山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

多光芒剣ヶ峰ダイヤモンド富士 竜ヶ岳  平成29年12月23日

2017年12月24日 | ダイヤモンド富士
 4日連続で通った高下の白山岳ダイヤモンド富士は前日の22日にようやく満足な撮影に成功し、さっそく山梨日日新聞に投稿したところ本日の新聞記事に掲載していただけた。完璧とは言えないが課題だった高下の割れるダイヤモンド富士はひとまず果たすことが出来た。そしてもっと難しい課題が今回挑む竜ヶ岳から見る剣ヶ峰ダイヤモンド富士である。計算上は竜ヶ岳の突起の左右から太陽を出すことが可能であるが、それはあくまでも撮影した画像から判断した理論上のものである。実際に撮影してみなければ、本当に撮れるかどうかは証明されないわけで、今までに撮影に成功した人は居ないし、竜ヶ岳からそのような画像を狙っている人も見たことが無い。ここから先はまだ誰も撮影に成功していない未知の領域である。そんなに簡単に撮れるとは思っていない。

 4日連続早朝4時半起きで高下に通っていたのでさすがに疲れが出てきたが、カシミール3Dでの計算上、かつ先日竜ヶ岳を訪れた際に確認してきた座標点では、山頂付近の平坦地から狙えるのは冬至を含めて3~4日間しか無い。この日を逃すと撮影ポイントは南側の笹薮の中となり、富士山の眺望が悪いうえに撮影地の凹凸もある。眠い体を無理矢理たたき起こして、3時半に起床して竜ヶ岳にダイヤモンド富士撮影に出かける。


    ベンチのある展望所から見る薄明の富士山。明るい木星とその右上に赤っぽい火星が輝いている。


    東屋の立つ展望台。木星の輝きは朝空に消えて行く。


    稜線近くの斜面から見る富士山。裾野が朝焼けに染まる。雲も霞も少なく、ダイヤモンド撮影には絶好の条件だ。


    撮影地に到着。20人くらいの登山者が集まっていた。

 ダイヤの約20分前に山頂付近の撮影地に到着した。既に何本も三脚が立ち並んでいるが剣ヶ峰から昇るダイヤ狙いは居らず、おそらく知っている人も居ないだろう。200㎜と600㎜の2本のレンズを並べている私の姿は周囲に居た人たちからは奇異に見えたことだろう。高下と違って秒読みを必要とする人も居なそうだ。いつものように、ダイヤの10秒前から2台のカメラの連写を始める。


    あと10秒くらいで出てくるはずだ。さあ、どうだ??


    出た!が、想定外に左。これは失敗かと思ったが・・・。


    光芒4つ。


    さらに6つ!


    そして右からも出現。


    左側の光が融合してしまっているが、剣ヶ峰の左右から光芒を出すことに成功した。


    こちらが200㎜レンズ。


    約6個の光芒が出ている。


    撮影成功!剣ヶ峰の左右から出る多光芒ダイヤモンド富士。


    こちらがトリーミング画像。


    撮れました。


    竜ヶ岳から見る剣ヶ峰多光芒ダイヤモンド富士。


    撮影可能であることを証明できた。

 計算した理論値通りに剣ヶ峰左右から光芒を出すことに成功し、5~6分割のダイヤモンド富士を撮ることが出来た。剣ヶ峰左側から出た光を観察してみると、太陽が昇って来た後でも輝き方がさほど強くなるわけでは無く、どうやらこの斜面とほぼ同じくらいの角度で太陽が昇って行くようだ。だとすれば、あと3mも右にポジションをとると左側の光が消えてしまう可能性が高い。右に寄って右側から出た光を大きくしようと思っても、あと1~2mだろう。だとすると、竜ヶ岳でこの画像を撮ることが出来る範囲は広くて5m幅くらいになるのではないかと推定される。


    剣ヶ峰から昇るダイヤモンド富士。


    今日は良いものを見させていただきました。

 山の神様に感謝して下山だ。

コメント (4)
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高下から撮影したダイヤモンド富士の記事  平成29年12月23日 山梨日日新聞

2017年12月24日 | 番外編
 平成29年12月22日に撮影した高下からのダイヤモンド富士が山梨日日新聞に掲載されました。




 今期5度目の撮影、4日連続で撮影に出かけて4日目にやっと満足なものが撮影出来ました。昨年から高下でのこの割れるでダイヤモンド富士撮影の挑戦を始め、延べ10回以上撮影に出かけています。太陽軌道の調整だけでなく天候にも恵まれてくれなければ撮影出来ない画像です。根気良く撮影に出かけたことへの神様のご褒美だと思っています。
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