山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

割れるダイヤモンド富士、新たなチャレンジは失敗 朝霧高原  令和2年11月14日

2020年11月16日 | ダイヤモンド富士
 割れるダイヤモンド富士は朝霧高原界隈では剣ヶ峰で割れるティアラ狙いがもっぱらであったが、今回は新たに真ん中あたりにあるなだらかな隆起のところでも割れるのではないかと新たなチャレンジを行ってみた。数年前に身延山から撮影したダイヤモンド富士がちょうどこの隆起のところから太陽が現れ、ひょうたん型に変形していたことがあった。距離的には朝霧高原では距離が近過ぎるかも知れないが試してみる価値はある。慎重に軌道を計算して丁度計算した位置を確保したが、撮れるかどうかはやってみないと分からない。ちょうど仲間の車が朝霧高原道の駅に止まっていたので、早朝声をかけて一緒に撮影に出かける。3台のカメラをセットし、時計を見ながら1台目をインターバル撮影開始する。もうすぐダイヤ・・・と思って2台目のシャッターを切り始めると・・・なんということか、もう太陽が昇って来てしまっていた。


    本日のダイヤはススキを前景のにしたこの位置。やや広角レンズのカメラをここで1台セット。


    もう2台は少し離れた場所にセット。ダイヤ20分前にはセット完了して待機する。


    570㎜望遠レンズでちょうど山頂が入るギリギリの角度である。狙うのは真ん中少し右寄りの隆起から昇るダイヤモンド。


    トリーミング画像。なだらかな隆起ではあるが先端部は尖っている。理論的にはここで一瞬ではあるが2つに割れるはずだが・・・。

 こちらはインターバル3秒に設定しておいた40㎜で撮影した画像。






 まあ、普通のダイヤモンド富士。もう少し暗めに撮っても良かったのかも知れないが、手前のススキが輝くところを意識してやや明るめに設定した。

 そして570㎜望遠レンズ。シャッターを切って画像を確認したらもう太陽が昇ってダイヤが輝いていた。2秒ほど切り始めるのが遅かった。





 さらに200㎜望遠はその後に切り始めたから完全に出遅れた。





 いつもの剣ヶ峰ダイヤモンド富士とは少しばかり太陽が昇って来る時間の設定を早くしないといけないようである。かつ、撮影した画像から見ると軌道は5~10mほど右に寄り過ぎていたようである。初めてのチャレンジはたいてい失敗するものであるから、この失敗を次に生かして行きたいと思う。3~5回くらいトライすればなんとかなりそうな気はするが、なかなか天候が許してくれない。


    こちらは40㎜で撮影したものをトリーミングした画像。太陽周辺のシルエットの部分は突起のピークに重なっている。ずれはあまり大きく無さそうである。


    ススキを輝かせて昇る朝日。またチャレンジしよう。元気があれば、竜ヶ岳で。

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月と水星と金星が接近 朝霧高原  令和2年11月14日

2020年11月16日 | 星空
 季節的なこともあるのだが、ここ数カ月間は月や星を狙ってもなかなか満足できるような画像は撮影出来ていない。前日の朝は金星と月が早朝の東の空で接近していて狙い目ではあったのだが雲が多くて富士山は隠れてしまっていたようである。かつ、平日で早朝7時半から会議があったために撮影に行くのは難しかった。この日は土曜日で出勤する必要が無く、寝過ごさないように前日の夜に朝霧高原道の駅に移動する。空を見上げるとオリオン座と冬の大三角形が富士山の上に昇って来ており、雲ひとつない凄い星空である。ふと自分の止めた車の横を見ると、見覚えのある車が止まっている。もう時刻は深夜11時なのでたたき起こすには気が引ける。おそらくは朝のダイヤモンド富士狙いであろうから明朝尋ねてみることにしよう。


    富士山頂に昇って来たオリオン座と冬の大三角形


    縦位置。うっすらと冬の大三角形を貫く冬の天の川が立ち昇った。


    隣に川崎ナンバーの見慣れた車が止まっていた。明朝声をかけることにしよう。

 明朝はこの朝霧高原道の駅近傍から月と水星と金星を狙う予定である確か月が富士山の上に昇って来るのは5時半ごろだったと記憶している。目覚まし時計を4時半にセットして12時ごろに眠りに付く。

 目覚まし時計で目を覚ます。睡眠薬が効き過ぎたようでまだ眠いが、ここで2度寝入りすると撮影は困難となる。無理矢理起きて場所を移動してカメラ2台をセットする。5時ごろにはセットが完了して月の出を待つが、金星は登っているものの記憶していた5時半を過ぎても月が昇って来ない。どうなってるの?と思っていたら5時50分ごろになって月と水星がほぼ横並びで富士山の上に現れた。記憶違いだったようである。


    午前5時ごろ、富士山の上に昇って来た金星


    同上、もう1台のカメラ。富士山剣ヶ峰の上に輝いているのはおとめ座のスピカである。これでも1等星である。金星がいかに明るいか分かる。


    特殊フィルターを装着して撮影した金星。八方向の光芒を放つようにフィルターが細工してある。


    やっと昇って来た月。フィルターの効果で八方向の光芒を放つ月が撮れるはずだったが昇って来る時間が遅く、空が明るくなって光芒は放たなかった。


    富士山頂に昇る月と水星。 なんとかギリギリ地球照の月になってくれた。


    地球照の月はあっという間に終わり、星も月も朝の光に消えて行く。


    同上


    もう一台のカメラ。金星とおとめ座スピカ


    富士山頂に昇る月と水星と金星。もっと暗いうちに昇って来るはずだったが・・・。


    思っていたよりも明るくなってから月と水星が昇って来たため、地味な写真になってしまった。

 もっと距離を離して端足峠稜線あたりまで昇ればもっと輝く地球照の月が撮れたのであろうが、今回は時間計算のミスと、稜線まで登るだけの気合が入っていなかった。折角の好条件の朝だったのにちょっともったいないことをしてしまった。次回からは慎重に時間計算してから撮影に臨もう。

 朝霧高原道の駅に戻って仲間を訪問し、一緒にダイヤモンド富士の撮影に向かう。

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スルガヒョウタンボク(スイカズラ科)

2020年11月13日 | スイカズラ科
 亜高山帯の林内に生育する落葉小低木である。花期は5~6月。葉腋から花柄を伸ばし、先端に黄緑色~赤褐色の花を2個つける。咲きはじめの個体は黄緑色だが、花期終盤には赤褐色に変わって行く。山梨県・静岡県・長野県に生育しており、山梨県では主に櫛形山周辺の南アルプスに生育している。個体数はあまり多く無く、鹿の食害を受けているため一部では保護柵設置による保護対策が行われている。


    スルガヒョウタンボク 令和1年5月 櫛形山で撮影


    同上


    同上 葉腋から花柄を伸ばして先端に2個の花を咲かせる。結実するとひょうたん型の実を付ける。


    同上 スルガヒョウタンボクの花。別名アオバヒョウタンボク。


    同上 斜側面から見る2個の花

 ⇒山梨県の絶滅危惧のスイカズラ科植物一覧

 ⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

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紅葉の富士川町高下界隈を散策 令和2年11月11日

2020年11月13日 | 番外編
 年休をとって早朝からダイヤモンド富士撮影の予定だったが・・・起きた時間が4時半と早過ぎたので2度寝入りすると、今度は6時を過ぎてしまい間に合わなくなってしまった。諦めてゆっくり寝て起きたのは10時である。なんとももったいない年休になってしまった。折角の好天なのにこのまま自宅で過ごすのはもったいないので、来月から始まる高下界隈のダイヤモンド富士下見を兼ねて出かけることにする。


    富士川町高下から見る富士山。このあたりは冬至の頃の白山岳ダイヤモンド富士の撮影ポイント。少し木が伸びた感がある。


    紅葉の山並と富士山。12月上旬はこちら側が撮影ポイントに適している。


    高下はユズの里である。あちらこちらにユズの木が植えてある。


    ススキと紅葉と富士山


    高下よりもさらに上にある八雲池。池には水草がたくさん浮かんでいる。


    これはヒルムシロなのか、オヒルムシロなのか?枯れた花穂がたくさん出ている。そのうち端のほうを少し引き抜いて水中葉を確認してやろうと思っている。


    紅葉と森を映す八雲池


    周辺に生えているシダは?


    最下羽片は根元側が小さくなっている。触った感じが柔らかく、ヤワラシダであろうと思ったが・・・


    ソーラスはやや大き目である。どうやらハリガネワラビのようである。


    このイノデは?葉にツヤが無い。


    中間部の鱗片は痛んでいて形が見にくいが幅広いものが混じっている。おそらくツヤナシイノデだろう。


    数本ハナワラビの仲間が生えていた。


    葉は全体的に紅葉し始めている。辺縁の鋸歯は細かいがさほど尖ってはおらずアカハナワラビであろう。


    さらにその上の林道からの景色。紅葉真っ盛りだが、少し散り始めている。


    紅葉の山並と富士山


    午後3時を過ぎるともう陽が陰って来る。折角の手前の紅葉した木は真っ暗。


    昨年林道脇で見つけたが既に枯れており確認しておきたかったのがこの花。


    思った通りセンブリだった。しかし到着時間が遅く既に花は閉じていた。


    わずかに開き残っていたセンブリの花


    夕暮れが近付く富士山

 コンビニに寄りそびれて昼食を買えず、車中にあった飴とソイジョイで済ませたが、午後4時を過ぎるとさすがに空腹が強くなった。消化不良の1日ではあるが確認しておきたかったセンブリは見ることが出来たし紅葉の山並と富士山も撮ることが出来た。これにて撤退。久しぶりに櫛形町のガストに立ち寄ってみたが、注文がタッチパネル式に変わっていたのはちょっとばかり驚いた。

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ハヤザキヒョウタンボク(スイカズラ科)

2020年11月10日 | スイカズラ科
 山地の林縁に生育する落葉低木である。花期は4~5月。葉が展開する前に薄黄色、ないし薄ピンク色の混じる半透明な花を咲かせる。本州(宮城、関東北部、甲信)に分布する稀な植物である。山梨県では御坂山系、富士山周辺、奥秩父山系の一部の山域で見られるが個体数は少ない。


    ハヤザキヒョウタンボク 平成2年4月 御坂山系で撮影


    同上 花が咲く頃にはまだ葉は展開していない。


    同上 薄いピンク色の混じる薄黄色の半透明な花。


    同上 別の木。


    こちらはピンク色が薄い。

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ツルカノコソウ(スイカズラ科)

2020年11月10日 | スイカズラ科
 やや湿り気のある林床や草地に生育する多年草である。花期は4~5月。花茎が伸びきる頃に地面の上につる状の枝を四方に出して繁殖することからこの名がある。本州・四国・九州に分布しさほど珍しい花では無いが山梨県では生育地が限られている。個体数はそこそこにある。


    ツルカノコソウ 平成30年5月 上野原市で撮影


    同上 風に揺れて十分に撮影出来ず。


    平成30年5月 同じ場所で撮影


    同上 綿毛になったツルカノコソウ

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桜の木のある公園を再訪  令和2年11月8日

2020年11月10日 | シダの仲間
 午後2時半という中途半端な時間に大幡川の散策を終えた。予定していた道志川に行くには時間が足りず、どこに行くにも中途半端である。山中湖のダイヤモンド富士も考えたが雲が広がり富士山は見えていない。本日はこのまま帰ろうと思ったのだが、途中で気が変わり、最近見つけたフユノハナワラビとコヒロハハナヤスリがその後どうなっているか、見に行ってみることにした。おそらくどちらのシダもそろそろ胞子を放出して枯れ始めているのではないだろうか?特にコヒロハハナヤスリがどうやって胞子を放出しているのかは確認してみたい。現地到着した頃にはもうすっかり陽が陰り、山には残照が照らしていた。


    残照の山。もうすぐ陽が暮れる。


    センブリはまだ花が終わった感じではないが、陽が当たらなくなって花は閉じている。


    同上


    フユノハナワラビは予想通り胞子を放出して胞子嚢が割れている。


    こちらはもうすぐ放出が終わりそうである。周辺には枯れかけた個体もあった。


    結構たくさん生えている。


    その中でもいちばんの大株。


    葉はオオハナワラビと違って地面を這うように広がる。辺縁の鋸歯はオオハナワラビほど尖らない。


    確認しておきたかったのがこの葉の裏側の軸の毛がどうなっているかだ。エゾフユノハナワラビのような長い毛は生えていなかった。

 葉の形だけ見るとフユノハナワラビとエゾフユノハナワラビはほとんどそっくりである。おそらく違いはこの葉裏の毛が生えているかどうかなのではないだろうか。


    気になっていたこちらのコヒロハハナヤスリはどうなっているのだろうか?


    胞子嚢の側面が横割れして中の胞子が放出されている。


    トリーミング画像。成熟するにつれて丸く腫れて割れるのかと思っていたがどうやら違うようである。


    別株。先端寄りの胞子嚢は割れて放出しているが中間部はまだ筋が入っているだけである。


    別の個体。こちらはまだ胞子嚢が残っている。


    マクロレンズで覗いてみると、胞子嚢に横向きの筋が入っていて割れる寸前である。

 春に見たヒロハハナヤスリのほうは胞子を放出する姿を見ることが出来なかったが、こちらのコヒロハハナヤスリは胞子嚢に横割れの筋が入ってそこから胞子が放出されることが分かった。ヒロハハナヤスリも同じように胞子を放出するのであろう。腫れあがって割れるのではないことが分かり、大きな収穫だった。来年はいつごろから芽吹いて盛期を迎えるのか、引き続き観察して行きたいと思っている。

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大幡川上流からの登山口を下見に行く  令和2年11月8日

2020年11月09日 | 渓谷
 予定ではこの日も道志川周辺(といっても林道の周辺だけ)の探索を行う予定で目的地に向かっていたのだが、ちょっと気が変わって以前から行ってみたいと思っていた大幡川上流の三ツ峠に登る登山道確認に少しだけ立ち寄ってみることにした。そのちょっと立ち寄りのつもりが、想定外に林道が分かれていて結局は長居することになってしまう。(画像は多いですが目ぼしい内容はほとんどありません。)


    大幡川の上流部、宝鉱山から三ツ峠に登る北口登山道。沢から急登尾根を登る難ルートだと思う。


    しばらくは林道歩き。


    渓谷沿いの道は堰堤工事のために作られたようだ。


    次々と堰堤が現れる。


    ここで二手に道が分かれる。右に入ってみると沢に行き着いた。


    その先も堰堤。


    イヌワラビ


    クジャクシダ


    イワデンダ

 この林道をしばらく歩いて途中から左側の沢に入る道があるらしい。そのまま林道を行くと鉄塔巡視路の道か、あるいは大幡川を登り詰めて清八山の麓に抜け出るようである。下見はここまでにして車に戻る。

 これにて下見は終わりで道志に行くはずだったが、途中に鶴ヶ鳥屋山の裾野をぐるりと巡る林道の分岐があった。舗装路だったので入ってみるがその先のゲートは閉じていて入れない。ところが、そのゲートの直前に本社川に沿って登る林道が分かれていた。これはどこまで行けるのか?色気を出してそちらの林道に車で入ってみるが、スイッチバックしないと曲がれない急角度の道でタイヤがスリップして進めない。折角途中まで来たのだからと、歩いてその先まで行ってみることにする。下見のつもりだったので持って行ったのはカメラとおやつと水を少しだけである。


    本社沢の中流には大型の砂防ダムがあった。この脇に車を止める。


    この急角度に曲がる道でタイヤがスリップして登れなかった。


    急流だが水量は少ない。


    少し行くと道は二手に分かれていた。右に行ってみる。


    車止めのゲートを越えて進むと・・・


    その先に大きな砂防堤。脇に階段道が付いているので登ってみる。


    階段から見下ろす砂防堤。


    その先の道。


    結構まともな道があった。


    これは採鉱跡のトンネルらしい。


    さらにその上にもトンネル


    入り口に生えていたのはベニシダ。トンネルの中にも生えていた。


    フェンス沿いを進む。


    途中の岩に昇って谷を見下ろす。崩落が目立つ。


    見上げる紅葉の山。あの上は鶴ヶ鳥屋山に至る稜線のようである。


    さらに先まで用水路の工事が行われている。よくぞこんなところまで工事したものである。


    用水路の工事はこの先の砂防堤で終わっていた。


    平成元年の工事。天野工業は大月市(現在は都留市か?)の会社で何人か知り合いが居る。たぶんその人たちが行った工事なのだろう。


    工事はここまでのようだが・・・


    さらにその先に石を積んだような跡がある。GPSで見るとその先には「宝乗越し」という地名があり、かつては道があったのかも知れない。


    こんな山奥までよく工事したものである。ここまでで撤退。

 林道の分岐まで戻る。お昼を過ぎて腹が減ってきたが反対側の林道も見てみたい。持って来たおやつでなんとか凌いで左側の林道を進んでみる。


    RV車か軽トラックならば普通に走れそうな林道である。この先で左右に分かれている。


    まずは右に進む。


    本社川の本流を横切るが、この先はこちら側の林道は沢から離れて行く。


    大きな落石があった。


    その先の支脈の沢は既に水流が無く枯れている。ここまでで引き返す。


    トラノオシダ


    ツルデンダ


    イワトラノオ あまり目ぼしいシダは見つからず。


    今度は登山道の看板に従って右に進む。


    ここが林道の終点。採掘跡のトンネルがあり水が流れ出している。


    登山道を示す看板があり、堰堤の上まで行ってみる。


    本社川本流。だいぶ水は少なくなってきた。

 この先も登山道は明瞭である。ここから先は沢沿いの道を進むと途中で対岸に渡り、そこから鉄塔道を登る尾根に取り付くようである。ここは地図にも載っている本社ヶ丸の東側尾根から派生する道で、普通に歩けそうである。ここまでで本日の探索は終了である。ちょっとの探索のつもりだったが、結局は4時間もこの界隈をさまよってしまった。腹が減って車に戻って車中に置いてあったおにぎりとパンを一気食いする。折角歩いたのにこれでは腹はへこまない。

 山梨県レッドデータブックの記載の中に三ツ峠にもヒメスギランという稀少なシダがあったと記されている。古い記録に宝側のルート上にあったような記述があり、最も怪しいのが御巣鷹山に登り上げる北口登山道ということになる。常緑性のシダなのでいつでも探索できるわけではあるが、沢が凍り付く冬期は危険である。出来れば年内中に一度登ってみたいと思っている。下山ルートは本社川ルートが使えそうではあるが歩く距離が長くなるので大幡川本流を下ったほうが無難そうである。

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ウラジロキンバイ(バラ科)

2020年11月07日 | バラ科
 高山帯の岩塊地に生育する多年草である。花期は7~8月。キンロバイに似るがこちらのほうがやや背が高く、葉裏に白い毛を密生させて白く見える。山梨県では北岳周辺に生育しており個体数はそこそこにある。


    ウラジロキンバイ 平成23年7月 北岳で撮影


    同上


    平成29年7月 北岳で撮影。上記とほぼ同じ場所。


    同上 この場所が一番花に近付けて撮影し易い。


    同上 葉の裏側は白い。

 ⇒山梨県の絶滅危惧のバラ科植物一覧

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リンネソウ(スイカズラ科)

2020年11月06日 | スイカズラ科
 高山帯のハイマツ樹林下や亜高山帯の針葉樹林下に生育する常緑小低木である。花期は7~8月。スミレの花のような小さな薄ピンク色の花を咲かせる。山梨県では八ケ岳と鳳凰山で生育を確認しているが個体数は少ない。


    リンネソウ 令和1年8月八ヶ岳で撮影


    同上 リンネソウの花。薄ピンク色の花の中は濃いピンク色をしている。


    令和1年8月 八ヶ岳の別の場所で撮影


    この場所では固まって咲いていたが発見したのはこの場所だけだった。


    令和2年8月 鳳凰山で撮影


    同上 群生していたがまだ蕾だった。

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山梨県の絶滅危惧のスイカズラ科植物一覧

2020年11月06日 | スイカズラ科
2018年版山梨県レッドデータブックに登録されているスイカズラ科の植物は以下の通りである。

絶滅危惧ⅠA類(CR)

 リンネソウ (2005山梨県EN 2017環境省-)
    
 スルガヒョウタンボク (2005山梨県EN 2017環境省EN)
    
 クロミノウグイスカグラ(2005山梨県CR2017環境省-)
    
 ホザキツキヌキソウ(2005山梨県CR2017環境省CR)
    
 イワツクバネウツギ(2005山梨県CR2017環境省VU)
    


絶滅危惧ⅠB類(EN)

 チシマヒョウタンボク(2005山梨県VU2017環境省VU)
    

 ニッコウヒョウタンボク(2005山梨県EN2017環境省-)
    
 ハヤザキヒョウタンボク(2005山梨県EN2017環境省-)
    
    
 コウグイスカグラ(2005山梨県EN2017環境省-)
    

 オオヒョウタンボク(2005山梨県EN2017環境省-)
    


絶滅危惧Ⅱ類(VU)

 ツルカノコソウ(2005山梨県VU2017環境省-)
    
 キバナウツギ(2005山梨県VU2017環境省-)
    

情報不足(DD)

 キンギンボク(2005山梨県DD2017環境省-)
 タカネマツムシソウ(2005山梨県DD2017環境省-)
    
 


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ヒロハノカワラサイコ(バラ科)

2020年11月06日 | バラ科
 草原のやや固い地面の上を好んで生育する多年草である。花期は7~9月。花はキジムシロに似た黄色い花で地面を這うように生育するところも似ている。葉の形に特徴があり、奇数羽状複葉で互生し、7~15枚程度の小葉からなる。良く似たカワラサイコに比べて背が低く立ち上がらず、小葉の幅が広くて小葉間の隙間が狭いところが異なる。山梨県では富士山麓の草原で生育が確認されているが他の場所にも生育している可能性がある。


    ヒロハノカワラサイコ 平成30年8月 富士山麓で撮影


    同上 花はキジムシロに似ている。


    同上 地面を這うように茎を伸ばす。


    同上


    同上 


    令和1年8月 同じ場所で撮影


    同上 草むらの中では無くタイヤ痕の周辺のやや固い地面を好んで生育している。


    同上 葉は奇数羽状複葉で互生する。カワラサイコよりも小葉の幅が広くて隙間が少ない。

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キンロバイ(バラ科)

2020年11月06日 | バラ科
 高山帯の岩礫地を好んで生育する落葉小低木である。花期は7~8月。山梨県では北岳周辺に多く生育しているが八ケ岳にもあるらしい。


    キンロバイ 平成20年7月 北岳で撮影


    同上 キンロバイ咲くお花畑と間ノ岳


    平成29年7月北岳で撮影


    同上 折角の満開で良い状態だったが霧で霞んでしまった。


    令和1年8月 北岳で撮影


    同上 折角の満開かつ青空広がる好天だったのにカメラ電池切れでスマホで撮影。結構写るものだと感心した。

 ⇒山梨県の絶滅危惧のバラ科植物一覧

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タテヤマキンバイ(バラ科)

2020年11月06日 | バラ科
 高山帯の砂礫地に生育する落葉小低木である。花期は7~8月。3枚の小葉の先端部は鋸歯状で、黄緑色の大き目の萼片に包まれた細めの黄色い花を咲かせる。山梨県では北岳周辺に生育し、個体数はそこそこにある。また、富士山にも生育しているが個体数は少ない。


    タテヤマキンバイ 平成29年7月 北岳で撮影


    同上


    令和1年8月 北岳で撮影


    同上 花弁よりも萼片のほうが大きく、花っぽくない花。


    令和1年9月 富士山で撮影。


    同上 花は既に散っておりまだ確認出来ていない。

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今期最初の割れるダイヤモンド富士 朝霧高原 令和2年11月5日

2020年11月06日 | ダイヤモンド富士
 11月になりもうダイヤモンド富士の季節が到来である。もちろん夏場でも撮れるのだが空気が澄んでくるこれからの季節のほうがキラリと輝くダイヤは撮り易くなる。撮影位置はもう朝霧高原道の駅よりも北側の場所までやって来た。前日から空はスッキリと晴れてこの日も絶好の朝のダイヤモンド富士日和となった。朝起きられるかどうかが問題だったのだが目覚まし無しで5時半に目を覚まし、薄暗いうちに自宅を出発して朝霧高原道の駅の近傍に向かう。ダイヤ30分前に現地到着したが、しばらくぶりの撮影でレンズの組み立てやフィルター装着などのセッティングに時間がかかり、三脚を立ててカメラの設置が出来たのはダイヤ10分前になってしまった。空はスッキリと晴れておりまだ富士山頂の雪が少ないので雪煙は舞っていない。さて、きっちりと割れてくれるかどうか?


    2台のカメラをセットする。EosM5に200㎜望遠。


    EosRPに1,140㎜望遠。センサーの汚れが目立つ。

 さて、計算したダイヤの時間の10秒前からシャッター連写を開始する。実際には約20秒後にダイヤが始まった。
















 シーズン最初の割れるダイヤモンド富士はたいてい失敗するものだが、今回は珍しくキッチリと割れてくれた。場所が平坦地で起伏が無かったのが幸いしたようである。ただ、剣ヶ峰の湾曲に対して太陽が大きいためにティアラという多分割ダイヤモンド富士にはこの場所からではならないことが分かる。ティアラを撮るにはもっと富士山に近付かないとダメであろうが、そうすると撮影場所が狭いうえに地形の起伏があり、今度は立ち位置が非常に難しくなる。


    ススキに朝日が射し込んで輝いていた。


    このススキを前景にしたダイヤも良さそうである。

 天候とタイミングを見て再写に行くつもりである。この日は朝の車の渋滞が酷く、勤務時間ギリギリで職場に到着した。


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