山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

八ケ岳の渓谷を探索  令和4年5月11日

2022年05月13日 | 渓谷
 今回の目的は主にクモイコザクラであるが、もうひとつ、昨年やっと見つけたヒラギシスゲの群落がこの渓谷のどこかに潜んでいるのではないかと思っている。今回入る渓谷は、かつて遊歩道が付いていたのだが橋が流されてしまい現在は通行不能になっている。沢の中を歩く形になるので、膝あたりまで水に浸かるのを承知のうえでの探索である。


    牧場の中に真っ白な花を咲かせた木が生えていた。


    もう1本ある。後ろは八ケ岳。


    さて、これはアオナシなのかヤマナシなのか、それともエゾノコリンゴ?


    この大きさの画像だと分かり難いが、葉の辺縁に尖った鋸歯がある。これはアオナシであろう。


    渓谷に入り、沢の中を遡上する。水量はあまり多く無く、さほど水に浸からずに歩くことが出来た。


    この渓谷内で最も普通に見かけるスゲ。


    ナルコスゲ。群生している場所が多数あった。


    テキリスゲは河原の砂地の場所を好んで生育している。まだ花が開いていない。


    ヤチボウズを形成しているスゲがあった。


    探しているヒラギシスゲを期待したのだが、これは鱗片が細く、タニガワスゲだった。


    これはヒナスゲか?それともサナギスゲ?小さなスゲで頂部の穂が脱落してしまっていると判別が難しい。


    別株を見てみると頂部に赤茶色い雄小穂が残っており、側小穂は雌である。これはサナギスゲであろう。ヒナスゲに比べると数が少ない。


    これは雄や雌の小穂が無くカヤツリグサ科では無くてイグサ科であろう。


    調べてみると、ヌカボシソウというイグサ科スズメノヤリ属の草らしい。


    目的のクモイコザクラは渓谷内のやや湿った岩壁に生育しているのが何ヶ所かで発見できた。


    クモイコザクラ。少し時期を過ぎていたようである。


    やや湿った岩壁を好んで生育している。


    右岸にも左岸にも点々と生育している。


    この場所は満開。


    満開のクモイコザクラ。葉は大き目だが切れ込みは少ないように思う。個体差が大きい。


    渓谷内の立ちはだかるような岩壁を見上げる。


    樹木類もちょっとだけ見てくる。これは花を咲かせたニワトコ(スイカズラ科ニワトコ属)であろう。


    スイカズラ科の花とはとても思えない。


    チドリノキ(カエデ科カエデ属)。カエデらしからぬ葉の形をしている。


    チドリノキの雄花。雄と雌は別に花が咲く。細い糸で吊るしているような花が咲き、チドリが飛んでいるように見える(らしい)。


    ミヤマエンレイソウがちらほら咲いている。


    コキンバイ(バラ科) あまり多くは無い。


    堰堤が見えてきた。あれを越えて上流まで行く予定だったが、このあたりは崩落が酷く、ここまでで遊歩道に登り上げることにした。


    遊歩道脇に咲いていたフイリフモトスミレ


    オトメスミレが結構咲いていた。

 クモイコザクラは思っていたよりも点々と生育していることが分かった。探していたヒラギシスゲは残念ながら発見出来なかった。下流域で何ヶ所か発見されているが生育状態が安定せず、以前見つけたと聞く場所では今年は発見出来なかった。おそらく上流から流れ着いたものが偶発的に生育したものではないかと考えている。きっとどこかに群生があると思っている。

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またしても探索失敗 南部町のスゲ  令和4年5月10日

2022年05月13日 | 山に咲く花
 昨年から取り組んでいるカヤツリグサ科の植物であるが、だいぶ見慣れてきたのでそろそろ難しいスゲもある程度は区別できるようになってきたのではないかと思う。昨年も探索に出かけているが発見出来なかった南部町に生育しているカンスゲの仲間を再び(三たびか?)探しに行ってみる。今度こそ見つかるだろうと信じていたのだが・・・。


    ヤブデマリが見ごろになっていた。


    ヤブデマリの花。ガクウツギに似ているが葉脈がはっきりしていて辺縁に鋸歯がある。


    コミヤマスミレはもう終わっていて、咲き残っていたのはこの1株だけだった。


    ランヨウアオイの葉。野球のホームベースのような形をしている。


    葉は見かけるが花は少ない。


    問題のスゲの仲間。


    これはミヤマカンスゲのはずである。この界隈では普通に生えている。


    先端部の雄小穂は茶色で細長い。


    側小穂は雌で果胞に毛が生えている。


    酷い鹿の食害を受けている別のスゲ。


    頂部は雄小穂、側部は先端部が雄で下部が雌になっている雄雌小穂である。これはコカンスゲであろう。


    良く見かけるが正体が分からずにいるスゲ。


    雌鱗片に長い芒があり雄小穂は小さい。これはメアオスゲではないかと思われる。


    峠に向かって登りながら登山道脇のスゲを見て回るが、それらしきものは見つからない。これは先ほどと同じミヤマカンスゲであろう。


    風で揺れるので穂を1本採取して調べてみる。先ほどと同じく雌小穂の果胞には毛が生えている。


    ヤチボウズのような塊をつくって群生するこのスゲ。


    おそらくどれもみなミヤマカンスゲのようである。

 今回は絶対見つかるだろうと思って探しに来たハシナガカンスゲというスゲだったが、またしてもそれらしきものには遭遇できず。目が悪いのか、探し方が悪いのか?有るのが分かっている植物は今までたいていは見つけてきたのだが今回はおそらく3度目の探索であるがやはり発見出来なかった。ちょっと自信を無くした。

 他の植物も見て回ってきた。


    おそらくキヨタキシダになるのだろうが、ミヤマシダのほうかも知れない。


    真っ黒な鱗片がたくさん付いている。


    このあたりにはミヤマイタチシダとナガバノイタチシダの良く似たシダが生えているはず。


    鱗片を見てみると幅広の薄茶色い鱗片がたくさん付着している。これはミヤマイタチシダであろう。


    根元部分が小さくなる流線型でやや小型のこのイノデ。イノデモドキなのか、それともチャボイノデ?


    ソーラスを見てみるとかなり辺縁寄りに付着している。


    鱗片の辺縁には棘状の突起があまり目立たない。


    おそらくこのイノデはチャボイノデであろう。


    似ているが根元寄りの羽片があまり小さくならないこのイノデ。


    ソーラスを見てみるとやや辺縁寄りに付着しているが先ほどのチャボイノデほどでは無い。


    茶色いやや幅広い鱗片が付着している。おそらくこれは普通のイノデであろう。


    付属体の先端部が鍵型にふくれている。これはスルガテンナンショウ。


    こちらの付属体先端部はふくれていない。これはホソバテンナンショウであろう。

 午後の時間が押し迫った中での探索となったのもハシナガカンスゲが見つけられなかった原因かもしれない。しかし、自力で探し出すのはかなり難しい感もある。花仲間と相談しながら探索を続けてみたいと思う。


    日没の頃に訪問してみたこの着生ラン


    まだ咲き残っているかと思ったのだが、カヤランはもう結実していた。

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