山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

シロバナイナモリソウ(アカネ科)

2021年02月16日 | 絶滅危惧種
 関東地方南西部~近畿地方の太平洋側に分布し、山地の木陰の林床を好んで生育する多年草である。花期は6~7月。葉は互生し柄があり、葉身は卵形~三角状卵形で、長さ2~6㎝、幅1~2.5㎝、先は短く尖り、裏面脈上に軟毛がある。花は上部の葉腋に1~3個の集散花序をつくる。花冠は約1㎝の白花、鐘形で先は5裂し、雄しべと雌しべは花冠から長く突き出る。山梨県では櫛形山近傍、富士山周辺、県南部に生育しているが鹿の食害を受けて個体数は減少している。

 2018年山梨県絶滅危惧ⅠB類(EN) 2017年環境省-


    シロバナイナモリソウ 平成27年7月 櫛形山で撮影。数年後に再訪してみたが見当たらなくなった。


    令和2年7月 櫛形山の別の場所で撮影。


    個体数は少なく、残念ながらまだほとんどが蕾だった。

 ⇒その他の山梨県の絶滅危惧の植物

 ➡山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

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トガスグリ(スグリ科)

2021年02月16日 | 絶滅危惧種
 山地帯~亜高山帯の陰地のやや湿った場所を好んで生育する落葉小低木である。花期は5~6月。幹の下部は地面を這い、若枝は短い軟毛がやや密に生える。葉は腎円形で掌状に3~5中裂し、さらに縁は鋸歯状となる。長い葉柄があり、軟毛や腺毛がある。花は総状花序にまばらにつける。辺縁に赤みを帯びた黄緑色の花で、花序や花柄、子房には腺毛と軟毛が密生する。熟すと毛の生えた赤い実が成る。山梨県では富士山周辺と南アルプスに生育しており、群生するが生育場所はあまり多く無い。

 2018年山梨県絶滅危惧ⅠB類(EN) 2017年環境省-


    赤い実を付けたトガスグリ 令和2年7月 富士山麓で撮影


    同上 群生するトガスグリ


    トガスグリの実


    同上 実には棘状の毛が生える。

 花はまだ見ておらず、花期に再訪してみたいと思う。

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ヤシャビシャク(スグリ科)

2021年02月16日 | その他の絶滅危惧種
 温帯林の老木に着生する落葉小低木である。花期は4~5月。良く枝分かれし、葉は短い枝先に互生し、5角形を帯びた腎円形で掌状に3~5浅裂し、両面に短毛が生える。萼は淡緑白色、深く5裂し、花弁は5枚でヘラ状、萼筒の上縁に付き、萼裂片より短い。緑色に熟し、全面に針状の毛が生える。山梨県では主に富士山周辺で生育が確認されている。


    ヤシャビシャク 平成28年5月 富士山麓で撮影


    同上 黄緑色の花のように見えるのは萼片


    平成30年5月 北岳広河原で撮影


    ブナの木に着生したヤシャビシャク 令和2年6月 御坂山系黒岳で撮影。


    同上 落花しており、毛の生えた実になりつつある。

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ツルアリドオシ(アカネ科)

2021年02月16日 | 絶滅危惧種
 山地帯~亜高山帯のやや湿った林縁に生える常緑の多年草である。花期は7~8月。茎は地を這って分岐する。葉は厚くて光沢があり、有茎で互生し、縁には波上の鋸歯がある。枝先に萼筒が合着した2個の白い花を付け、花冠は長さ約1㎝で4裂する。2個が合着した赤い実を付ける。山梨県では富士山山麓に限局して生育している。

 2,018年山梨県絶滅危惧ⅠB類 2017年環境省-


    ツルアリドオシ 平成27年7月 富士山麓で撮影


    同上


    同上 この年はたくさん咲いたがその後個体数は年々減少している。


    ツルアリドオシの花 2つがペアで咲く。平成29年7月 富士山麓で撮影。

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