山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

白いスミレの正体は? 明野の林道を再訪  平成31年4月17日

2019年04月18日 | 里に咲く花
 先日訪問したが何だかわからず決着の付いていない白いスミレの正体は何なのか?まだ花が咲いているうちに訪問しておかないとあと1週間もすると終焉を迎えてしまう。前回は花は撮影したが日没を迎えてしまったため葉の観察がまだ不十分だった。本日も現地到着時間が5時近くになってしまうが再訪してみた。


    さて、この白いスミレの正体は?


    面長の顔、側弁には髭が生えている。


    葉っぱを良く見ると一部まだ巻いてはいるが細長い逆ハート形だ。


    前回は半分巻いた葉を見て細長い葉だと思っていたがそうでは無いようだ。


    そして近くに咲いていたアカネスミレの葉と比べてみると、色の違いはあるものの形はほとんど同じ。


    顔つきもこちらのほうが少しふっくらしているが髭の生えているところはそっくり。


    面長では無い顔つきの花もある。

 このスミレの正体は、葉の形、花弁の形と側弁に髭があることから総合すると、アカネスミレの白花と見て良いだろう。交雑のスミレの可能性も考えて周辺を探してみたがそれらしき花は見つからず、この一角にだけ白いスミレが咲いていた。コメントでご指摘いただいた通り、このスミレは小仏峠でいちばん最初に見つかったスミレと見て間違い無さそうだ。おそらく山梨県で発見されたのは初めてだろう。

 さて、もうひとつの交雑らしきスミレも気になるので、周辺に咲いているスミレを含めて観察してきた。


    脆い土手の斜面に前回気付かなかったゲンジスミレの葉がたくさん出ていた。


    良く見てみるともう花が散った後だった。


    近くにはアカネスミレがたくさん咲いている。


    さて、この葉茎と花茎が長いスミレはどうだろうか?何となく葉の形も少しゲンジに近いように見えるが・・・?


    これも葉茎、花茎が長い。葉の裏が少し茶色い。

 おそらく上の2枚はいずれもアカネスミレと思われる。2枚とも落ち葉をたくさん被った中から花を咲かせたもので、落ち葉により徒長して咲いたものである。落ち葉を取り除いて撮影するとあたかもカクマスミレのように見えてしまう。一昨年甲府市北部林道で見つけたものがこのパターンである。しかしそうでは無いものもこの界隈には生育している。


    落ち葉が堆積していない場所から出ているが葉茎が長めである。葉の形も少し丸みを帯びている。


    こちらも葉茎がやや長く葉の形はゲンジスミレに近い。


    こちらの葉はゲンジスミレと間違えそうである。

 このタイプのスミレはひとつの斜面に集中的に存在しており、花が付いていない葉にはゲンジスミレにそっくりな葉(ゲンジではないと思うが)が何枚も出ている。いくら観察しても今年は答えが出ないであろうが、また来年が楽しみになってきた。

 白いスミレの正体を助言していただいたfu-coさんには感謝である。いつかどこかで一緒に花散策が出来たらと願う。
コメント (2)
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