山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

キツネノカミソリ(ヒガンバナ科)

2021年02月03日 | 絶滅危惧種
 低山~山地帯の林縁や渓谷沿いに生育する多年草である。長さ30~40㎝の細長い葉は早春に伸び出して夏になると枯れる。葉が枯れた後に花茎が伸びて黄赤色~橙色の花を散形状に3~5個つける。花期は8~9月。雄しべの長さは花弁と同程度、ないしはやや短い。良く似た変種のオオキツネノカミソリは雄しべが花弁より長く、花の外に飛び出している。

 2018年山梨県絶滅危惧Ⅱ類(VU) 2017年環境省-


    キツネノカミソリ 令和2年8月 石空川渓谷で撮影


    同上


    雄しべの長さは花弁と同程度かやや短く、花弁の中に納まっている感じ。


    こちらは変種のオオキツネノカミソリ。令和2年8月 塔岩川で撮影。


    雄しべは花弁よりも長く、花の外に飛び出してゴージャスな感じ。

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ムラサキ(ムラサキ科)

2021年02月03日 | 絶滅危惧種
 山地の草地に生育する多年草である。花期は6~9月と長い。草丈は40~70㎝で、茎の上部に4㎜大の白花を数個ずつ固まって咲かせる。根は太くて紫色をしており、染料や薬用に使われる。富士山周辺、および大菩薩山系に生育しており、個体数は少なく鹿の食害を受けている。

 2018年山梨県絶滅危惧ⅠB類(EN) 2017年環境省絶滅危惧ⅠB類(EN)


    ムラサキ 平成30年6月 大菩薩連邦の草地で撮影


    同上


    花が紫なのではなく、根が紫色で染料として使われていた。


    平成30年8月 同じ草原で撮影


    同上 花の時期は長い。

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シラヒゲソウ(ニシキギ科)

2021年02月03日 | 絶滅危惧種
 山地や渓谷のやや湿ったところに生育する多年草である。草丈は12~40㎝。葉は互生し、茎を抱くようにハート形の葉を数枚付ける。茎の先端に花弁の縁が細かく切れ込んだ白い花を1個付ける。南アルプスや県南部の渓谷沿いで生育を確認している。花期は8~9月。

 2018年山梨県絶滅危惧ⅠB類(EN) 2017年環境省-


    シラヒゲソウ 平成28年9月 南部町の渓谷沿いで撮影


    同上


    同上 花弁は5枚で縁は細かく切れ込み、まさに「白鬚」である。


    令和1年9月 南アルプスの渓谷で撮影


    同上

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ミヤマハナシノブ(ハナシノブ科)

2021年02月03日 | 渓谷
 亜高山帯の渓谷沿いに生育する多年草である。花期は7~8月。背丈は30~80㎝で、葉は羽状に全裂する。花は淡青紫色で散房状に多数付き、花冠は5裂する。山梨県では北岳を中心とした渓谷沿いに分布し、特に大樺沢には多い。

 2018年山梨県絶滅危惧ⅠB類(EN) 2017環境省絶滅危惧Ⅱ類(VU)


    ミヤマハナシノブ 平成29年7月 北岳大樺沢で撮影


    同上


    令和1年8月 北岳大樺沢で撮影。


    同上。青色のこの花が現れると登山の疲れがしばし癒される。

 コロナウィルス感染拡大の懸念から平成2年は北岳の入山が規制され、特定の人しか入山出来なかった。この影響で北岳は鹿のパラダイスと化し、ミヤマハナシノブやアザミ類をはじめとする植物は多大な食害を受けてしまった。人が入らないのも自然保護の上で必ずしも好ましいとは言えないようである。

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