山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

吐竜の滝と川俣川東沢渓谷散策 令和3年3月10日

2021年03月11日 | 渓谷
 過去に2度訪問したことがある吐竜の滝であるが、その先にある遊歩道は通行止めで入れないものだと思っていた。しかし、どうやら勘違いだったようで遊歩道の上流部半分ほどが崩落によって通行止めになっているらしい。まだ花の季節には早いのだが、どんな感じなのか偵察に散策してみる。歩き始めが午後3時を過ぎており、夕方から家族での夕食会の予定があるので散策時間は2時間ほど、いつものように植物探索しながら歩くのであまり先のほうまでは行けないだろう。


    川俣川東沢渓谷の案内板。✖印のところが通行止めのところ。清泉寮までは行けるようだ。


    吐竜の滝までは良い道。


    滝が見えてきた。


    何筋も滝が流れ落ちる吐竜の滝


    別角度から。迫力があるというよりも美しい滝と言ったほうが合いそうである。


    石垣に生えていたのはイワトラノオ


    滝の近くに生えていたオシャグジデンダ


    岩にビッシリと生えていたこのシダは?


    胞子嚢はまだ付いていないが、黒い柄のついた光沢の無いノキシノブ、ミヤマノキシノブ。


    渓谷を進む。この木何の木?さっぱり分からない。


    冬でも青々としているスゲの仲間、たぶんカンスゲ。


    根元は黒紫色。


    対岸の岩壁に生えているのも同じものだと思う。


    ネコノメソウの仲間が生えていた。


    少し咲き始めていた。8個の黄色い葯が見える。ツルネコノメソウのようだ。


    階段を昇る。


    見下ろす御座石(九段の瀬)


    覚円峰


    蘭庭曲水。何かランが生えていた場所なのだろうか?

 あと15~20分も歩けば通行止めの手前の獅子岩まで行けそうだったが、時間は4時20分になりここまでで引き返す。遊歩道を歩くならば、さほどの装備無しで普通に歩けそうである。


    帰り際に岩を覗き込むと、良い位置にミヤマノキシノブが生えていた。まだ葉を開いておらず、いずれ再訪してみたい。

 花が咲く頃に再訪してみたいと思う。

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ミチノクフクジュソウほころぶ 北杜市 令和3年3月10日

2021年03月11日 | 里に咲く花
 今年は春の訪れが少し早いようである。昨年案内していただいたミチノクフクジュソウが咲く里山は、昨年訪問した時よりも少し早いのだが、そろそろ咲いているかも知れない。暖かい日差しが射し込んでおり、これならば花を開いているはずである。訪れてみる。


    咲いている。ミチノクフクジュソウ。


    まだ咲き始めたばかりで蕾が多い。


    フクジュソウに比べて少し色が薄く感じなくもないが、並べて見てみないとなんとも言えない程度のレベル。


    萼片が花弁よりも短いと言われているが、同じくらいの長さのものもしばしば見られる。


    気の早いアズマイチゲが一輪だけ咲いていた。


    心安らぐ黄色の花。


    存分に楽しませていただきました。

 まだ咲き始めたばかりで、1∼2週間後が見ごろになってくると思われる。アズマイチゲが一緒に咲いている頃に再訪してみたいと思う。

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樹木の勉強 相又川で見た木 令和3年3月7日

2021年03月10日 | 樹木類
 まだ始めたばかりで同定には全く自信が無いし、おそらく間違っている記述も多いであろう。ネットで調べながら、相又川で見てきた樹木を振り返って見る。


    一見して分かったのはほんの数種類である。


    アセビ。富士山麓や御坂山系などでも普通に見かける。


    ヒイラギ。山梨県が南限になるのか、かつては絶滅危惧種に入っていたと思う。


    垣根の植木にも使われていたりするので、普通に見かける。


    分からないのがこのカシの木の仲間。


    葉には光沢があり辺縁に鋸歯がある。


    木の幹。これはシラカシか?


    別のカシの木の仲間。


    こちらは葉に鋸歯が無い。


    木の幹。たぶんアカガシだと思う。


    木の幹にブツブツした突起がある。


    突起物の先端部は棘状になっていて痛そうである。


    まだ葉が出ていないが、おそらくカラスザンショウと思われる。

 カシの木は判別が難しいと思う。そのうち分かるようになれば良いのだが・・・?

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リンボク再び 南部町円蔵院 令和3年3月7日

2021年03月09日 | 渓谷
 先月の2月27日に訪問した時はリンボクを間違えて見てきたようである。一応予習はして行ったのだが、葉の辺縁にギザギザがあるということだけしか頭に残っておらず、木の幹の様子や枝先の様子などは頭に入っていなかった。調べてみると、カシの仲間でも葉にギザギザがあるものは何種類もあるようだ。今回はもう少し予習してきたが、ネット上で探した記述だけだと、どうも分かりにくく、今回も間違ったものを見ている可能性は十分にある。かつ、シダを始めたばかりの時もそうだったが、カシの類は葉っぱを見ても幹を見てもどれも同じように見えて仕方がない。まだ全く樹木については知識が無いので、少しずつ勉強して行きたいと思う。ちなみにリンボクはカシの仲間の多くが属しているブナ科では無くてバラ科の植物である。


    南部頂円蔵院。リンボクとカギガタアオイが自然記念物になっている。


    ならば、一番目立つお寺の境内にある大木がリンボクか?と思ったのだが。


    遠くて葉の形はいまいち見えないが、葉の辺縁は鋸歯状では無いようだ。


    反対側から見る巨木


    幹の樹皮は魚のうろこのようである。しかし、調べてみるとこれはどうやらクスノキのようである。


    ではこっちはどうなのだろうか?


    葉の辺縁は鋸歯状である。


    幹は先ほどの大木よりももう少し細かいうろこ状である。これがリンボクか、それともスダジイか?


    裏山に生えていたこの木はたぶんリンボクだと思う。


    まさにうろこ状。化石の木と呼ばれている化石に付いた模様に良く似ている。


    ではこのまだ成長していない木はどうなのだろう?


    葉の辺縁は前のほう半分くらいが鋸歯状で棘が生えている。


    枝にはいぼ状の斑点が入っている。これはリンボクなのか、それともアラカシ?イチイガシ?別物?


    こっちの木は葉がテカっている。


    鋸歯は無い。タブノキだろうか?


    白い花が咲いている木があった。


    さて、これは何?


    調べてみるとシキミという木のようだ、サカキと同じく神事や葬儀で使われることがあるらしい。

 樹木類の観察はまだ始めたばかりで分からないことだらけである。季節を追っての移り変わりと花と実の様子、さらに個体の分布と数を見て、これからじっくりと取り組んで行きたいと思う。今の時点では分からなくて当然、いずれは判別出来るレベルまで到達出来ればと思っている。


    いよいよカヤツリグサの仲間も早いものは花を咲かせ始めた。


    葉を見ただけではジャノヒゲかと思っていたがこれはスゲの仲間。ケスゲかと思ったのだが画像を見直すと葉には毛があまり生えていない。


    先端部の黄色っぽいのが雄小穂(雄花部)、下のほうの白いのが雌小穂(雌花部)である。これはおそらくヒメカンスゲであろう。

 カヤツリグサ科もこれから手を付ける予定の未知の分野である。今年はいろいろと課題が多く、頭がパンクしそうな年になりそうである。

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白か黄か?相又川に咲くハナネコノメは? 令和3年3月7日

2021年03月08日 | 渓谷
 2週間前は蕾だったが、そろそろ相又川中流の支脈で見つけたハナネコノメの仲間が咲いている頃だろう。安部奥の山腹から流れ出すこの沢には黄色いネコノメソウが咲くのではないかと期待している。訪問する前に、そろそろ咲いているかも知れない本物のキバナノハナネコノメの様子を見に行ってみる。


    林道を歩いて現地に到着。しかしまだ咲く時期には早かった。


    まだどれも固い蕾。


    花(萼片)は黄緑色で赤紫色の斑点が入っている。この蕾を見ても黄色か白かの判断は難しそうである。

 車で移動して相又川林道の終点まで車で乗り付ける。相変わらずの悪路で車の運転には少しばかり苦労するが、本日は釣り客と思わしき先客の車が1台止まっていた。帰りにはもう車は無かったので、支脈を探索している時に行き違いになったようである。さて、どんな花が咲いていますかどうか?


    ミツマタが咲く相又川中流域


    左から流れ込む支脈に登ってみると、その先は大きな滝になっていた。


    そこの咲いていたハナネコノメの仲間は・・・


    白いハナネコノメ。普通のハナネコノメソウだった。


    さらに林道軌道を使って上流に進む。石垣に生えていたサジラン。


    木に生えていたビロードシダ。


    ビロード状の毛が密生する。根茎を伸ばしてそこから葉が出ている。


    前回は川の中を遡上したが今回は対岸の林道軌道を使う。


    堰堤に到着。さらに上流に進む。


    川岸を覗き込みながら進むといろいろと目に入って来た。これはキッコウハグマ。


    フォーカスが合っていないが、大きさから見てこれはジンジソウだろう。


    このネコノメソウの仲間はヨゴレネコノメが咲くのか、それともイワボタン?はたまたニッコウネコノメソウか?


    咲いてみないと分からない。また課題が増えて行く。


    目的の支脈に到着。


    さて、どっちが咲くのか?これはまだ蕾だが白っぽい。


    咲きかけた個体を発見。やはり白いほうのようだ。


    咲いていたのは白いハナネコノメソウ。


    まだ咲き始めたばかりである。

 花には失礼であるが、黄色いのを期待していただけに白いほうのハナネコノメソウが咲いていて少しばかりガッカリした。おそらくこの上流部に入ったとしても、咲いているのは白いほうのハナネコノメソウであろう。確認出来たので、ひとまずはこれで良しである。

 課題がもうひとつ、この渓谷沿いに生育していたのはカギガタアオイと思われるのだが、撮影ポジションが悪くてうまく撮影出来ていない。出来ればもう少し撮影し易い場所で花を探して撮影し直したい。接写型のマクロレンズも持って来ている。林道周辺の林の中を探して見つかったには見つかったが、いずれも花が付いていない。止む無し、また岩に取り付いて前回見つけた個体を再写する。


    カンアオイの仲間の葉はいくつか見つかったが、いずれも花が付いていなかった。


    止む無し、岩に取り付いて前回見つけた株を再写する。


    リングライト付き接写型マクロレンズで撮影。今度こそ湾曲している雌しべがしっかりと確認出来た。


    別の花でも雌しべの一番強く曲がった部分が写っている。

 これでカギガタアオイであることは間違い無さそうである。


    もうヤマルリソウが咲き出していた。


    ヤマルリソウの花


    キランソウも咲いている。

 今年の春は少し早く訪れそうである。いよいよ忙しくなりそうだ。

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カギガタアオイ(ウマノスズクサ科)

2021年03月05日 | 絶滅危惧種
  山梨県県南部と静岡県中西部の山地の林下に生える冬緑性の多年草である。花期は9~10月だが、年を越して2月ごろにも花は残っている。花径は短く地を這い、暗紫色の花を付ける。。葉は長い柄があり卵状楕円形、基部は深い心形で、表面にしばしば白い斑紋が入る。山梨県ではカンアオイと分布域が重なっているが、カギガタアオイのほうがやや南寄りに分布している。葉や花の形で見分けるのは難しく、花の中にある雌しべの形態を見ないと区別は難しい。カギガタアオイの雌しべは外向きに強く湾曲し、先端部は2裂しない。

  2018年山梨県絶滅危惧Ⅱ類(VU) 2017年環境省絶滅危惧ⅠB類(EN)


    カギガタアオイ 令和3年2月 南部町で撮影


    同上 カンアオイの花に比べて花の辺縁がやや波打っているように見える。


    花の内部。湾曲した雌しべの一部が見えている。


    令和3年2月 身延町で撮影


    葉茎の根元に地に埋もれるように付いていた花


    湾曲した雌しべの一部が見える。

 リングライト搭載した接写型マクロレンズを駆使しても花の内部の構造を細かく見るのは難しそうである。花には申し訳ないが、いずれは萼片の一枚を取り除かせてもらって内部構造を見てみたいと思っている。

 ⇒その他の山梨県の絶滅危惧の植物

 ➡山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

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カンアオイ(カントウカンアオイ)(ウマノスズクサ科)

2021年03月05日 | 絶滅危惧種
 山地の林下に生える冬緑性の多年草である。花期は9~10月だが、年を越して2月ごろにも花は残っている。花径は短く地を這い、暗紫色で節が多い。花は葉柄の基部に地に埋もれるように1個付く。葉は長い柄があり卵状楕円形、基部は深い心形で、表面にしばしば白い斑紋が入る。山梨県では主に県南部に生育しており、個体数はそこそこにある。カギガタアオイと分布域が重なっているが、葉や花の形で見分けるのは難しく、花の中にある雌しべの形態を見ないと区別は難しい。カギガタアオイの雌しべは外向きに強く湾曲するのに対してこのカンアオイは真直ぐに伸びて先端部が2裂する。

 2018年山梨県絶滅危惧ⅠB類(EN) 2017年環境省(-)


    カンアオイ 令和3年2月 南部町で撮影


    同上 カンアオイの花の中。6本の雌しべが並び、先端部が2裂している様子が見える。


    同じ花の萼片を1枚除去した画像。雌しべは真直ぐに伸びて先端が2裂する。その下にザラザラした場所がある。


    同じ場所で撮影した別の個体。


    花の内部の2裂した雌しべ先端部が見える。


    令和3年2月 南部町の別の場所で撮影


    同上 カンアオイの花


    花の内部。ザラザラした部分と内側を向いている雌しべの先端部が見える。

 花の中を覗き込むのはかなり難しいが、リングライト付き接写型マクロレンズを駆使するとある程度は内部の構造が見えてくる。もう少し工夫が必要で、現在新兵器を検討中である。

 ⇒その他の山梨県の絶滅危惧の植物

 ➡山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

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山梨にもあったセリバオウレン 令和3年3月3日

2021年03月04日 | 山に咲く花
 3月3日は丹沢の大山でダイヤモンド富士の撮影が出来る日である。過去に2度撮影に出かけているがいずれも天候が悪く不発に終わっている。この日は年休をとって撮影に行くつもりだったが、翌日の仕事を考えるとどうにも気がすすまなかった。しかし、スッキリと晴れた空と富士山を見て出かけることにして、11時に甲府を出発する。中央道を相模湖インターで下りて宮ヶ瀬を通ってヤビツ峠に向かい、午後2時ごろには到着出来るはずだったのだが・・・道路が崩落していて宮ヶ瀬の途中で通行止めになっていた。伊勢原か中央道で迂回することも考えたが、ダイヤまでに山頂に登るには時間的に少し厳しそうである。あきらめて撤退、道志を通って山中湖に向かい、最近情報をもらったセリバオウレンと思わしき花を見に行ってみることにした。駐車場に到着したのは3時半を過ぎていたが、日没までにはまだ時間がある。


    トキワトラノオかと思ったがコバノヒノキシダのようだ。


    少し色付いているオオハナワラビ


    ギザギザの痛そうなアザミはヒレアザミか?


    富士山と町並を見下ろす

 富士山を眺めながら林の中に入ってみると、林床にひっそりとその花が咲いていた。訪問時間が遅くて森の中は暗く、風で花が揺れるので撮影には一苦労である。


    お目当ての花がひっそりと咲いていた。


    ちらほらと咲いている感じで数はあまり無く、生育している範囲も狭かった。


    純白の花、セリバオウレンで間違い無さそうである。


    セリバオウレンの花。これは雄しべばかりの雄花。


    雄花


    葉は2回3出複葉のようだ。


    真ん中に緑色の部分があり、これは両性花のようだ。

 探せば雌花もあるのだろうが、時間が遅かったのと踏み荒らすのは避けたかったので止めておく。

 山梨県では櫛形山や甲斐駒ケ岳、八ケ岳、金峰山などでこの花を確認しているが、いずれの場所ももっと小型で花弁は少し薄緑色か黄色味がかっている。聞くところによると山梨県の山上に生育しているものは全てウスギオウレンになるらしい。ではセリバオウレンは無いのだろうか?と思っていたところ、花仲間がこの場所の花を見つけ出してきてくれた。純白の花でやや大型、セリバオウレンで間違い無さそうである。山梨県では見られない花だと思っていただけに出会えて嬉しかった。大山のダイヤモンド富士&キャッツアイは来年以降に持ち越しである。

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朝焼けの甲斐駒ケ岳とスノームーン 北杜市明野 令和3年2月28日

2021年03月02日 | 番外編
 もう2月も終わりで明日からは3月である。早いものである。植物探索も忙しくなるのだが、その前に本日は山梨県山岳レインジャー調査のための書類作成という大切な会合が朝9時から入っている。その会合の前に、昨日の夕方南部町で見たスノームーンが今度は甲斐駒ケ岳に沈んで行くところを明野村に撮影に出かけた。既に先客のカメラマンが2~3人カメラをセットしていた。写真好きの考えていることは皆同じのようである。


    甲斐駒ケ岳に向かって沈んで行く月。GPSに座標を登録したつもりだったが入っておらず、だいたいこの辺という目安でカメラを構える。


    朝焼けの甲斐駒ケ岳に月が迫って来た。












    もう1台のボーグ望遠レンズはフォーカスが甘かった。おそらく、テレコンバーターの調整がずれてしまっているのだろう。

 もう少し赤く染まる甲斐駒ケ岳を期待したのだが、薄い霞が広がっていて少し染まっただけだった。良いとも悪いとも言えない画像になってしまった。

 場所を変えて朝の八ヶ岳と南アルプス、そして富士山が見える場所に移動する。


    朝の八ヶ岳


    南アルプス


    そして富士山

 北杜市明野は山々に囲まれた眺望の良い場所である。星空を含めて何度か撮影に来ているが、これだけの眺望に恵まれているのに感動的な写真は撮れていない。霞がかかって空気の透明度があまり良く無い日に訪れていることが多いからだろう。そのうち、南アルプスの上に立ち昇る天の川を撮ってみたいと思っている。




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スノームーン昇る 南部町の林道 令和3年2月27日

2021年03月02日 | 月富士
 本日はスノームーンと呼ばれる2月の満月が昇って来る日である。長者ヶ岳に登れば富士山山頂に月が昇るパール富士になるのだが、月が現れるのが日没から30分以上過ぎた時間なので、富士山に露出を合わせると月が太陽のように明るくなり月に露出を合わせると今度は富士山が真っ暗になってしまう撮影が難しい時間帯になってしまう。そこで探していたのが南部町の林道からの撮影場所である。しかし、今回探索した林道だとどう見ても月は富士山山頂から右に外れて昇って来そうである。良さそうな展望地をいくつか尾根を登って探してみるが良い場所が無い。止む無し、だいぶ高度は下がるが林道脇に富士山の見える場所があったので、そこでカメラを構える。


    林道脇の展望地から見る富士山。下に南部町の町と富士川が見える。富士山の真下に見える山並が長者ヶ岳と天子ヶ岳である。


    日没の頃の富士山。少しだけ染まってくれた。


    望遠レンズで捉えた富士山。予想では左裾の真ん中あたりから昇って来ると思ったのだが・・・。


    想定していたよりもかなり右側から月が昇って来た。


    こんなに外れるとは想定外。パソコンを持ち歩いていないのも失敗だっただろう。


    富士山の裾野から昇った月


    こんな月も悪くは無い。


    南部の町灯りとスノームーン


    望遠レンズの視野には富士山が入り切らなかった。


    月だけを追いかける。


    2月の満月 スノームーン (トリーミング画像)

 想定した以上に右手から月が現れて少しばかり面食らったが、こんな月も良いのではないだろうか。富士山と月のバランスはこの辺りからだと良さそうである。安部奥の稜線まで登らないとなかなか良い撮影場所が無い山域だけに、展望場所がいくつか見つかっただけでもそれなりの収穫だった。良い日があれば、再写に来てみよう。

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これがカンアオイ 南部町の林道を探索 令和3年2月27日

2021年03月02日 | 山に咲く花
 この林道を探索する予定では無かったのだが、渓谷沿いに走っている林道を車で先に進んでみるとその先は山の斜面をジグザグに登るように林道が伸びていた。どこまで行けるのだろうか?カーナビでは地図に出て来ない林道だが、ガーミンのGPSだとかなり上のほうまで林道が続いている。行けるところまで行ってみよう・・・と進んだが、途中から道がえぐれている悪路となり諦めかけたがもう少し・・・と進み遂に林道終点と思わしき広場までたどり着いた。その先にも道はあるものの、落石していてとても車では行けそうもない。では、どこまで行けるのか歩いてみよう、と軽荷物で進んでみるとその先数百メートル進んだところで今度こそ林道は終点になっていた。どこか富士山が見えるところは無いのか?と斜面を少し登ってみる。


    悪路の林道を進むと終点と思わしき広場に到着。


    その先はとてもではないが車では進めない。しかし数百メートル進むと今度は本当に林道終点になっていた。


    伐採地があり、この斜面を登れば富士山が見えそうだ。登ってみる。


    なんとか富士山は見えるが、下の林と手前の木が邪魔していまいち見ずらい。


    写真撮影にはあまり向かなそうである。

 なんとか富士山は見えたものの、周辺の木が邪魔で裾野までは見通すことが出来ず、写真撮影にはいまいちの場所だった。伐採地から上の斜面を見上げると、急登ではあるが赤テープと境界見出し標らしきものが付いている。この尾根は登れるのだろうか?色気を出して少し上まで行ってみる。


    赤テープと境界見出し標らしき杭が見える。登ってみる。


    急登を登り切ると傾斜が緩くなった。そして道らしきものが付いている。林業作業道だろう。

 尾根には林業作業道と思わしき道が付いており、その先にある主脈尾根までは標高差で250m ほど、さらにそこから安部奥の主脈尾根までは標高差500mほどある。おそらく道は無いであろうが、尾根を外さずに進めば安部奥の主脈まで登れそうな気がしなくもないが、帰りは苦労しそうである。本日はここまでで撤退するが、足元にはカンアオイの仲間の葉がちらほらと生えており、根元を見れば花が付いていた。


    カンアオイの仲間を発見。割合と新鮮な花が付いている。


    リングライト付き接写型マクロレンズで中を覗き込んでみる。雌しべの先端部が2つに割れているようだ。


    別の株。


    この花は入り口が広くて中が観察し易い。雌しべは曲がっていないようである。

 三脚を固定してフォーカスを合わせて何度も撮影するが、固定に失敗して三脚が倒れてしまい花の一部を損傷してしまった。ならば、申し訳ないが一部を取り除かせてもらい、花の中を覗かせてもらう。


    一部を取り除いて中を見せてもらう。根元のほうにあるのが雄しべで長いほうが雌しべ。真っ直ぐに伸びて先端部が2つに割れている。

 花には申し訳ないことをしたが、中を見てみると6本の雌しべは真直ぐに伸びていて先端が2つに割れており、その途中に受粉する場所らしきザラザラした部分が付いていた。これはカンアオイである。この構造と上から覗き込んだ時の形が分かると、次からは花を壊さずにかなりの判別が可能になるのではないかと思う。過去に撮影した画像を見直してみたところ、カギガタアオイと思って撮影してきたもののひとつはカンアオイであることが分かってきた。山梨県に生育しているカンアオイの仲間はこのカンアオイとカギガタアオイ、さらにランヨウアオイ、ウスバサイシン、フタバアオイの5種類と思われる。後者3種類は咲く時期と葉と花の形で区別が可能で、難しいのは前者2種類である。さらに、数年前に上野原市で5月に撮影したカンアオイの仲間があり、開花時期と生育場所からタマノカンアオイではないかと疑っており、今年確認に行こうと思っている。花を壊してしまって本当に申し訳なかったが、鑑別には大きく1歩前進した。

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マツバランは元気にしているか? 南部町 令和3年2月27日

2021年03月02日 | シダの仲間
 甲府市近傍で見つかったマツバランはまだ幼弱でこの季節は球形の胞子嚢を付けていなかった。では南部町に生育しているマツバランはどうなのだろうか?胞子嚢の状態が気になって見に行ってみた。


    桜の木の幹に着生したマツバラン


    昨年見た時よりもいくぶん大きくなったように見える。


    胞子嚢はどうだろうか?


    普通に球形の胞子嚢が付いている。


    どうやら季節は関係無いようだ。

 周辺に何かないかどうかドライブして探索してみる。


    民家の庭に生えていたカヤの木の大木


    この木にはやはり着生している。ムギラン。


    梅の木の幹にはこれが着生していた。


    結実したクモラン


    そのうち実が割れて綿毛のような種が舞い出すだろう。


    大きな桜の木があった。たぶんエドヒガンザクラの大木。


    双眼鏡で木の幹や枝を覗き込んでみると、何か着生している。


    この大木にもマツバランが着生していた。


    それなりの大株、胞子嚢がたくさん付いている。

 まさかと思ったが、別の桜の大木にもマツバランが着生していた。これでマツバランの生育場所は山梨県では3ヶ所確認されたことになった。きっとまだ他にもあるのだろう。

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リンボクとカギガタアオイ 南部町 令和3年2月27日

2021年03月02日 | 里に咲く花
 山梨県の絶滅危惧種の中でまだほとんど手付かずなのが樹木の類である。樹木のことはほとんど知らず、スギとヒノキ、ブナとイヌブナくらいしか区別が出来ないと言っても良いほどに知識が無い。その程度の知識で絶滅危惧種を追いかけるのはいかがなものかとも思うのだが、これから少しずつ勉強して行きたいと思う。ネットで調べてみたところ、リンボクという木が自然記念物として情報公開されていることを知り、さっそく見に行ってみた。


    リンボクの生育している南部町の寺院


    掲示板があった。


    塀の外に生えていたリンボク


    リンボクの葉


    葉にギザギザがあり、別名ヒイラギガシと呼ばれる。


    種が落ちた後。6月ごろに白い花が咲いているはずなので見に来てみたい。


    寺院の裏山


    ここにもリンボクがたくさん生えている。


    裏山に登ってみる。コシダ。


    オオベニシダに混じってたぶんこれはトウゴクシダ


    コクランの葉


    そしてもうひとつのお目当てのカギガタアオイ


    花が付いているが・・・


    傷んで変形している。内部は曲がった雌しべの一部が見えているように思うが、良く分からない。


    別株


    こっちの花は割合としっかりしている。


    中は・・・曲がった雌しべの先端部が見えているように思う、が確信は持てず。

 この場所に生えているのはカギガタアオイであるということが分かっているので、花の中の雌しべは雨傘の柄のように曲がっているはずである。見えているのは曲がった柄の先端部分なのであろうが、今回使用したリングライト付きの接写型マクロレンズではこれが限界である。そのうち新兵器が届くはずだが、それを使ってどこまで見えるのか?カンアオイもカギガタアオイも、もうそろそろ花は終わってしまいそうである。


    
コメント (3)
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