富士川の支脈の中では比較的経路が長く安部奥の山の懐まで続いている相又川はきっと変わった植物が生育しているのではないかと以前から目を付けていた渓谷である。しかし、工事が行われているのかダンプカーの往来が多いこの川の林道は何か入りにくいという印象をずっと持っていて一度も林道に入ったことが無かった。日曜日のこの日はおそらく工事は行われていないはずである。どこまで車で行けるのか、渓谷はどうなっているかの情報はほとんど持ち合わせていないが、どんな様子なのか、探索に入ってみる。

林道の途中で岩壁を見上げると、何か付いている。

サジラン

カタヒバもたくさん付いている。これは良さそうな渓谷だ、とこの時は思った。

林道の終点近くまで入ると広場があり車を止めた。水量はあまり多く無い。この先の林道は崩落していてこれ以上は車では無理だった。

林道を歩いて進むと、広い河原に出た。

対岸には崩落した林道の続きがあった。河原を遡上する。

左側(右岸)から流れ込む滝

別の滝。左右から小さな滝が次々と流れ込む。

岩壁にはイワユキノシタがあちらこちらにたくさん生えている。絶滅危惧種とは思えないほどたくさん生えている。

大きな堰堤に出た。これが最後の堰堤である。右側(左岸)に林道がありこれを使って超える。

堰堤の先にも広い河原が続いていた。岩壁に囲まれた渓谷を想像していたのでこの景色には少しがっかりした。

さらに河原を遡上する。大きなカツラの木が何本も立っている場所があった。

その支脈は渓谷らしい良い景色である。

苔の生した渓谷

上流部。先まで行けそうだがここで引き返す。

この支脈には探していたネコノメソウの仲間が生えていた。

あと1週間もすれば咲きそうである。白が咲くのか、黄色が咲くのか?固まって生えている感じからすると白いほうが咲きそうだが咲いてみないと分からない。

本流に戻る。

渓谷が狭くなって岩壁が迫って来た。

このあたりにもイワユキノシタがたくさん生えている。

クリハラン!かと思ったがこれはミツデウラボシ。

三つ手にならないミツデウラボシは普通に見かける。

渓谷の岩壁には普通にツルデンダがたくさん生えていた。

こんな渓谷の中にもクモノスシダが生えていた。

クモノスシダと無性芽

狭くなった場所を過ぎると渓谷はまた広い河原になっていた。まだ時間はあるがここで遅めの昼食をとって撤退する。
苔の生えた緑豊かな渓谷を想像していたのだが、この渓谷は河原の広い緩やかな流れの続く渓谷だった。地図で見る限りでは標高900mあたりまでは行けそうである。今回登ったのは標高550m付近までなのでまだまだ先は長い。安部奥の山の稜線まで抜け出るのは厳しそうである。まだ見ていないヒメサジランや、山梨県では見られなくなってしまったナカミシシランなどがひょっとしたらあるのではないかと期待したのだが、全く手ごたえ無し。もう少し遡上すればもっと苔の生えた青々とした渓谷があるのかも知れない。

もうひとつ探していたのがこのカンアオイの仲間。場所が身延町であり葉先が少し尖っているので、これはカンアオイだろうと思ったのだが・・・。

根元の葉を除けると土に埋もれるように花が付いていた。

マクロレンズを装着する。

接写が可能なマクロレンズだが、岩壁の上の急峻な斜面に生えていた個体で三脚がうまく固定できず、これ以上近付けない。

画像を調整してトリーミングしてみる。雌しべは曲がっているように見える。カギガタアオイなのか?
葉先が尖っているか丸まっているかでカンアオイとカギガタアオイの区別がある程度可能なのではないかと思ったがなかなか難しいようである。分布域はカギガタアオイはやや南のほうに分布しており、身延町が移行部になるのではないかと思う。もう少し場所が良くてしっかり三脚が固定できる場所ならば、接近してしっかりとした画像が撮れるかも知れない。花の中も見えるのではないかと期待しているがどうなのだろうか?なんとか花を裂かないで中を覗き込んでやろうというのが目標である。カンアオイの仲間をしっかりと鑑別できるようになるにはまだ先が長そうである。

林道の途中で岩壁を見上げると、何か付いている。

サジラン

カタヒバもたくさん付いている。これは良さそうな渓谷だ、とこの時は思った。

林道の終点近くまで入ると広場があり車を止めた。水量はあまり多く無い。この先の林道は崩落していてこれ以上は車では無理だった。

林道を歩いて進むと、広い河原に出た。

対岸には崩落した林道の続きがあった。河原を遡上する。

左側(右岸)から流れ込む滝

別の滝。左右から小さな滝が次々と流れ込む。

岩壁にはイワユキノシタがあちらこちらにたくさん生えている。絶滅危惧種とは思えないほどたくさん生えている。

大きな堰堤に出た。これが最後の堰堤である。右側(左岸)に林道がありこれを使って超える。

堰堤の先にも広い河原が続いていた。岩壁に囲まれた渓谷を想像していたのでこの景色には少しがっかりした。

さらに河原を遡上する。大きなカツラの木が何本も立っている場所があった。

その支脈は渓谷らしい良い景色である。

苔の生した渓谷

上流部。先まで行けそうだがここで引き返す。

この支脈には探していたネコノメソウの仲間が生えていた。

あと1週間もすれば咲きそうである。白が咲くのか、黄色が咲くのか?固まって生えている感じからすると白いほうが咲きそうだが咲いてみないと分からない。

本流に戻る。

渓谷が狭くなって岩壁が迫って来た。

このあたりにもイワユキノシタがたくさん生えている。

クリハラン!かと思ったがこれはミツデウラボシ。

三つ手にならないミツデウラボシは普通に見かける。

渓谷の岩壁には普通にツルデンダがたくさん生えていた。

こんな渓谷の中にもクモノスシダが生えていた。

クモノスシダと無性芽

狭くなった場所を過ぎると渓谷はまた広い河原になっていた。まだ時間はあるがここで遅めの昼食をとって撤退する。
苔の生えた緑豊かな渓谷を想像していたのだが、この渓谷は河原の広い緩やかな流れの続く渓谷だった。地図で見る限りでは標高900mあたりまでは行けそうである。今回登ったのは標高550m付近までなのでまだまだ先は長い。安部奥の山の稜線まで抜け出るのは厳しそうである。まだ見ていないヒメサジランや、山梨県では見られなくなってしまったナカミシシランなどがひょっとしたらあるのではないかと期待したのだが、全く手ごたえ無し。もう少し遡上すればもっと苔の生えた青々とした渓谷があるのかも知れない。

もうひとつ探していたのがこのカンアオイの仲間。場所が身延町であり葉先が少し尖っているので、これはカンアオイだろうと思ったのだが・・・。

根元の葉を除けると土に埋もれるように花が付いていた。

マクロレンズを装着する。

接写が可能なマクロレンズだが、岩壁の上の急峻な斜面に生えていた個体で三脚がうまく固定できず、これ以上近付けない。

画像を調整してトリーミングしてみる。雌しべは曲がっているように見える。カギガタアオイなのか?
葉先が尖っているか丸まっているかでカンアオイとカギガタアオイの区別がある程度可能なのではないかと思ったがなかなか難しいようである。分布域はカギガタアオイはやや南のほうに分布しており、身延町が移行部になるのではないかと思う。もう少し場所が良くてしっかり三脚が固定できる場所ならば、接近してしっかりとした画像が撮れるかも知れない。花の中も見えるのではないかと期待しているがどうなのだろうか?なんとか花を裂かないで中を覗き込んでやろうというのが目標である。カンアオイの仲間をしっかりと鑑別できるようになるにはまだ先が長そうである。