暖かい日が続いたことがあってスゲの仲間も穂を伸ばして花を咲かせているものがちらほらと見かけられるようになってきた。カヤツリグサ科とイネ科はどれも似ているように見えて同定するのが非常に難しく思う。撮影してきた画像と図鑑やネット画像を見比べながら同定するのだが、全く自信は無く、間違っていることが多いと思う。そのつもりで、この記事をご覧いただければと思う。
林道脇や渓谷沿いで最も普通に見かけるこのスゲ。冬でも葉が青々と茂っており、これがカンスゲ、だと思う。
先端部が雄小穂(雄花部分)で、白く出ているのが雄しべ。その下に3~4本の雌小穂(雌花部分)があり、これには柄がある。
カンスゲ。まだ咲き始めたばかり。
基部の鞘は黒紫色で匐枝は出していないようである。
これも普通に見かけるスゲ。穂が出ているが春に出たものでは無く秋に出たものがまだ残っているのだろう。
小穂は雄雌性(雄花と雌花が一緒に付く)。
先端部分の筆先のようなのが雄花で手前の鱗のようなのが雌花。これは秋に花を咲かせるナキリスゲであろう。
別のスゲ。穂が出たばかりといった感じである。葉は細めで少し硬い。
基部の鞘は茶紫色で匐枝は出していない。
先端部が雄小穂、下に雌小穂が付いている。苞葉は見当たらない。雄小穂は黄緑色、ないしはやや茶色がかっている。
これは何?雄小穂が茶色ならばハシナガカンスゲかも知れないが、図鑑で調べてみるとヤマオオイトスゲというのが一番似ているように思う。
手を付け始めたばかりのカヤツリグサ科はほとんど分からないことばかりで、手探りでやって行きたいと思っている。シダを始めたばかりの頃の記事も間違いが多いが、カヤツリグサ科もしばらくは間違ったことばかりが書かれていると思っていただきたい。
身延町から南部町の界隈でキバナノハナネコノメソウが咲いている渓谷があるのではないかと探索しているが、この渓谷に咲いていたのは白いほうのハナネコノメソウだった。しかし、この渓谷にはキバナノハナネコノメソウに匹敵するくらいに山梨県ではお目にかかることが無いネコノメソウの仲間が生育していた。
最初に見た時はツルネコノメソウかと思ったのだが、花仲間から送っていただいたデータにはムカゴネコノメソウと書かれていた。
ツルネコノメソウに比べると小型で花(萼)は黄緑色、そして葉が対生している。ツルネコノメソウは互生する。
花(萼)は黄緑色で平開せず、垂直ないしは斜めに開く。雄しべは8本で葯は黄色である。
これはムカゴネコノメソウ。根元から出る匐枝の先にムカゴが付いて栄養繁殖するが確認出来なかった。
ムカゴネコノメソウは環境省準絶滅危惧種に指定されており、環境省のランクはキバナノハナネコノメと同じである。この渓谷一帯では普通に見かけることが出来たが、山梨県ではおそらくまだ報告されておらず、今後絶滅危惧種に指定されてくる可能性がある。ヒメサジラン、スゲの仲間、そしてこのムカゴネコノメソウと、今回の渓谷探索はたいへん収穫の多い散策となった。
林道脇や渓谷沿いで最も普通に見かけるこのスゲ。冬でも葉が青々と茂っており、これがカンスゲ、だと思う。
先端部が雄小穂(雄花部分)で、白く出ているのが雄しべ。その下に3~4本の雌小穂(雌花部分)があり、これには柄がある。
カンスゲ。まだ咲き始めたばかり。
基部の鞘は黒紫色で匐枝は出していないようである。
これも普通に見かけるスゲ。穂が出ているが春に出たものでは無く秋に出たものがまだ残っているのだろう。
小穂は雄雌性(雄花と雌花が一緒に付く)。
先端部分の筆先のようなのが雄花で手前の鱗のようなのが雌花。これは秋に花を咲かせるナキリスゲであろう。
別のスゲ。穂が出たばかりといった感じである。葉は細めで少し硬い。
基部の鞘は茶紫色で匐枝は出していない。
先端部が雄小穂、下に雌小穂が付いている。苞葉は見当たらない。雄小穂は黄緑色、ないしはやや茶色がかっている。
これは何?雄小穂が茶色ならばハシナガカンスゲかも知れないが、図鑑で調べてみるとヤマオオイトスゲというのが一番似ているように思う。
手を付け始めたばかりのカヤツリグサ科はほとんど分からないことばかりで、手探りでやって行きたいと思っている。シダを始めたばかりの頃の記事も間違いが多いが、カヤツリグサ科もしばらくは間違ったことばかりが書かれていると思っていただきたい。
身延町から南部町の界隈でキバナノハナネコノメソウが咲いている渓谷があるのではないかと探索しているが、この渓谷に咲いていたのは白いほうのハナネコノメソウだった。しかし、この渓谷にはキバナノハナネコノメソウに匹敵するくらいに山梨県ではお目にかかることが無いネコノメソウの仲間が生育していた。
最初に見た時はツルネコノメソウかと思ったのだが、花仲間から送っていただいたデータにはムカゴネコノメソウと書かれていた。
ツルネコノメソウに比べると小型で花(萼)は黄緑色、そして葉が対生している。ツルネコノメソウは互生する。
花(萼)は黄緑色で平開せず、垂直ないしは斜めに開く。雄しべは8本で葯は黄色である。
これはムカゴネコノメソウ。根元から出る匐枝の先にムカゴが付いて栄養繁殖するが確認出来なかった。
ムカゴネコノメソウは環境省準絶滅危惧種に指定されており、環境省のランクはキバナノハナネコノメと同じである。この渓谷一帯では普通に見かけることが出来たが、山梨県ではおそらくまだ報告されておらず、今後絶滅危惧種に指定されてくる可能性がある。ヒメサジラン、スゲの仲間、そしてこのムカゴネコノメソウと、今回の渓谷探索はたいへん収穫の多い散策となった。