和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

言語技術の王道。

2015-04-10 | 道しるべ
本棚から
猪瀬直樹著「言葉の力」(中公新書ラクレ)
を取り出してくる。
その「おわりに」は
こうはじまっておりました。

「2011年3月11日。あの震災深夜、
僕の緊張はふたたび高まっていた。
ツイッターにつぎのような書き込み
を見つけたのは夜12時過ぎだった。

障害児童施設の園長である私の母が、
その子供たちと10数人と一緒に、
避難先の宮城県気仙沼市中央公民館
の3階にまだ取り残されています。
子供達だけでも助けて

テレビの映像で映し出された気仙沼
は燃えていた。
すぐに僕は、防災部長に
『大至急、副知事室にきてくれ』と
電話した。9階の防災センターから
6階まで走ってきた。
『これ、どう思いますか』
プリントアウトした上記の文面を
防災部長に渡しながら言った。
・・・・」(p198~)

真中を端折って、
恐縮ですが、p204には
こうあるのでした。


「同じことを僕の言葉で言い換えると、
ツイッターの140字は『本の帯』で
あると言える。URLのリンクをたどれば、
あちこちの情報源にアクセスできる。
短いツイッターは、長い本を読む
きっかけにもなっている。
ツイッターは過大評価するよりも、
機能の特質をつかむべきだと
考えたほうが正しい。つぎつぎと
現れ、つぎつぎと消えていく
タイムラインを見ながら僕は
思わずつぶやいた。『ツイッターよ、
お前はただの現在にすぎない』
ツイッターをきっかけに
言語技術を高めることが王道だと思う。」


新書は、すぐちらかり、忘れる。
猪瀬直樹著「言葉の力」を、
先頃でた新刊の
猪瀬直樹著「救出」(河出書房新社)
と並べて本棚へ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする