文藝春秋2011年5月号。
そこに、葉山太郎の「あの日、大川小で何が起こったか」という10ページが掲載されているので、読んでみました。
宮城県石巻市の釜谷地区にある大川小学校。
はじめのほうに、地区の状況を示しております。
「市役所の河北総合支所の調べでは、釜谷に住んでいた393人のうち、172人が津波で亡くなり、15人が行方不明になった(3月15日時点)。ほぼ半数が犠牲になったことになる。ただし、2011年3月11日は金曜日で、地震が起きた午後2時46分には、若手の多くが市の中心部などへ働きに出かけていた。住民の話を総合すると、『その時』に釜谷にいて助かった人は約40人しかいない。そして『犠牲者のほとんどは勤務先ではなく自宅で被災した』(河北総合支所、西城重光・地域振興課長補佐)ことを考え合わせると、発災時に釜谷にいた人の生存率は2割に満たない計算だ。初めて明らかになる数字である。」(p335)
こうして、大川小学校の全児童108名中74名が死亡・行方不明となった、今回の津波被害を現在時点での調査結果を踏まえながら開示していっており、納得しながら読みすすみました。
VOICE5月号には、
最近の著書を持つ方々を、パラパラと見ておりました。
たとえば外岡秀俊さんへのインタビューでは、外岡氏の新刊「3・11複合被災」(岩波新書)へのよき導入部として、新書を読んで見ようというキッカケとなります。その箇所はというと、インタビューの最初の方にこうあります。
「関東大震災について一般向けに平易に書かれた本を探したんですが、吉村昭さんの『関東大震災』が文庫になっていたぐらいで、あとは専門書や調査報告書ばかり。70年も経つというのに、なぜこんなに本がないのかと驚きました。過去を参考にしようにも、比較しようがなかったんです。・・・・人間の記憶はほんとうに頼りないもので、残したいと思っても、なかなか残らない。東日本大震災の経緯をコンパクトにまとめておきたいと思ったのは、全体像を手軽にたどれる見取り図を、早いうちにつくっておく必要があったからです。」(p91)
うん。「3・11複合被災」を、手にとってみたいと思えるインタビューでした。
まあ、こんな調子で、上杉隆・茂木健一郎の対談も読み、
あらためて上杉隆著「新聞・テレビはなぜ平気で『ウソ』をつくのか」(php新書)も手にとってみようとするわけです。
あとVOICEでは、大前研一氏の文を読みました。
最後の方にこうあります。
「かつて私は『この国は2005年以降、改革ができなくなる』と指摘した。その時点で日本人の平均年齢が50歳に達するからだ。私がみてきた企業社会では、平均年齢が50歳を過ぎてしまうとなかなか大きな変化を起こせなくなる。いま日本の地方に行くと高齢者ばかりで、自分自身が蘇ろうとする気力すらない町や村がたくさんある。実際のところ、そのような改革の動きもないまま2005年は過ぎ去り、私が想定していたよりはるかに悪いかたちでこの国全体が活力を失ってきた。」(p54)
がんばろう。平均年齢50歳以上の方々。
そこに、葉山太郎の「あの日、大川小で何が起こったか」という10ページが掲載されているので、読んでみました。
宮城県石巻市の釜谷地区にある大川小学校。
はじめのほうに、地区の状況を示しております。
「市役所の河北総合支所の調べでは、釜谷に住んでいた393人のうち、172人が津波で亡くなり、15人が行方不明になった(3月15日時点)。ほぼ半数が犠牲になったことになる。ただし、2011年3月11日は金曜日で、地震が起きた午後2時46分には、若手の多くが市の中心部などへ働きに出かけていた。住民の話を総合すると、『その時』に釜谷にいて助かった人は約40人しかいない。そして『犠牲者のほとんどは勤務先ではなく自宅で被災した』(河北総合支所、西城重光・地域振興課長補佐)ことを考え合わせると、発災時に釜谷にいた人の生存率は2割に満たない計算だ。初めて明らかになる数字である。」(p335)
こうして、大川小学校の全児童108名中74名が死亡・行方不明となった、今回の津波被害を現在時点での調査結果を踏まえながら開示していっており、納得しながら読みすすみました。
VOICE5月号には、
最近の著書を持つ方々を、パラパラと見ておりました。
たとえば外岡秀俊さんへのインタビューでは、外岡氏の新刊「3・11複合被災」(岩波新書)へのよき導入部として、新書を読んで見ようというキッカケとなります。その箇所はというと、インタビューの最初の方にこうあります。
「関東大震災について一般向けに平易に書かれた本を探したんですが、吉村昭さんの『関東大震災』が文庫になっていたぐらいで、あとは専門書や調査報告書ばかり。70年も経つというのに、なぜこんなに本がないのかと驚きました。過去を参考にしようにも、比較しようがなかったんです。・・・・人間の記憶はほんとうに頼りないもので、残したいと思っても、なかなか残らない。東日本大震災の経緯をコンパクトにまとめておきたいと思ったのは、全体像を手軽にたどれる見取り図を、早いうちにつくっておく必要があったからです。」(p91)
うん。「3・11複合被災」を、手にとってみたいと思えるインタビューでした。
まあ、こんな調子で、上杉隆・茂木健一郎の対談も読み、
あらためて上杉隆著「新聞・テレビはなぜ平気で『ウソ』をつくのか」(php新書)も手にとってみようとするわけです。
あとVOICEでは、大前研一氏の文を読みました。
最後の方にこうあります。
「かつて私は『この国は2005年以降、改革ができなくなる』と指摘した。その時点で日本人の平均年齢が50歳に達するからだ。私がみてきた企業社会では、平均年齢が50歳を過ぎてしまうとなかなか大きな変化を起こせなくなる。いま日本の地方に行くと高齢者ばかりで、自分自身が蘇ろうとする気力すらない町や村がたくさんある。実際のところ、そのような改革の動きもないまま2005年は過ぎ去り、私が想定していたよりはるかに悪いかたちでこの国全体が活力を失ってきた。」(p54)
がんばろう。平均年齢50歳以上の方々。