』と言い出したのです。姉が嫁いだ先では、朝日新聞が圧倒的に主流だったのです。そうして私の家でも朝日新聞を取るようになったのですが、初めて朝日新聞を読んだときに受けた奇妙な印象はいまでも忘れられません。『朝日というのは、ずいぶん産経といっていることが違うなあ』と感じたのです。高校三年生のころのことです。・・・・また当時、『アーロン収容所』という本がベストセラーになりました。会田雄次さんという人が、イギリス軍の捕虜となった体験を自ら克明に記した書です。いくら人類みな平等と口でいってはいても、白人には有色人種に対する根強い差別意識があり、実生活に暗い影を落としている、といったことが包み隠さず書かれていました。こういう本を読んでも、朝日新聞に書いてあることとはずいぶん違うなと感じたものです。」(p150~151・2010年)
こういう意見は、とかく、意見として聞き流されてしまい、なかなか皆さんの思考の土俵に載せていくく。私など他人に話すと、ギクシャクした違和感などがつきものなのでした。ところが、このテーマからはじまる貴重な講義があるのでした。
それが、中西輝政著「日本人が知らない世界と日本の見方」(PHP研究所)という京大講義録。その「はじめに」では、
「まずここにいる皆さんに、国際政治という学問がどのように発展してきたかについて、お話したいと思います。国際政治を学ぶ人に申し上げたいのは、国際ニュースを見て、世界各国で起こる出来事に敏感であってほしいということです。とくに日々のニュースソースに注意してください。どういうソースからニュースを手に入れるかは、いろいろ試みながら『これはいい、これはダメ』『この部分は客観的だけれども、こういう視点は偏向している』などと判断する眼を養ってください。
メディアには『癖』があります。日本の大新聞でいえば、たとえば『朝日新聞』は国際ニュースについては信頼できるけれど、こと中国に関してはちょっと信頼できません。あるいは産経、読売は真ん中から右側の保守、または中道保守、朝日、毎日は真ん中から完全に左側です。そうした偏りがある中、国際面のニュースを正確に読み取るのは実はなかなか難しい、ということを覚えておいてください。・・・・」(p14・2008年前期の講義)
うん。中西輝政氏の講義は、ここから始まるのでした(拍手)。
気になる箇所がありましたので、
引用していきます。
まずは、杉山平一著「詩と生きるかたち」(編集工房ノア)
そこから、
「大体、新聞の世論というのも、戦後のことですが、投書欄や社説で自民党がだめだ、政府の批判と悪いことばかり、自民党もこんなことをしているとダメになるんじゃないかと思っていると、選挙すると自民党が勝っている。世論と違うのかと外の新聞、例えば産経新聞などを見ると朝日新聞では没にされるような投書がちゃんと載っている。大衆・世論、日常は全体を見ないとわからない、今でも口直しに産経新聞を読むという友人がおります。」(2001年・p170)
つぎは、中西輝政著「情報を読む技術」(サンマーク出版)から
「私の生まれは、大阪の商家です。大阪の北区といえば産経新聞発祥の地ですから、子どものころから当然のように産経新聞を取っていました。ところが、大阪郊外に嫁いだ姉が実家に帰ってきたときに、突然、『こんな新聞はダメよ、朝日新聞を読まなくちゃ』と言い出したのです。姉が嫁いだ先では、朝日新聞が圧倒的に主流だったのです。そうして私の家でも朝日新聞を取るようになったのですが、初めて朝日新聞を読んだときに受けた奇妙な印象はいまでも忘れられません。『朝日というのは、ずいぶん産経といっていることが違うなあ』と感じたのです。高校三年生のころのことです。・・・・また当時、『アーロン収容所』という本がベストセラーになりました。会田雄次さんという人が、イギリス軍の捕虜となった体験を自ら克明に記した書です。いくら人類みな平等と口でいってはいても、白人には有色人種に対する根強い差別意識があり、実生活に暗い影を落としている、といったことが包み隠さず書かれていました。こういう本を読んでも、朝日新聞に書いてあることとはずいぶん違うなと感じたものです。」(p150~151・2010年)
こういう意見は、とかく、意見として聞き流されてしまい、なかなか皆さんの思考の土俵に載せていくく。私など他人に話すと、ギクシャクした違和感などがつきものなのでした。ところが、このテーマからはじまる貴重な講義があるのでした。
それが、中西輝政著「日本人が知らない世界と日本の見方」(PHP研究所)という京大講義録。その「はじめに」では、
「まずここにいる皆さんに、国際政治という学問がどのように発展してきたかについて、お話したいと思います。国際政治を学ぶ人に申し上げたいのは、国際ニュースを見て、世界各国で起こる出来事に敏感であってほしいということです。とくに日々のニュースソースに注意してください。どういうソースからニュースを手に入れるかは、いろいろ試みながら『これはいい、これはダメ』『この部分は客観的だけれども、こういう視点は偏向している』などと判断する眼を養ってください。
メディアには『癖』があります。日本の大新聞でいえば、たとえば『朝日新聞』は国際ニュースについては信頼できるけれど、こと中国に関してはちょっと信頼できません。あるいは産経、読売は真ん中から右側の保守、または中道保守、朝日、毎日は真ん中から完全に左側です。そうした偏りがある中、国際面のニュースを正確に読み取るのは実はなかなか難しい、ということを覚えておいてください。・・・・」(p14・2008年前期の講義)
うん。中西輝政氏の講義は、ここから始まるのでした(拍手)。