和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

「中国」と伏見稲荷。

2021-01-08 | 本棚並べ
石井桃子訳のイソップ物語を出してくる。
その第9話は『びょうきの らいおん』でした。

はい。石井桃子訳イソップの第9話がちょこちょこと
思い浮かぶので、その全文引用することに。

らいおんが、だんだん としをとって、じぶんで、
えものを とりに、でかけられなく なりました。

そこで、ほらあなの なかにねて、はあ、はあ、
くるしそうに いきを しながら、びょうきで
あるけないのだ、という ふりをしました。

そのうわさが、もりの なかにつたわると、
いろいろな けものが、みまいに やってきました。

そこで、らいおんは、そのけものたちを、つぎつぎに
とってたべて、たいへん ふとって しまいました。


  はい。これが前半です。つづいて後半も引用。


そのうち、きつねが、
らいおんの けいりゃくを みやぶりました。

そして、あるひのこと、ようすを みに やってくると、
らいおんの あなから、だいぶ とおいところに たちどまって、

『びょうきは、いかがですか?』と、ききました。

『ああ、きつねくんか。どうも ぐあいが、よくないのだ。
どうか、なかに はいって、このあわれな ともだちを、
なぐさめて くれたまえ。』
らいおんはいいました。

そこで、きつねは、
『おや、それは、おきのどくさま 
でも、ぼくは、なかへは はいりませんよ。

だって、あなたの あなの いりぐちには、
はいっていく あしあとばかりで、
でてくる あしあとが、ないじゃ ありませんか。

そうで なかったら、ぼくも、おそばへ
いっても いいんですがねえ。』

と、こたえました。



この石井桃子訳「いそっぷ」は、非売品。
普通では読めない方もいらっしゃるかと、
石井桃子訳の、全文を引用してみました。

「いそっぷ いそっぷ いそっぷ」
訳・石井桃子。絵・挿画集団6B。
日本メールセンター発売。実業之日本社発行(1976年)。

京都の伏見稲荷には、案内されて一度でかけたことがあります。
人ごみに揺られながら、あの赤い鳥居が並ぶ手前まで行ったのですが、
そこで引き返して帰ってきました。混雑と鳥居とキツネの像とを
見ただけで、別のお寺見学へと切りかえました。
コメント
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