山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

ナガバノアケボノスミレ(スミレ科)

2020年10月08日 | スミレ科
 ナガバノスミレサイシンとアケボノスミレの交雑のスミレである。ネットで調べる限りでは今回の撮影地の他に大月市のほうにも生育地があるようである。個体数はそこそこにある。


    ナガバノアケボノスミレ 平成31年4月 市川三郷町で撮影


    同上 花はアケボノスミレに似るがやや紫色がかっており、葉はアケボノスミレよりも細長い。


    同上 群生していて個体数はそこそこにあるが、生育面積は狭い。

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オクタマスミレ(スミレ科)

2020年10月08日 | スミレ科
 ヒナスミレとエイザンスミレの交雑のスミレである。花はヒナスミレに似るがややふっくらとしている。葉に特徴があり、ヒナスミレの葉の辺縁が荒い鋸歯状になったギザギザの形をしている。交雑スミレの中では比較的良く見られる種であろう。


    オクタマスミレ 平成31年5月 奥秩父山系で撮影


    同上 花はヒナスミレをふっくらとさせたような感じ。葉はギザギザである。


    平成31年5月 奥秩父山系で撮影


    同上


    同上 大きな群落が見つかった。


    同上 オクタマスミレ群落。これほどの群落は珍しい。

 この近傍に他にも生育地があるが花を咲かせない個体が多い。

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ミヤマスミレ(スミレ科)

2020年10月08日 | スミレ科
 山地のブナ帯の林床に咲く小型のスミレである。花期は4~5月。大菩薩・小金沢山系、奥秩父山系、富士山周辺、櫛形山などに生育しており、生育地の個体数はまちまちである。


    ミヤマスミレ 平成29年5月 乙女高原で撮影


    同上 乙女高原周辺では群生するミヤマスミレの姿が見られる。


    同上


    同上 濃い赤紫色が鮮やかなスミレ。


    平成29年6月 櫛形山で撮影


    同上


    同上 櫛形山でも比較的多く生育している。

 
    平成28年5月 栃代川で撮影


    同上 この場所は個体数が少ない。

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キスミレ(スミレ科)

2020年10月08日 | スミレ科
 日当たりの良い山地の樹林下や林縁、草地に生育する多年草である花期は4~5月。山梨県では富士山周辺の山域を主に生育しているが個体数は少ない。登山道の脇や登山道内に咲いていることが多く、踏み付けや斜面崩落による個体数の減少が懸念される。


    キスミレ 平成25年4月 竜ヶ岳で撮影


    同上


    同上 キスミレの花


    同上 この場所は生育地斜面の崩落が続いており個体数は減少している。


    平成25年4月 杓子山で撮影


    同上


    平成26年5月 杓子山で撮影


    同上 登山道のすぐ脇に咲いており、花の咲いていない時期に踏まれるのではないかと心配している。

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コミヤマスミレ(スミレ科)

2020年10月08日 | スミレ科
 山地の林下に生育する多年草である。沢沿いを好んで生育している。山梨県では主に県南部に生育しており生育地での個体数はそこそこにある。スミレの中では花期は遅めで5月ごろに咲く。


    コミヤマスミレ 令和1年5月 南部町で撮影


    同上 この場所の個体は葉に斑が入るタイプである。


    同上 フイリコミヤマスミレとでも言うべきなのだろうか。


    渓谷に咲くコミヤマスミレ


    花弁は細めである。


    令和2年5月 同じ場所で撮影


    同上


    葉の裏側は茶色い。

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南部町のシダを探索 令和2年10月4日

2020年10月08日 | シダの仲間
 天気予報では本日は雨の予報で、朝起きると小雨が降っていた。ゆっくり寝て9時過ぎに起きた頃には雨は上がっていたが午後にはまた降って来そうである。山に登るにも渓谷を探索するにもあまり良い天気では無い。確認しておきたいシダがいくつかあったので、あまり歩かなくて済む場所を選んで南部町に出かける。


    南部町内船にある内船寺(ないせんじ)の参道。この界隈にはいろいろなシダが茂っている。


    ヒガンバナが見ごろだった。


    内船寺のヒガンバナ


    ほぼ見頃でたくさん咲いていた。身延町から南部町を走ると道路脇にたくさんヒガンバナが咲いている。


    気になっていたシダのひとつがこの参道脇に茂っているシダ。


    カタヒバだと思っていたのだが全体に平べったい。これはイヌカタヒバだろう。先端部には無性芽が付いている。


    もうひとつ別のカタヒバの仲間が近くに生えている。この季節は少し青みがかっていて目立つ。


    コンテリクラマゴケ。いずれも園芸種として持ち込まれたものが増殖したものである。


    以前訪問した際にはハシゴシダだろうと思っていたのだがどうも違うようである。


    中央から上の羽片に付く最下部上向き小羽片は大きいが最下羽片の上向き第一小羽片は大きくなっていない。


    ソーラスはハシゴシダに似ているが、これはヤワラシダのほうであろう。


    光沢のある見かけないシダを発見。最下羽片の下向き第一小羽片が大きく、イタチシダの仲間のようである。


    包膜のある大きなソーラスが付着している。


    真っ黒な鱗片は普通のイタチシダよりも幅が広い。リョウトウイタチシダに良く似ている。


    中間部の葉軸にも黒い鱗片が付着し、ソーラスがやや辺縁寄りに付着していることから、これは初見のヒメイタチシダと思われる。


    もう1種類、これも初見のシダである。


    見た時は何だかさっぱり分からず、図鑑を何冊か調べて判明。


    ソーラスはまだ未熟だが長楕円形で包膜が無い。これはシケチシダであろう。


    昨年見た時はもう枯れていて何だか分からなかったシダ。


    周辺にキヨタキシダが生えており同じものかと思ったが違うようだ。


    キヨタキシダとは裂片の形が違うしヤマイヌワラビとも違う、ソーラスは楕円形でやや長いが既に成熟して脱落し始めている。


    決定的だったのがこの鱗片である。細めの鱗片だが真ん中にこげ茶色の帯が入っている。これはカラクサイヌワラビであろう。

 図鑑で見るとカラクサイヌワラビとヒロハイヌワラビは良く似ているが鱗片に帯が入るのがカラクサイヌワラビで入らないものがヒロハイヌワラビのようである。ヒロハイヌワラビにはまだ出会っていない。


    種になりかけたヤブミョウガの花

 場所を移動してもう1ヶ所立ち寄る。以前に訪問した際は一眼レフカメラを置き忘れてきてしまい、スマホで撮った画像しか無くずっと再訪したいと思っていた場所である。


    やっと訪れることが出来たノコギリシダの生育地。


    ノコギリシダ。羽片の辺縁が鋸の葉のようにギザギザしていることからこの名がある。左はリョウメンシダ。


    この場所にはたくさん生えているが生育地は極限られている貴重なシダである。


    裏側から透かして見るノコギリシダのソーラス


    包膜のある細長いソーラスが付着している。


    渓谷の流れが見えるこの場所でやっと際写することが出来た。

 午後は雨の予報だったのだが結局雨は降らなかった。時刻は午後3時半、もう1ヶ所立ち寄れないことも無いのだが本日はどうにも気乗りがしない。初見のシダに何種類か出会えたことだし、本日はこれまでで撤退することにする。もうひとつの探し物だった菌従属栄養植物は発見できなかった。


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