山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

カタクリ咲く 敷島カタクリロード  平成31年4月11日

2019年04月12日 | 里に咲く花
 4月も中旬に差しかかろうという時に寒気を伴った低気圧が通過し、甲府では冷たい雨が降った。標高の高い富士五湖周辺や朝霧高原では10㎝ほどの雪が積もった。甲府市街地から見る南アルプスや茅ヶ岳も白く雪化粧した。雨や雪は夜のうちには上がり、朝は青空が広がり白く雪化粧しなおした綺麗な富士山が姿を現した。甲府盆地北部の山裾まで行けばうまくすれば雪の中から顔を出している春の花たちが見られるのでは・・・そんな期待を抱きながら、そろそろ咲いているであろうカタクリの花を見に行ってみた。


    このあたりは積雪は少なかったようで、わずかに積もっているだけだった。雪の中から顔を出すカタクリの花は見られなかった。


    日当たりの悪い場所はまだ咲いていない。


    日当たりの良い場所では咲き出していた。葉はたくさんあるが花数はあまり多く無い。


    作業道脇に咲いたカタクリの花。一旦は消失した場所に花が復活してくれた。


    まだ花数は少ないものの、いつかたくさんの花を咲かせてくれると期待している。


    イブキスミレが咲いていた。


    まだ咲き始めたばかりで大きな株は見当たらない。


    アケボノスミレも咲き始めたばかり。

 もうひとつ期待していたのがアズマイチゲである。数を増やしている場所もあれば減ってしまった場所もある。分散して3ヶ所に咲いているのを確認した。青空が広がったので全開している花を期待したのだが、気温が低かったせいかほとんどの花が閉じていた。


    こちらは例年と同じか、少し数が増えたように思う。


    清楚な白花アズマイチゲ。天候は良かったが花はほとんどが閉じていた。


    この場所は数が減り群落の大きさも少し小さくなっている。周辺の伐採が影響しているのではないかと思う。


    花が少し痛み始めていた。

 林業作業がひと段落し作業道が使われなくなったため復活しつつあるカタクリロードである。カタクリだけでなくアズマイチゲやイチリンソウも復活してくれることを期待している。
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絶好のティアラ日和と思ったが・・・失敗 朝霧高原  平成31年4月9日

2019年04月10日 | ダイヤモンド富士
 天気図、衛星画像、富士山ライブカメラ、いずれを見てもこの日の朝のダイヤモンド富士はチカリと輝く絶好の撮影日和になると確信していた。実際に精進湖あたりから見る富士山は雪煙が少し出ているものの今までに無くスッキリとした姿を見せていた。現地に到着すると案の定大口径の天体望遠鏡をセットしたカメラマンが数人準備している。ピンポイントでの撮影なので道路沿いはもう場所の確保が難しそうで、1本後ろ側の牧場内を走る道(私道)から撮らせてもらう。ティアラの時間は6時38分、15分前にはカメラのセットが完了し、余裕で試し撮りをしながらその時を待っていたが・・・ふと見るともう太陽が昇っているではないか。時計を見ると時刻は6時39分になっていた。何を寝ぼけていたのか、時計の長針を39分と43分の位置と間違えていた。小学生並みのボケをやらかしてしまったが、しかし時刻通りにシャッターを切り始めたとしてもこの日はチカリと輝くティアラにはならなかっただろう。


    雪煙が出ているがこのくらいならば大丈夫だろうと思う。しかし、富士山の後ろ側に霞が出ているのか空が白っぽく見えていた。


    さて、もうすぐ時間だ。だいぶ雪煙が増えてきた。


    こちらは前面フィルター装着した超望遠レンズ。


    あと5分くらいか?と思ったら・・・


    ふと見れば太陽が昇って輪郭が見えていた。慌ててシャッターを切るがもう遅い。


    しかし、このように太陽の輪郭が見えてしまっている時は霞が出ている時でチカリと輝くティアラにはなってくれない。


    さらに遅れてシャッターを切り始めた200㎜望遠。やはりこちらもあまり輝いていない。


    本日も失敗。

 位置的にはちょうど良かったと思うが想定外の時計の針の見間違えをやらかしてしまった。しかし予定通りにシャッターを切ってもこの日のティアラ撮影は無理だっただろう。春の富士山はなかなかご機嫌を良くしてくれない。
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満開の甲斐の姫君 山梨県最大の自生地へ  平成31年4月7日

2019年04月08日 | 山に咲く花
 3年ぶりの訪問となる山梨県最大の甲斐の姫君自生地である。武田神社の桜が満開で今年は花付きが良いように見受けられ綺麗である。おそらくこちらの山の甲斐の姫君も満開を迎えている頃だろう。その後どうなっているのか?数は増えているのか?それとも斜面が崩落して減ってしまっているのか?楽しみでありながらちょっと心配でもある。登り始める前に、ちょっと登山口周辺の梅の木を覗き込んでみると・・・やはり、この界隈は着生ランの宝庫である。


    クモランが固まって着生していた。種を飛ばしたガラが残っている。


    こちらはカヤラン。昨年のガラと今年の蕾が付いている。まだ蕾は固く、咲くのは2週間くらい先になるだろうか。

 今回歩く登山道は今やほとんど歩く人は居らず、ところどころ崩落していて現在は廃道になっている。ところどころ看板が付いてはいるがほとんどあてにならない。GPSを片手に入山する。


    満開のミツマタに朝日が差し込む。


    スギ林の林床にはテンナンショウ属。これは広義のマムシグサと思われる。


    この山域には多いナガバノスミレサイシン。葉はたくさん見かけるが花は少ない。


    4年前に訪れた際にも見かけた正体不明のスミレの葉。葉の裏が茶色で、当時は斑入りのゲンジスミレかと思ったが違う。花が咲かないとわからないがフモトスミレではないかと思う。


    日当たりの良い斜面に咲いていたキランソウ。


    ここのキランソウは紫色が鮮やか。

 予定していた3時間ほどで目的地の直下までやって来た。ふと斜面を見ると笹のような葉っぱが出ている。良く見れば甲斐の姫君の葉ではないか。後ろを歩いていたメンバーが花が咲いているのを見つけてくれ、さらに周辺を探してみたらそれなりの個体数が発見された。以前にはこの辺りには無かったか、見落としていたかも知れないが、これだけ咲いていると気付かなかったとは思えず数が増えたと思ったほうが良いだろう。


    目的地よりも下の場所で新たに見つかった甲斐の姫君。


    それなりの個体数も花数もあった。


    個体数を増やして生育域を拡大したとみて良いだろう。

 現地に到着。以前並んで咲いていた場所は葉っぱしか見つからなかったがその先に進んでビックリ!邪魔をしていた笹がほとんど枯れて日当たりが良くなっており、斜面だけでなく登山道の中まで甲斐の姫君が咲いている。開花している花数、小葉の数を含めて明らかに数を増やしている。しかもちょうど満開の良い時期に訪問することが出来た。再会に感激である。


    3年ぶりに訪問した甲斐の姫君、カイコバイモ。


    個体数を増やしており、さらに時期的に満開。


    こちらは咲き始めたばかりのカイコバイモ。

 しばし写真撮影して花を楽しませてもらい、その先の谷に下りて昼食となる。谷の中はハナネコノメソウをはじめとする谷間を好む花たちがたくさん咲いていた。


    谷に咲いていたハナネコノメソウ。


    ハナネコノメソウ


    イワボタン


    8本の黄色い葯があり花は平開しない。ツルネコノメソウもあったが撮り忘れた。


    ユリワサビ


    ツルシロカネソウ


    ヤマルリソウ


    メンバーが双眼鏡片手にこんなにたくさん着生している木を発見してくれた。


    トリーミング。圧巻のカヤランの木。こんなにたくさん着生しているのは初めて見た。

 谷の中に咲く花たちも存分に楽しませていただき下山である。ちょっとだけルートを変えて下山してみると、また登りの時とは違う花たちに出会えた。


    カンアオイ。固い蕾が付いているが、この山域だとカギガタアオイだろうか?


    登りの時とはちょっと違うテンナンショウ属に出会えた。


    真ん中に出ている付属体の先端が丸くなっている。スルガテンナンショウ。


    大株のエビネにも出会えた。花芽はまだ少し出たばかりだった。

 カイコバイモの個体数が増えていたことは何よりも嬉しかったが、今回は同行したメンバーにも恵まれて想定していなかった様々な花たちとの出会いも楽しむことが出来た。天候にも恵まれて素晴らしい花見山行となった。



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ネコノメソウ属を探して沢を登るが・・・失敗  平成31年4月6日

2019年04月08日 | 山に咲く花
 先週は別の沢で黄色いハナネコノメを観察してきた。おそらくこちらの沢にもあるのではないだろうか。林道はまだ閉鎖されているためそれなりの長い距離を歩かなければならず、問題なのは沢への下降点があるのかどうか、さらに沢から抜け出す場所があるのかどうかだ。行ってみないと分からないことだらけなので、今回は半分は下見である。


    途中にある大きな滝のところでは桜が満開。


    林道から見下ろす深くて長い谷。かなり下を流れている。


    都合良く堰堤工事の道が残っていた。これを使って沢に下降する。


    波打った岩。このあたりの岩質は堆積岩のようだ。


    大きな堰堤が現われた。


    この堰堤は左岸に工事用道路が残っていた。


    また堰堤。今度は右岸(左側)を巻いて越える。


    堰堤から見下ろす上流部。黄色っぽい苔の生えたようなところにネコノメソウ属が居そうだが?


    下りて苔の中を探すと、居ました。


    赤い葯を持ったまだ咲き始めたばかりのネコノメソウ属の花。


    マクロで覗いてみると赤い葯が8本、平開しない花。ヨゴレネコノメソウらしいが葉があまり汚くは無く、赤い葯のイワボタンかも知れない。

 探していたのはこのネコノメソウでは無く黄色いハナネコノメソウだがこの場所では見当たらずさらに遡上する。しかしこの先も堰堤が続き、巻きながら越えるが遂に・・・越えたのは良いが崩落していて下降できず。


    崩落地の横を通る。落石が怖いのでさっさと通過。


    大きなカツラの木。


    堰堤を越えたが下降できず、さらに高巻いたがその先の斜面が崩落しており・・・下降は難しそうだ。

 予定していた行程の半分ほど来たところでザイル無しでは沢筋への下降が困難な場所に出くわしてしまった。時刻は3時半、強引に下りたとしてもし遡上困難な場合は引き返して来れない。それと、この界隈では黄色いハナネコノメを探すのは難しそうだし、標高が高いためにあったとしてもまだ咲いていない可能性が高い。本日はここまでで撤退とする。巻いて登った堰堤脇を慎重に下降して最初に下降した場所から林道に戻った。途中には林道に抜け出る良さそうなルートは見つからなかった。


    支脈の沢。白っぽい岩がところどころ露出しており一部石灰岩が混じっているのかも知れない。

 残念ながら今回の黄色いハナネコノメを探すトライアルは失敗に終わる。再度訪問する際は林道をもっと上まで歩いて今回の沢のもっと上流を探索してみたいと思う。標高は1,200mを越えるのでネコノメソウ属が咲くのは2週間以上先になるだろうと予想される。


    山上にはまだ雪が残っている。ネコノメソウ属が咲くのはもう少し先になりそうだ。

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カタクリとミミガタテンナンショウ 大月市むすび山  平成31年4月5日

2019年04月05日 | 花・花・花
 ブログの記録を見返してみると平成27年4月にむすび山を訪れている。その頃はまだ花のレベルが低かったこともあるが、テンナンショウ属は全く区別がつかず皆マムシグサと一括されていた。2年ほど前からテンナンショウ属を少し勉強するようになり少しだけ区別がつくようになってきた。そんな目で過去の記事を見直してみたところ、このむすび山に咲いていたマムシグサと書かれた花、仏炎苞の耳がくるりと巻いているように見える。これはいわゆるマムシグサでは無くてミミガタテンナンショウではないのか?昨年三ツ峠で実物を見てきたのでおそらく間違いないと思うのだが、実際に見てみないと何とも言えない。カタクリも満開になっているようだし、大月までちょっと高速道路を使って見に行ってみることにした。

 前回は電車で移動して大月駅からむすび山、高川山、初狩駅と歩いて電車で帰ってきたが今回は車で行ったため駐車場があるのかどうか分からない。細い道を走って行くと道路脇に県外ナンバーの車が2台止まっておりその先に道がある。おそらくカタクリを見に来た人たちの車だろう。前回とは違う道だがその先の道を行けばむすび山に行けるのだろう・・・と歩き出す。念のためGPSを持って行くが、この道、川を高巻くように水平に進んでいて全く山に取り付く様子が無い。


    道路脇のスペースに車を止めてここから入山。


    道に従って進んだら川につながっていて滝に出てしまった。どうしましょ?


    樹林の中に入ってみるとマムシグサの仲間。やはり普段見ている広義のマムシグサとはちょっと顔つき(耳のあたり)が違う。

 GPSでルートを探すと途中から尾根に取り付く古い道があるように表示されている。しかし分岐を探すがそれらしきものは見当たらない。ならば・・・適当に斜面を尾根筋まで登ることにするがちょっとだけ見てくるつもりだったので水も食料も手袋も持って来ておらず、さらにはハンカチも忘れた。斜面に取り付くと想定外の急登、時折道らしきものが出てくるがすぐに消滅する。やっと道に出たと思ったが・・・??


    結構な急登。なかなか尾根に登れず、手袋は置いて来たしストックも無し。しかも茨に何度も絡まれて・・・


    やっと道に出たと思ったがずいぶんショボい道だ。しかもどんどん下って行き道は消失・・・。また強引に斜面に取り付き上に登る。


    ようやく尾根に出た。結構汗をかいたが水無しハンカチ無し。服の袖で汗をぬぐう。


    やっと着いたよ、むすび山。抜け出たところからだいぶ下って山頂に到着した。


    大月航空監視哨の跡


    カタクリの園を見下ろす。時刻は4時半になり日が陰ってしまった。1時間もかかった。


    本日は天候が良かったので夕方になっても花は開いていてくれた。


    むすび山のカタクリ


    見上げるカタクリの園


    たくさん咲いてくれた。


    同上


    カタクリに混じってちょっとグロテスクで可愛らしいのが顔を出している。


    本日のお目当てはこちら。


    やはり仏炎苞の耳がくるりと巻いている。


    後ろ姿。えびす様の耳のように垂れ下がって巻いている耳。間違い無し、これはミミガタテンナンショウ。


    こっちの紫色のスミレも確認。


    思った通りアカネスミレだった。

 15分もあれば現地到着できると思っていたのだが道を間違えて強引に登ったおかげでとんだ大変な山になってしまった。恐るべし、むすび山!確認しておきたかったテンナンショウ属はやはりミミガタテンナンショウだった。この山域にはこれが生育しているのだろう。あまり歩かない山域であるが訪れる機会があったら注意して歩いてみよう。
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またまたまたハナネコノメ三昧 黒富士農園へ  平成31年4月4日

2019年04月05日 | 花・花・花
 花仲間の来客あり、またまた黒富士農園界隈のハナネコノメ散策に出かける。本日は中流から入って前回よりも上流まで行ってみる。カメラはEosM5とRPの2台を持って行くことにする。


    満開のハナネコノメ。EosM5 13mm


    こちらも満開。 EosRP 42mm


    さらに 96mm。葯が黄色いタイプ。


    前回も撮影した場所。 EosRP 105mm


    同じ花。 EosM5 11mm で接写。葯がもう落ちてしまっている。

 以下は最後の1カットを除いて EosRP で撮影したもの。











    沢の流れ

 まだまだずっと上流まで咲いているのだが時間は4時半を過ぎて撮り疲れてきたのもあって撤退することにする。
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またまた雲に阻まれティアラ失敗 朝霧高原  平成31年4月4日

2019年04月05日 | ダイヤモンド富士
 前日はそこそこのティアラが撮れたので今日もきっと・・・と、前日よりも少し距離を離した位置からの撮影に意気込んで出かけた。ところが、朝霧高原に行くと富士山にモクモクと雲が湧き出し、カメラをセットするまでは何とか見てていた富士山だったが・・・ご機嫌斜めだ。


    カメラをセットするまでは見えていたがティアラまであと10分ほどというところで完全に雲に隠れた。


    太陽が雲を抜け出てきた頃。


    これでは全く話にならない。撤退。


    ところが山梨県側まで来ると綺麗な富士山が見えている。


    右裾に湧いている雲の中に入ってしまったようだ。

 きわめて良い天気だったがティアラを狙った朝霧高原の界隈だけ雲が出てしまったようだ。残念。こんなこともある。また頑張ろう。
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ベニカヤラン(マツラン)はまだ蕾だった 富士北麓の森  平成31年4月3日

2019年04月03日 | 花・花・花
 そろそろ咲いているかも知れない。朝霧高原ティアラ撮影のついでに立ち寄ってみた。


    個体数は例年と変わらなそうだ。フルサイズカメラだと200㎜でこのくらいしか追えない。


    570㎜望遠。まだ花は開いていないようだ。


    エクステンダー装着して1,140㎜


    さらにトリーミング。まだ丸い蕾である。


    別株。


    トリーミング


    ツリシュスランも覗いてみる。昨年のガラ3本が残っている。すぐ後ろ側の苔が木から剥げ落ちそうで危なそうだ。


    トリーミング。葉は元気に育っているようだ。たくさんの花を咲かせてくれることを期待したい。


    同じ木に生育しているベニカヤラン。少し増えたような気がする。

 花が開くのはまだ1~2週間先になりそうだ。
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やっとティアラ 懲りずに朝霧高原へ  平成31年4月3日

2019年04月03日 | ダイヤモンド富士
 この日は朝4時半に起床して富士山ライブカメラを見ると予想していた通りスッキリとした富士山が見えている。風も無さそうである。懲りずにまたまた朝霧高原のティアラ撮影ポイントに向かう。路上駐車の良さそうな場所を探しているともう1台車がやって来てさっそく三脚をセットしていた。私の計算では位置的にもう少し左寄りではないかとGPSを頼りに場所を探すが、今回の場所は道路脇から狙うと本来の地面から2m近く高くなっているため、おそらく軌道が狂うと思われる。登録ポイントよりも少し右に寄ることになるのだろうが適当に位置を変えてもなかなかうまく行かないのは経験済みである。ならば・・・道路から牧草地に下りて登録点とほぼ同じ場所から狙ってみることした。さらに、前日に前面装着型フィルターを使っているカメラマンに話を聞いておいたのでさっそく真似をしてフィルターを作成してきた。果たして写ってくれるかどうか?


    本日は雪煙が出ているがだいぶ少なく、条件としてはかなり良い。


    このくらいならばまず撮れるはず。あとは位置がどうか?新しいカメラなのにもうセンサーにゴミが入っている。


    左側が光り出した。


    前面装着型フィルター装着した1,140㎜超望遠レンズ+新調したEosRPフルサイズカメラ。


    チカリと八角形の星が輝く。


    もう1台もチカリと輝く。


    雪煙が邪魔だが十分に光芒が出た。


    立ち位置もまずまずだった。


    肝心の超望遠のほうは・・・


    雪煙でややボヤけたものの、今度こそ多光芒ダイヤモンド富士ティアラになってくれた。前面装着フィルターの効果も良好である。


    やっと成功した近距離からのティアラ。

 雪煙で邪魔されたため会心のティアラとまでは言えないがようやくまともなものが撮れた。しいて言うならばあと1∼2m右で良かったかも知れない。前面装着フィルターは今までの後方装着改造絞りよりもかなり綺麗に光芒が出てくれることもわかった。割れるダイヤモンド富士撮影のためにまた新しい武器を手に入れたことになる。反省すべき点は新しいカメラEosRPは解像度には優れているが連写は遅く、動画に再編集する場合にコマ数が足りないように思う。連写性能はEos7Dのほうが優れている。まだまだ工夫が必要である。
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またしても雪煙に阻まれてティアラ失敗 朝霧高原  平成31年4月2日

2019年04月03日 | ダイヤモンド富士
 前日に続いて本日も朝から晴れそうだ。早朝5時に起きて富士山ライブカメラを見るとバッチリと富士山が見えている。今日こそは・・・と意気込んで朝霧高原のティアラ撮影予定地に出かける。既に先客が2人準備していた。その2人の左側に三脚を立てさせてもらう。富士山は綺麗に出てくれたがしかし・・・前日に雪が降ったことと風が吹いたことで剣ヶ峰は真っ白な雪煙が流れている。もはや雲と言っても良いかも知れない。


    剣ヶ峰には大きな雪煙が出てしまう。雲と言ったほうが良いかも知れない。


    これは無理でしょう。


    なんとなく光り出した。


    もう太陽が出ていると思うが・・・??


    なんとなく太陽の輪郭が見える。全く輝かず。


    光芒が出やすいボーグ200㎜のほうも全く輝かず。


    完全敗退。

 これで何連敗だろうか?今回は位置が良かったのか悪かったのかも判別できないほどに雲が多かった。なんとなく輪郭が見える太陽を見る限りでは少し左に寄っているように見える。

 並んで撮影していたカメラマンの一人がレンズに奇妙な細工をしていた。私のレンズはレンズ内の絞りを加工してあるがそのカメラマンはレンズ前面に長方形のフィルターを装着していた。こんなので写るのか?と思って画像を見せてもらったところ、こんな厚い雲を通しても霞みながらも光芒が出ていた。さっそく真似をして前面装着型のフィルターを作成してみることにする。明日も晴れそうだ。
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越野の君咲く しかしその近くで壊滅的なアズマイチゲが・・・  平成31年4月1日

2019年04月02日 | 花・花・花
 武田神社の桜が8部咲きになった。先月訪問した場所とは違うもう1ヶ所の越野の君がそろそろ咲いているはずである。それとアズマイチゲが咲いているところも見たい。朝は心地よい青空が広がっていた甲府盆地だったが午後になると黒い雲が広がって来た。折角のアズマイチゲはこの天候では閉じてしまっているかも知れない。


    入り口近くではダンコウバイが綺麗に咲いていた。


    空模様は悪いが新緑が少しずつ広がり始め、春らしくなってきた。


    ヨゴレネコノメソウ


    赤茶色の葯が8本ある。


    沢の近くの斜面ではヒナスミレが咲いていた。


    可愛らしいピンク色の花。これを見ると春が来た感じがする。


    ヒメニラ


    シロバナエンレイソウ


    同上

 登山道を登って行くと道の脇がボコボコに掘り返されていた。これはイノシシの仕業だろう。以前からところどころ掘り返されている場所はあったが幸いにして花の咲く場所は被害を被っていなかった。しかし今回は・・・アズマイチゲが咲く場所を訪れて愕然とした。


    道の脇がボコボコに掘り返されていた。イノシシの仕業だろう。


    ここはアズマイチゲが咲いていた場所。まさかのこの場所がすっかり掘り返されて荒れ果てていた。


    掘り返された穴の脇に辛うじて咲いたアズマイチゲ。その向こうには若葉がわずかに出ている。


    期待していただけにかなりショック。また勝手に柵でも設置してやるしか無いのか?

 越野の君の咲く場所も心配である。さらに登って行くと小雨が降り出し、さらには雪が混じるようになってきた。カッパを着てさらに進むと、越野の君が咲く場所は鹿の踏み跡はあるもののイノシシによる掘り返された様子は無かった。しかし崩落して花が消滅した場所があり、前年に比べると花数も若葉の数も少ないように思う。


    居ました。越野の君、コシノコバイモ。


    ここには昨年3株くらい咲いていたはずだが今年は1株だけ。さらに向こう側の斜面は土砂が流れて花が消滅していた。


    虫に食ばまれた株。


    踏まれないように誰かが石を置いて保護してくれた株。


    下からのぞき込むがみぞれ交じりの雨でレンズが濡れる。


    もう少し上まで行きたかったが水滴でレンズが持たず、雨足も強くなってきたので撤退。

 越野の君は全体的に今年は個体数も幼弱な葉の数も少ない。背の低い小さな花なので鹿の食害は無いと思うがイノシシによる掘り返しの被害はいつ起こってもおかしくない状況にある。アズマイチゲは激減してしまいこれから先が心配である。保護するには囲うか害獣を退治するかしか無いのではないかと思う。
    
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黄色いハナネコノメソウを訪れる  平成31年3月31日

2019年04月02日 | 花・花・花
 中部横断道が身延まで延びたおかげで身延町・南部町へのアクセスは格段に速くなった。おかげで予定していたよりもだいぶ早く下山してきたので、もう1ヶ所立ち寄ってみることにした。昨年も訪問しているが山梨県ではほとんど知られていない黄色いハナネコノメが咲く谷である。


    谷を覗き込むとマメヅタがたくさん付着した樫の木が何本か立っていた。何か着生しているのではないかと双眼鏡を持って近付いてみる。


    何か付いている。樫の木だからカシノキラン?は山梨県では見つかっていない。


    トリーミング。正体はカヤランだった。


    丸い蕾が付いている。あと1∼2週間で咲きそうである。


    ガラガラと崩れる音がしたので谷を見ると・・・熊?いや、カモシカ君でした。


    色の濃いタチツボスミレ


    イワオモダカ(ウラボシ科 ヒトツバ属)だと思う。


    滝の流れ


    途中から見る富士山

 日没後の下山を覚悟で歩くが、思っていたよりも現地まで遠くなかなか到着しない。4時近くになってようやく現地に到着。さっそくお目見えしたのは・・・


    イワボタン


    谷に咲くイワボタン


    葯が黄色で8本、花が完全に開かない。


    こちらは葯の色が赤茶色のタイプ。同じ場所に咲いていたのでヨゴレネコノメではないと思う。


    そしてこちらが本命の黄色いハナネコノメ。


    白いハナネコノメソウほどごっそり固まって咲くものでは無さそうである。


    美しい花


    上品な黄色


    マクロ


    谷に咲く黄色いハナネコノメ

 もう少し上流まで遡上したかったが時間的に難しくなり4時半になったところで沢から撤退することにした。テクテクと林道を戻りヘッドライト点灯ギリギリのところでなんとか車を止めた場所に戻った。

 この可愛らしくて美しい黄色いハナネコノメは、おそらく別の谷にも生育しているのではないかと思っている。機会があるならば、今シーズン探しに出かけてみたい。

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甲斐の姫君を探しに行くが・・・敗退  平成31年3月31日

2019年04月01日 | 花・花・花
 平成も今月で終わりである。新しい年号は『令和(れいわ)』と名付けられた。

 甲斐の姫君カイコバイモは私の知る範囲では山梨県に3ヶ所の自生地がある。そのうち最も有名なのが思親山で、ここは静岡県との県境になっており静岡県では天然記念物に指定されており採取も移動も売買も禁止されている。今年から山梨県でも希少野生動植物種保護条例の指定種に承認され保護されるようになった。数年前に得た情報であるが他の場所でも目撃したとの話を聞き、おおよその場所を聞いたので探しに行ってみた。カイコバイモは基本的には広葉樹林帯の林床に咲くが植林帯と混合したような場所にも生育する。周辺にはカタクリが生育していることが多いので、今回はカタクリの葉を目安にして探してみたいと思う。


    伐採された急登の植林帯を登る。


    平らになったところは広葉樹林が残っていた。


    その林床にはカタクリの葉が出ていた。こんなところに居るはずと探すが見当たらない。


    さらに植林帯の尾根を進む。


    綺麗に下刈りされたスギ・ヒノキ植林帯。


    本日予定していた最高点。伐採されていて眺望が良い。


    七面山から十枚山に至る山並


    七面山のナナイタガレ。真後ろにチラリと見えるのは笊ヶ岳と思われる。


    雲が晴れて富士山が見えてきた。

 稜線上でカタクリが生えていた場所は2ヶ所あり、いずれも広葉樹林とスギ・ヒノキの混在する場所だった。かなり念入りに探したつもりだったが残念ながら小葉も含めてカイコバイモは見つからず撤退となる。


    土手に咲いていたタチツボスミレ


    こちらはアカネスミレ

 場所が近かったのでついでに思親山に立ち寄りカイコバイモを見て回る。


    咲いてます。甲斐の姫君。


    まだ咲き始めたばかりのようだ。


    可愛らしい甲斐の姫君


    同じ株、別角度から。


    お顔を拝見。

 思親山の甲斐の姫君はまだ咲き始めたばかりで一部の場所でしか咲いていなかった。数はあまり変わっていないように見受けられるが咲かなくなってしまった場所もあった。また、登山道を外れた場所の踏み跡がずいぶんと目立って来ていた。花が有名になったうえに曲がりくねった細い林道さえ登ってしまえば比較的簡単に出会える花だけに、訪れる人が多いのだろう。

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