山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

丹沢山系山梨県側の渓谷を探索(後編)  令和2年10月25日

2020年10月27日 | 渓谷
 道志の湯の脇を通る林道を、途中の渓谷を探索しつつ奥までやって来た。車止めの手前に駐車スペースがありそこで車を止める。的様を過ぎたあたりからダートの悪路となり普通車で走るのは難しい道になる。私のRV車でも道が深くえぐれていて通過するのに緊張する場所があった。あまりお勧めできる林道では無く、出会うのはRV車かオフロードバイクの人たちくらいである。

 さて、林道の一番奥まで来るともう沢は源頭に近く、ほとんど枯れていて水は流れていない。標高は1,000mくらいである。大界木山の尾根の裾を巻く枯れた沢に入ってみる。


    幅広い沢だが水は流れていない枯れ沢である。何となく道っぽいのがある。


    右岸から水が流れ込んでいる。少しだけ水流が出てきた。


    ここで本日初めてのイノデに出会う。


    しかしこれは探しているヤシャイノデでは無い。


    別株。どうやらイワシロイノデのようである。そう簡単に見つかる代物では無い。


    だいぶ急になってきた。もう少し登ってみる。


    登れないことも無さそうな気はするが、こんな感じの乾いた谷にはおそらく探し物は無いであろう。ここまでで撤退。


    ゲートを越えて先に進むと案内板があった。ここが鳥ノ胸山の裏側の登山口だ。標高差はあまり無いがルートは長そうである。


    岩壁に生えていたリンドウ


    リンドウ


    キッコウハグマがたくさん生えていたがもう終わっていた。


    咲き残りのキッコウハグマの花

 ゲートを越えて先に進むとピークを越えてその先は下りになっていた。GPSに林道の軌道は出て来ないがおそらく菰釣山のほうに行く林道に合流するのであろう。本日はここまでで撤退である。渓谷の様子を見る限りではこちら側には目的のシダは無さそうに思える。本丸の大室山側面を流れる急峻な渓谷を探索しなければならないのであろう。前途多難である。

 後に少しばかり耳にした情報だと、道志村でヤシャイノデが確認されたのは2,005年のことだそうである。もう10年以上経っており、まだあるかどうかは分からない。5~6年前にスルガジョウロウホトトギスの探索を行った時と状況が良く似ており、川の名前は分かっているが有るか無いか分からないものを根気良く探すということになるのであろう。探索はまだ始まったばかりである。
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丹沢山系山梨県側の渓谷を探索(前編)  令和2年10月25日

2020年10月27日 | 渓谷
 丹沢山系の神奈川県側では存在が知られているが山梨県側にもあるらしいヤシャイノデという珍しいシダがある。ネットで調べると道志村にあるらしいという情報はあるがどこかは全く分からない。たぶんどこかにあるのだろうが、あるとすれば渓谷の中の可能性が高い。いちばん大きな山が大室山であるが、まずは下見で林道を奥まで車で走ってみて、渓谷の様子を下調べしてきたいと思う。今回は道志の湯の脇を走る林道をいちばん奥まで行ってみたい。


    道志の湯の脇を走る林道を行くと、耳にしたことはある的様(まとさま)があった。


    遊歩道を下に下りてみる。


    これが的様の滝だろう。確か川底に弓の的のような円形の模様が見えるはずだが、どこだか分からない。


    岩壁に生えていたのはヤマイタチシダ。滝から吹く風で揺れる。


    ここにあったのはオオハナワラビだった。

 さらに車を奥まで進め、ところどころに現れるシダの生えた岩壁を調べながら進むが目ぼしいシダは見つからない。ブナの森キャンプ場を過ぎたところで車を止めて渓谷に下りてみる。


    下に平らな広場があり、たき火をしたような跡があった。ここもキャンプ場の一部なのだろう。


    清涼な沢の流れ。水が澄んでいる。対岸にあるテープは何?


    植林帯のテープに沿って奥に進んでみる。


    これは畔ヶ丸方面に行ける登山道だった。ほとんど歩かれている様子は無く、GPS上にはルートが出て来ない。


    渓谷沿いには道があったので進んでみる。


    流れは穏やか。苔の生えた美しい渓谷が続いている。


    たぶんこれはツルシロカネソウの葉。


    小さな二段滝


    滝の脇にはオウレンシダ


    登れそうだが・・・ザックも何も持たずに空身で来たのでここまでで折り返す。


    戻ると右岸に赤テープがあったのでそちらの沢に入ってみる。


    イワタバコが付着した岩


    渓谷は荒れている。赤テープはこのあたりから尾根に登るように誘導しているが無視して沢を進む。


    水量はあまり多く無い。


    水量が減り渓谷はだいぶ狭くなってきた。登れそうだがここまでにして尾根に登り上げる。


    尾根にはしっかりと道があった。道を確認したところで戻る。


    手前にあった小ピークに登ってみると、ひのき前頭という山名が付いていたのにはちょっと驚いた。


    向こうに見えるのはたぶん鳥ノ胸山だろう。


    道を引き返して来たら案内板があった。川沿いを歩いたので見落としたようである。


    右が畔ヶ丸コース、左が先ほどのひのき前頭コース。周回できるようだが、まともな道では無いように思う。

 綺麗な渓谷で、GPSの地形から見て渓谷の傾斜はあまりきつくはなく、尾根まで登り付けそうな感じがする。尾根にエスケープすればあまり使われてはいないがルートがあるということであろう。美しい渓谷ではあるがしかし、目的のヤシャイノデが生育して居そうな感じは無い。

 さらに林道を奥まで行ってみよう。(後編に続く)


    


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