山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

富士五湖に生育するコオニビシを再訪するが・・・  令和4年9月27日

2022年09月28日 | 水辺に咲く花
 富士吉田に出張があり、この日は夕方まで目いっぱい時間がかかるだろうと思っていたのだが、以外にも3時前に片付いた。そこで、コオニビシを発見した湖を再訪してみることにする。うまくすればコオニビシの種の写真が撮れるのではないかと期待したのだが・・・台風の大雨の後で水量が増しており、ほとんど近付くことが出来ず全く無理だった。


    湖の湖畔。前回は左下の水草が根元まで露出しておりかなり先まで行けたが今回は全く無理。


    湖畔にはホザキノフサモが大量に流れ着いていた。


    花はもうほとんど終わっている。


    お目当てのコオニビシはかなり遠い位置に浮かんでいる。周辺にあったホザキノフサモは大部分が無くなっている。


    望遠レンズで捉えたコオニビシ。葉の形がやっと分かる程度しか撮れない。


    1,140㎜超望遠でやっとこの程度。花は終わっていて見えない。葉の上にある黄色っぽいものはヤゴの抜け殻のようである。


    場所を変えてみるがやはり遠い。


    超望遠で狙ってみるが距離が遠過ぎるうえに湖面が波で揺れるため、画像が不鮮明である。左側に水色のトンボがとまっている。


    湖畔を散策してみる。藻が打ち上がっている。


    山中湖きららの浜にも打ち上がっていたこの藻はたぶん珍しい藻だと思う。


    拾い上げて調べてみる。


    葉に棘状突起があるのは明らかだが、葉の付け根の部分の葉鞘の形態が同定のポイントらしい。葉鞘は短くて尖っていないようである。


    別株には種のようなものが付いていた。


    マクロ撮影してトリーミング。葉鞘は短くて先端部は鋸歯状である。これはイトイバラモの可能性がきわめて高い。

 山梨県では生育しているかどうかがまだ未確認になっているイトイバラモであるが、湖畔に打ち上がっているものの形態を見る限りではこの藻はイトイバラモの可能性がきわめて高いのではないかと思う。まだ水草は初心者なので結論は出せないが、他の場所の水草も調べてみてから結論を出して行きたいと思っている。

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ヒメマツカサススキ茂る高層池  令和4年9月24日

2022年09月28日 | 水辺に咲く花
 タヌキモの花を期待して高層池を訪れてみる。雨が降った後なのでどうなっているか心配していたが、訪れてみると花どころかタヌキモ自体がほとんど無くなってしまっていた。流された感じではなく、越冬するために沼の底に沈んだのかも知れない。


    ここにたくさんあったはずのタヌキモがほとんど見当たらない。浮いているのはくるみの実のようだ。


    わずかに浮かんでいたタヌキモ。脱落したのか、捕虫嚢があまり見えなくなっているようだ。


    撮影してきた画像を拡大して見てみたところ、先端部に殖芽葉らしきものが付いていた。

 タヌキモの仲間は越冬時に殖芽葉の形になって湖底で冬を越すらしい。そしてこの殖芽葉の形態を調べることによってタヌキモか、イヌタヌキモかの区別が出来るらしい。知ってはいたのだが殖芽葉はもっと遅い時期に形成されるものだと思っていた。すくい上げて良く観察して来るべきだったと大いに反省している。


    他の場所に無いかと池をぐるりと巡ってみるが見つからない。


    他の藻が生えているようであるが近付けない。これはイトモか?水が少ない季節に調べてみたいと思う。

 別の池に立ち寄ってみる。やっと通常の水量になったようである。いつも足場に使っている倒木の場所までは行けない。


    水草が枯れて少し秋らしい雰囲気になってきた。水量が増えていつも足場に使う倒木のところまでは長靴を履いていないと行けない。


    ヒメマツカサススキが昨年に比べるとだいぶ増えている。


    左の塊も右に生えているのもヒメマツカサススキ。


    枯れかけているヒメマツカサススキ。これだけたくさん花序を付けるとマツカサススキと区別が出来ない。


    こちらはまだ青い穂が残るヒメマツカサススキ


    ヒメマツカサススキの花穂は垂れ下がらない。


    ちなみにこちらがアブラガヤ


    アブラガヤの花穂は垂れ下がる。


    手に取れる位置に生育していたヒメマツカサススキ


    こんな近い位置で観察できるとはラッキーである。


    もう1ヶ所、イトモの生育する池に立ち寄ってみる。増水していてイトモのところまでは近付けない。


    湖底に茂るイトモの群落。これが本来の姿であろう。

 ヒメマツカサススキは昨年は数株しか発見出来なかったのだが、今年はだいぶ増殖していて株も大きくなっていた。希少な植物だけに元気に茂ってくれて良かったと思う。イトモも水が増えてやっと空気にさらされずに本来の姿に戻った。来年は元気にたくさん花を咲かせて欲しい。

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