毎号送っていただいている
詩誌「黒豹」130号が今日届く。
編集後記を読むと、
7月の中頃、群れなしていたトンボのことに触れられておりました。
あれは、ウスバキトンボなんだなあ。
「ウスバキトンボは殆ど休まず飛び続けますが、アカトンボの仲間は飛び続けることなく、よく物の先に止まります。全トンボの中で、ウスバキトンボが最も分布が広い種と言われています。(諌川正臣)」
身近な詩で、茨木のり子・吉野弘の詩を彷彿させるのが
杉浦将江さんの詩でした。それを引用。
秘すれば花 杉浦将江
私の斜め向かいの席で
化粧を始めた女の子
手鏡を右に左に
つけ睫毛をしているようす
五つほど駅を過ぎた頃
隣に座っていた白髪の女性がさっと立ち
「化粧は人の見ていない所でしなさい
“秘すれば花”という言葉覚えておきなさい」
言うなり背中をゆらして降りていった
のぞき見していた私
自分が叱られたようで固くなる
その娘(こ)は一瞬きょとんとしたが
そのまま化粧を続けている
次の駅で友達らしい短パン姿の娘が乗ってきた
「ヒスレバハナって知ってるー」
「なに それー」
はじける笑いがとぶ
昼下りの電車内
・・・・・・・
うん。古典を読もう。私にしたところで、
東日本大震災のあと、方丈記にたどり着くまでの時間。
そして、はじめて方丈記を通読したのでした。
この女の子も一度聞いた「ヒスレバハナ」を
いつか反芻する日がくるのだろうか。
などと、思っておりました。
私はいまだ、お能を読んではいなくって、
おそらく、この詩とは別の意味で、
「自分が叱られたようで固くなる」のでした(笑)。
詩誌「黒豹」130号が今日届く。
編集後記を読むと、
7月の中頃、群れなしていたトンボのことに触れられておりました。
あれは、ウスバキトンボなんだなあ。
「ウスバキトンボは殆ど休まず飛び続けますが、アカトンボの仲間は飛び続けることなく、よく物の先に止まります。全トンボの中で、ウスバキトンボが最も分布が広い種と言われています。(諌川正臣)」
身近な詩で、茨木のり子・吉野弘の詩を彷彿させるのが
杉浦将江さんの詩でした。それを引用。
秘すれば花 杉浦将江
私の斜め向かいの席で
化粧を始めた女の子
手鏡を右に左に
つけ睫毛をしているようす
五つほど駅を過ぎた頃
隣に座っていた白髪の女性がさっと立ち
「化粧は人の見ていない所でしなさい
“秘すれば花”という言葉覚えておきなさい」
言うなり背中をゆらして降りていった
のぞき見していた私
自分が叱られたようで固くなる
その娘(こ)は一瞬きょとんとしたが
そのまま化粧を続けている
次の駅で友達らしい短パン姿の娘が乗ってきた
「ヒスレバハナって知ってるー」
「なに それー」
はじける笑いがとぶ
昼下りの電車内
・・・・・・・
うん。古典を読もう。私にしたところで、
東日本大震災のあと、方丈記にたどり着くまでの時間。
そして、はじめて方丈記を通読したのでした。
この女の子も一度聞いた「ヒスレバハナ」を
いつか反芻する日がくるのだろうか。
などと、思っておりました。
私はいまだ、お能を読んではいなくって、
おそらく、この詩とは別の意味で、
「自分が叱られたようで固くなる」のでした(笑)。