和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

涼しい。

2012-08-06 | 詩歌
昭和7年生まれの西田繁氏は
神奈川県横須賀生まれ。
生前に二冊の詩集を上梓しております。
その一冊目に詩「金魚売り」がありました。
その詩のはじまりとさいごを引用

  金魚売り

かつがれた天秤棒の両端で
平たい桶の水がゆらゆら揺れて
中の金魚もゆらゆら揺れて

・ ・・・・・・・・
・ ・・・・・・・・

汗にじませた肩と膝で 調子をとってゆっくりと
自分の歩幅心得てあるいて行った
向う鉢巻きのその人の うしろ姿ずーっと見送った日

横須賀 下町 想い出の夏は小さく遠い



西田繁氏は今年の平成24年1月11日に亡くなっております
( 第二詩集が2年前の2010年4月に出ておりました )。
そこに詩「琉金」がありました。
その詩を全文引用。

    琉金   西田繁

琉金が
ぼかした赤い尾を 背びれを 揺らしながら
透明の 金魚鉢の中
ゆっくり
涼しく
水藻をくぐり

狭いけれど
ここで結構生きられますと
しずかに からだを水にまかせて
屈託もなく 自分の世界にひたっている

退院から もう
二か月経った

外は じりじり眩しい炎天
暑さの夏に いま触れながら
生きている自分を
内側から 視つめている
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする