山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

今度こそトウゴクサバノオ 東海自然歩道  平成31年4月14日

2019年04月15日 | 里に咲く花
 2年ほど前から探していたがどうしても見つからなかったこの花、御坂山塊にあると聞いて行ってみたがツルシロカネソウだったし、大菩薩山系にあるとネットで見て行ってみたがサンリンソウだった。山梨県レッドデータブックを参考にして山中湖界隈や県境の山にも行ってみたが見つからず、最も怪しい東海自然歩道も歩いたが出会えなかった。しかしネットの情報から見て東海自然歩道のどこかに生育しているのは確実である。懲りずに今年も探しに出かけてみた。


    エイザンスミレが咲き出していた。


    こんな感じの湿っぽいところに居るのではないか?


    居たのはニリンソウ。


    同じように少し湿っぽい別の森に入ってみる。


    木の根元にユリワサビが咲いていた。


    苔の中にハナネコノメソウが咲いていた。


    普段は沢沿いで見ているのに、森の中で咲くこの花は奇異で新鮮に感じる。


    別のネコノメソウ属。葉が茶色いので今まではヨゴレネコノメソウと信じていたが・・・


    花を見ると萼片が平開している。どうやらニッコウネコノメソウらしい。

 さらに森を進んでみると、奇妙な葉っぱの先に小さな蕾が付いているのが目に付いた。その周辺を見渡してみると・・・小さな黄色い花が咲いている。驚きの出合い、2年越しの花にようやく出会うことが出来た。


    セントウソウとユリワサビ、その脇に小さな黄色い花。


    居ました。トウゴクサバノオ。


    2年越しでようやく出会えた小さな花。


    感動の出合い。山梨県ではあまり見かけることが無い。


    想定していた通り、少し湿っぽい林床に生育していた。


    思っていたよりも個体数が多く安心した。


    小さくて撮影が難しいが、見れば見るほどに可愛らしい花。

 ようやく出会えたトウゴクサバノオ。もっとずっと先の森まで探す予定だったがこの場所で1時間半も時間を費やしてしまい空模様が怪しくなってきた。本日は十分過ぎるくらいに満足したのでこれにて撤退とした。2年越しのミッション、これにてコンプリート。
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ネコノメソウ属を巡る 甲府市黒平界隈  平成31年4月13日

2019年04月15日 | 里に咲く花
 早朝から朝霧高原を巡って来たが数日前に降った雪が残っており花を探すには向かないため、甲府市北部にある黒平まで移動してきた。そろそろコガネネコノメソウとニッコウネコノメソウが咲く頃である。マウントピア黒平の脇を流れる沢に入るのがルートも整備されていて一番手っ取り早いのだが、今回は気になっていた別の沢に入ってみた。その沢沿いにも意外なことに立派な林道(堰堤工事のための道)が付いていた。


    初めて入る沢。GPSを見ると沢に沿って林道が走っている。


    すぐにコガネネコノメソウが現われた。これは幸先良いと思ったのだが・・・


    用水路が上を走っていた。


    取水口


    堰堤が現われた。その先も次々と堰堤が現われる。


    堰堤ばかりで効率が悪いので一旦林道に乗り上げてそちらを歩く。大きなススキ野原(植林帯)が現われた。


    沢筋はその先も堰堤ばかりで期待していたハナネコノメは見当たらない。


    沢の感じは悪く無かったがGPSの地図を見るとずっと先まで堰堤だらけだ。

 1時間ほど歩いて標高は1,100mを越えたが、その先も堰堤ばかりでネコノメソウ属は期待薄のため、あきらめて撤退する。


    支脈の沢に咲いていたツルネコノメソウ。


    ツルネコノメソウ


    ネコノメソウ属。これは?


    まだ咲き始めたばかり。萼片が開いておらず、今までならばヨゴレネコノメソウと片付けていたがそうなのか?

 撤退して車まで戻り、今度は本命のマウントピア黒平の沢に入る。この沢にはハナネコノメソウを含めて4~5種類のネコノメソウ属が生育しているのを昨年確認している。しかし、ヨゴレネコノメソウとニッコウネコノメソウの区別がいまひとつ分からず、確認してみる必要がある。いずれの花もイワボタンの変種となっていて兄弟のようなものなので判別は難しいのかも知れない。


    マウントピア黒平


    さっそく咲いていたコガネネコノメソウ。


    コガネネコノメソウ


    同じ場所に別のネコノメソウ属。花(萼片)が開いているのでニッコウネコノメソウだと思う。


    さらに沢を進むとツルネコノメソウが咲いていた。


    これはどう見てもツルネコノメソウ、だろう。


    数は少ないながらハナネコノメソウも咲いている。


    ハナネコノメソウ


    たくさん見かけるこれはどうなのか?


    葉が緑色で汚れておらず、咲いた花は萼片が平開している。ニッコウネコノメソウ。


    葉は茶色く汚れているが花(萼片)が平開している。これもニッコウネコノメソウと見て良さそうだ。


    汚れた葉の大群落、これはヨゴレネコノメソウだと思うのだがまだ花が咲いていない。


    葉が汚くて花が開いていない。これはヨゴレネコノメソウで良いのか?それともこれから花が開くのか?


    これはニッコウネコノメソウで間違いないと思う。

 見れば見るほどに分からないネコノメソウ属の花たち。今までヨゴレネコノメソウだと思っていた花の中にニッコウネコノメソウがかなり入っているのではないかと思えてきた。ひょっとしたらこの沢沿いに咲いているヨゴレネコノメソウだと思っていた花はほとんどがニッコウネコノメソウなのではないかとも思えてくる。兄弟の花たちなので結論を急ぐ必要は無いと思う。何年か観察していれば、いずれはわかってくるだろう。
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