静岡県天竜市の秋野不矩美術館へ行ったことがあります。
すっかり忘れてしまっていたのですが、おもいだすのに、
「藤森照信の特選美術館三昧」(TOTO出版・2004年)をひらく。
そこに秋野不矩美術館も出ておりました。
設計の段階でのやりとりが載っています。
「・・『裸で絵と向き合うような美術館にしたい』・・
せめて裸足に。で、『展示室には靴を脱いで上る』と説明したら、
委員の皆さんは困惑の表情を浮かべられた。・・・・・・・
しばしの沈黙の後、私は言った。
『 日本画を土足で見るのはいかがなものか 』
みなさん笑った。笑いはすべてを許す。
で、世界初の裸足の美術館が実現したわけである。 」(p234)
「 素足にしたおかげで生まれた思わぬ良いことを
もうひとつあげておこう。これはオープンしてから
明らかになったことだが、メンテナンスが楽なのだ。
靴と一緒に入る土ボコリがないから、
絵の表面に土ボコリが付着しない。
日本画は岩絵の具を使い、
かつ油絵のように洗い直しができないから、
絵の具の間の微細なツブツブの間に
土ボコリが入ると除去することができない。
土ボコリや靴の汚れがないから、
掃除の回数がいちじるしく減る。
管理する側にとって掃除の回数が減るのは助かるらしい。 」(~p240)
秋野不矩美術館で一番大きな展示室に
『オリッサの寺院』が展示されていて、
『オリッサの寺院』が印象的なように、
秋野不矩美術館自体もけっして負けておりませんでした。
天竜市の美術館に一度行って見たい・・・と思っております。 葉山の美術館での展覧会で圧倒されて以来のファンです。
失礼しました。コメントありがとうございます。
天竜市の秋野不矩美術館へは
家族で車でかけました。
それやこれや、印象深かった。