山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

双葉水辺公園およびその周辺を散策  令和4年7月13日

2022年07月16日 | 里に咲く花
 午後からは雨の予報だったが意外と雨は降って来ない。高層池の散策後にもう1ヶ所、以前から注目していた甲斐市の双葉水辺公園を散策してみる。公園の脇には釜無川が流れており、広い河原が広がっている。ひょっとしたらこの河原に探しているカワラニガナが生育しているのではないかと思う。


    初めて訪れる甲斐市の双葉水辺公園。あまり広い公園では無さそうである。


    上を中部横断道が走る。


    溜池


    ティラノザウルスと滑り台


    虹が出た。しかし、いよいよ雲行きが怪しくなってきた。


    本日の目的はこの広い河原の探索


    たぶんアシカキという草


    オオマツヨイグサがたくさん生えている。


    ムシトリナデシコがちらほら


    これはカワラヨモギであろう。


    ヨモギに比べて葉が細い


    たぶんネズミムギ


    先端部に芒が付いている。


    たぶんシナダレスズメガヤ


    ムラサキエノコロ


    たぶん枯れたギシギシ


    葉に切れ込みがあり、たぶんワルナスビ


    花の終わったオオカワヂシャ


    終わりかけたユウゲショウ

 期待していたカワラニガナは全く気配が無く、あてが外れたようである。あまり珍しい植物には出会えず、しかも途中から雨が降り出してしまい撤退となった。それほど難しい植物ではないだろうと思っていたカワラニガナの探索は思った以上に難航している。

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コカモメヅル?いや、これは・・・  令和4年7月13日

2022年07月16日 | 山に咲く花
 6月に訪問した際にコカモメヅルと思わしき葉を発見したが、本物ならばそろそろ咲いている頃ではないかと思う。何度も訪問している高層池を再び訪問してみる。


    何度か雨が降ったが水量は少ない。


    小さな黄色い花が咲いている。


    これはコケオトギリと思われる。


    アゼナのようだが・・・?


    花はアゼナに見えるが葉に切れ込みがあり葉柄が付いている。これはアメリカアゼナないしはタケトアゼナではないかと思う。


    ハタガヤ(カヤツリグサ科)かと思っていたが違うようである。


    これはコウガイゼキショウ(イグサ科)であろう。


    小型で叢生しており、ハリイと思われる。


    似ているがこちらは大型である。オオハリイかと思ったのだが茎に稜があり、これはシカクイかも知れない。


    茎の断面の形を見ないと確定は難しいかも知れないがそこまでは行っていない。


    こちらは茎の途中に小穂が付いている。


    これはホタルイであろう。

 樹林の中に入って探し物のコカモメヅルと思わしき蔓を探すがなかなか見つからない。何かジャラジャラと音がすると思って地面を見ると、とんでもないものが尻尾を振って音を立てて威嚇していた。


    こんなものに出会うとはビックリ!久しぶりに出会ったマムシ。完全に戦闘態勢でこちらをにらみ付けている。

 これを見てからは林の中を歩くにも慎重に歩き、木の枝を拾って地面を叩きながら先に進む。やっとそれらしき葉を見つけたが花が付いていない。さらに見つけた別株は・・・コカモメヅルでは無さそうである。


    やっと見つけた蔓性の植物。


    しかし、残念ながら花が付いていない。


    さらに見つけた別株


    葉を見ると先ほどのものとは少し形が違うようである。こちらの葉は長いハート形。


    今度は小さな花が付いている。


    花を見てみるとコカモメヅルとは明らかに違う。ネットで調べてみるとこれはオオカモメヅルのようである。

 残念ながら期待していたコカモメヅルは発見出来ず。しかし葉の形が違う2種類があるようにも見え、花を付けていないもう1種類のほうがコカモメヅルの可能性がある。引き続き様子を見に来てみたいと思う。


    別の池に立ち寄ってみる。水量が少なくイトモと思わしき水草が生えているすぐ近くまで近付ける。


    近付いて観察してみる。


    葉が細く、根元近くには少し幅広い葉が付いている。イトモで間違い無さそうである。


    撮影してきた画像を良く見直してみると、1個だけ花らしきものが写っていた。トリーミング画像の上にピンボケだが、花もイトモのようである。

 水草はおそらくイトモで間違い無いが、花が確認出来ればもっと確信できるのではないかと思う。それらしきものは1個だけ偶然に写り込んでいたがもっとたくさん咲いている頃に再訪できればと思っている。マムシが生息しているので足元には要注意ということも分かった。

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マツグミはまだ蕾 甲府市八王子山  令和4年7月11日

2022年07月14日 | 山に咲く花
 オオバノトンボソウを観察してそのまま八王子山まで登ろうと思っていたのだが、暑すぎてとてもそんな気にはなれず、戻って車で移動することにした。しばし車内でクーラーを浴びて汗を引かせ、水分を十分に補給してから出発である。


    リョウブの木。花が咲いている。


    リョウブの花


    総状花序をだし、雄しべと雌しべは花冠から外に出る。


    大株のマツグミ


    さらに大株のマツグミ


    枯れかけたアカマツの木に寄生しているマツグミは元気が無い。


    手が届く位置に寄生した至近距離のマツグミ


    枝を見てみると花はまだ蕾である。


    枝先では無くて少し下に花が付く。まだ赤くなっておらず、咲くのは2週間以上先になりそうである。


    うっすらと富士山が見えてきた。


    この株は富士山と一緒に撮影が可能である。


    こちらは南アルプスが背景になる。


    山百合の芳香が漂っていた。

 マツグミはまだ固い蕾で咲くのは2週間以上先になりそうである。富士山と一緒に撮影出来そうな株もいくつか発見出来た。天気が良くて富士山と南アルプスが見える日に再訪できればと思う。

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オオバノトンボソウはまだ早かった  令和4年7月11日

2022年07月14日 | 山に咲く花
 甲府市湯村山の近傍に生育しているオオバノトンボソウであるが、個体数が少ないうえに鹿の食害が酷く、まともに花が咲くのはほんの数株である。そろそろ咲いている頃ではないかと思うので訪れてみる。まずはハシゴシダを中心としたシダを観察してみるが、暑すぎて現地に到着する前に汗だく、ヘロヘロである。


    ベニシダはどこにでも普通に生えている。


    オクマワラビは細長い。根元付近の鱗片は黒っぽい。


    クマワラビは少し横幅が広い。先端部の胞子を付ける葉がはっきりと分かれる。鱗片は茶色い。


    さて、問題のハシゴシダと思わしきシダである。触感が柔らかい。


    最下羽片の付け根の部分の上向き小羽片が大きいのが特徴であるのだが・・・


    大きく無い個体も混じっており、ヤワラシダとの区別が未だ釈然としていない。


    小さなソーラスを小羽片やや辺縁寄りに付ける。


    たぶんこれがヤワラシダと思わしき個体。最下羽片は根元に近付くにつれて小さくなる。


    ジャノヒゲの花が咲いていた。


    アキノタムラソウであろう。


    結実したエビネ。このあたりに昨年は大き目のオオバノトンボソウが生えていたはずだが今年は見当たらない。


    ところどころで葉を見かけるが花を付けている株はなかなか見つからない。


    藪蚊に追われながらやっと見つけた一株はまだ蕾だった。


    咲くのはまだ1~2週間先であろう。


    オオヤマサギソウと違って葉の先端部は尖っている。


    他の場所でも葉は何枚か見つけたが花を付けている株は見当たらなかった。

 エビネの咲く時期にオオバノトンボソウの穂が出ているのは時々見かけるが、花が咲くまで至るのはごくわずかである。おそらく鹿の食害によるものと思うのだが、ひょっとしたら盗掘もあるのかも知れない。絶滅危惧種では無いが稀少な植物であることは間違いない。

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八ケ岳に咲く花を訪れる  令和4年7月9日

2022年07月12日 | 山に咲く花
 先週に続いて八ヶ岳に咲いている花を訪問してみる。今回は主にラン科の植物を中心に見て歩いた。


    ニシキウツギは盛期を少し過ぎていた。


    イブキジャコウソウは満開であちらこちらに咲いている。


    ゼンテイカ(ニッコウキスゲ)がパラパラと咲いている。群生はしていない。


    ニッコウキスゲの花


    驚いたのがこのケブカツルカコソウの群生


    毎年鹿の食害を受けて小さな個体がわずかしか出なかったが、今年はたくさん咲いてくれた。このまま無事に結実してくれることを願う。


    昨年は外れ年でほとんど花を咲かせなかったヤマトキソウが今年は結構花を咲かせてくれた。


    ヤマトキソウの花


    なかなか花を開いてくれないが、運良く開いているものがあった。


    ヤマサギソウ。距が長く真直ぐに伸びて先端部が少し曲がる。上萼片はバンザイするように開く。


    タカネサギソウ。長い距は弧を描くように強く湾曲する。ヤマサギソウに比べて花が大きく背が低い。


    ミヤマチドリ。タカネサギソウに似ているがこちらは上萼片が開かず距がきわめて短い。


    タカネアオチドリ。花が鈴なりにたくさん付く。唇弁の先端部が3裂する。


    テガタチドリ。だいぶ個体数が減ってしまっているが今年はそこそこに咲いていた。


    ハクサンチドリ。かつてはたくさんあったのだが今では草地の中に時々見かける程度である。


    ニョホウチドリ。ハクサンチドリに似るが唇弁や上萼片の先端部が尖らず円くなっている。昨年はほとんど花が見当たらなかったが今年はそこそこに咲いてくれた。


    カモメラン。生育地が崩れて個体数はだいぶ減ってしまっている。昨年とほぼ同様に咲いたのは3株のみだった。


    ヒメムヨウラン。今年はあまり見かけなかったが年によって増減がある。


    笹薮の中に咲いていたコハクラン


    樹林の林床に咲いていたコハクラン


    草むらの中に咲いていたコハクラン。会えればラッキーと思ったほうが良い個体数が少ないランである。昨年見かけた場所では確認出来なかった。


    ヒメスズムシソウ。今年は小さな個体ばかりである。


    やや訪問時期が遅かった。個体数は昨年よりも減少しているように見受けられる。


    崩れそうな土手の際に咲いていたヒメスズムシソウ。下側の株は花がたくさん付いた奇形と思われる。


    岩壁にイトイが咲いていた。小さくて白くて可愛らしい花。


    ミヤマハンショウヅルが岩壁からぶら下がっていた。


    ミヤマウラボシとナヨシダ。この場所のナヨシダは大きくて背が高い。


    たぶんタカネウシノケグサ


    おそらくタカネノガリヤス。イネ科の植物は同定するのが難し過ぎる。


    リシリカニツリ。茎に毛がたくさん生えている。


    コウリンタンポポ。外来種で本来八ヶ岳には無いはずの植物。これが生えているのはまずい・・・。

 ラン科の植物だけでなく他の花や木々も見て回ってきた。今年はラン科の植物は比較的当たり年のように見え、いつもは見かけない場所に咲いていたり花数が多かったりと、楽しく散策することが出来た。しかし、ヒメスズムシソウが減ってしまっていることはだいぶ心配である。

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キンセイラン満開、しかし失われた花も・・・  令和4年7月7日

2022年07月12日 | 山に咲く花
 そろそろ見ごろを迎えているであろうキンセイランを見に行ってみる。


    今年も咲いてくれたキンセイラン


    ちょうど見頃である。


    まだ花を咲かせない若い葉もたくさんある。


    やや小型の株


    1株から2本花柄を出した株


    キンセイランの花


    上品な薄黄色の花

 今年のキンセイランは当たり年のようで株数も花数もまずまずのように見受けられる。一安心である。

 さて、もう1ヶ所オオヤマサギソウが咲く場所を訪れてみる。そこそこに個体数があったのを6月に確認しており、そろそろ花が咲いている頃だと思う。しかし、訪問してみてビックリ!あったはずの株が見当たらない。


    ここには4~5株生えていたはずだが無い。


    保護柵の中。昨年は10株以上出ていたはずだが全く見当たらない。


    若葉が数枚


    花穂を出していたのはこの1株だけである。

 確認していた株は10株くらいあったはずだがそっくり消失している。食害ならば葉だけが食われているはずだが何も無い。しかも設置した保護柵の中の株まで消失している。これはどう見ても盗掘であろう。これほど大量の株を持って行くということはおそらく園芸採取であろう。保護柵を設置してやっと個体数が増えてきた矢先にこの盗掘である。なんともやるせない思いでいっぱいである。


    保護柵の外で倒れかかっていたオオヤマサギソウ


    これは鹿の食害か、葉が千切れた株

 再生に何年かかるのか、あるいはそれほどの個体は残っていないのか?地中にまだ芽を出していない根が残っていることを期待したい。

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花咲く八ヶ岳を訪れる  令和4年6月29日

2022年07月06日 | 山に咲く花
 この季節の花咲く八ヶ岳といったら、最初に思い浮かべるのはツクモグサやウルップソウが咲く横岳の稜線であろう。花咲く岩場の向こうに赤岳や硫黄岳、反対方向には蓼科山が聳え立つ横岳のお花畑は確かに素晴らしい。しかし、今回訪れるのは山梨県側にあるお花畑である。横岳ほどの華やかさは無く、まだ花の時期には早いのだが、7月中旬から8月になるとタカネナデシコやハクサンイチゲ、ミヤマダイコンソウ、そしてシコタンハコベなどの花が咲き誇る。そしてマニアックではあるがリシリカニツリやヒゲハリスゲなどの珍しいイネ科やカヤツリグサ科の植物も生育している。今回の一番の目的はムシトリスミレの個体数を見に行くことと、昨年8月に訪れた際に発見したチシマゼキショウないしはヒメイワショウブと思わしき植物の確認である。花が咲いてくれていれば良いのだが、行ってみないと分からない。


    展望台から見る富士山。今日は良く見えるが、暑くなりそうである。まずは編笠山を目指す。


    ミヤマモジズリの葉。花穂がまだ伸びてきたばかりである。


    ミヤマフタバランはまだ蕾


    たぶんこれはカラフトミヤマシダ。日当たりの良い場所だと小さいようである。


    背が高く、たぶんヤマスズメノヒエ


    編笠山山頂。きついハシゴと急登の登りで体力消耗。


    山頂からの眺望は抜群である。甲府盆地と富士山。


    南アルプスの眺望


    山頂に咲いていたタカネバラ


    トガスグリと思われる。富士山にしか無いと思っていたがここにも生育していた。


    青年小屋に下りる。これから目指すギボシの双耳峰と右に権現岳。


    キバナノコマノツメとヤマスズメノヒエ


    咲き始めのムカゴトラノオ


    たぶんミヤマゼンコ


    圧巻のスギカズラ群生


    スギカズラ。あまり見かけないシダである。


    アスヒカズラが少しだけあった。


    初めて見るこの白いスミレ


    ウスバスミレ。八ヶ岳にあるとは聞いていたがこの季節にお目にかかれるとは思ってもいなかった。

 青年小屋で大休憩し、昼食をとる。暑かったので水をだいぶ使ってしまい、水場に行って1リットルほど水を汲んでから出発である。


    小屋の脇に咲いていたミヤマクロユリ。たぶん植えたものであろう。


    ギボシが迫る。


    ヒメシャジンはまだ花芽が見えていない。


    咲いたばかりのハクサンチドリ。昔に比べるとだいぶ少なくなったと思う。


    シコタンソウも咲き始めたばかり。


    ミヤマオダマキ。ちらほらと咲いている。


    ミヤマシオガマもまだ咲き始め。


    目的の花のひとつ、ムシトリスミレはほぼ満開。


    個体数もそれなりにあるのを確認した。岩の隙間に生えていることが多いが、ここではガレた石のところに生えている。


    たぶんミヤマアシボソスゲ。まだ若くて小さい。


    イワスゲもまだ成長しておらず小さい。


    良い位置に生えていたヒゲハリスゲ


    別の個体。雄しべと雌しべが見えており、結実前の花の時期に見られたのは幸運だった。


    期待していたのはクモマスズメノヒエだったのだが、これは小型ではあるが花穂が垂れ下がっておらずタカネスズメノヒエと思われる。


    そしてこれがいちばん見たかった花。


    これはチシマゼキショウである。


    昨年見つけた時は結実しており、チシマゼキショウかヒメイワショウブのいずれかだと思っていたが、これで確定できた。


    暑くて遠かった八ヶ岳の花園だが、苦労するに十分な花に出会うことが出来た。

 チシマゼキショウの花は少し遅いのではないかと心配していたのだが、ちょうど見頃の良い時期に訪問することが出来た。疲れが吹き飛んで満足して下山となった。


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富士山に咲くフジハタザオ  令和4年6月28日

2022年07月03日 | 山に咲く花
 富士山に生育しているフジハタザオは富士山に行けば良く見かけるあまり珍しいものではないが、山梨県では絶滅危惧種にはいっている。葉や咲き終えた種は何度も見ているが、咲いている花はまだ見たことが無い。富士吉田に出張があったので午後から富士山を訪れてみる。


    5合目駐車場から見上げる富士山。だいぶ雪が無くなり夏らしい富士山になった。


    駐車場の石垣に生えているハタザオの仲間


    葉を見てみると細長く、葉には柄が付いている。これはミヤマハタザオであろう。ヤマハタザオは葉が茎を抱く。


    ヤナギも生えている。


    おそらくこれはミヤマヤナギであろう。


    フジハタザオが咲く岩場を見に行ってみる。大部分が散ってしまっており辛うじて花が残っていた。


    根生葉はサジ状で切れ込みがあり、葉の表面には星状毛が多数付いている。


    遊歩道を歩いてみると岩壁に満開のフジハタザオが生えていた。


    林道脇の土手にも咲いていた。あちらこちらで見かけることが出来る。


    フジハタザオの花。花弁は4枚だが雄しべは6本見える。


    圧巻のコケモモ群落。あちらこちらにたくさん咲いている。


    咲き始めのベニバナイチヤクソウ。葉はたくさん見かけるが花はこれからである。


    コフタバランが咲いていた。少し痛み気味である。


    ミヤマフタバランはまだ蕾だった。


    ミヤマハンノキ。ハンノキのように高くはならない。珍しいものでは無いがじっくりと見たことが無い。


    ミヤマハンノキの若い実と葉。ではハンノキの葉はどんな形だったか?覚えていない。


    このヤナギの木も確認しておきたかった。これはミヤマヤナギのはずだ。シライヤナギやコマイワヤナギとの違いをしっかり見ておきたい。


    果穂の長さは明らかに短く、実は大き目。葉には光沢があり幅が広く、先端は細長くならない。


    若い木は地面を這うように伸びるようである。シライヤナギやコマイワヤナギとは葉の感じがだいぶ違うのが分かった。


    あまり見たことが無い花が咲いていた。


    葉の脈上に毛が生えておりウスノキと思われる。


    雲の向こうの南アルプス


    新緑のカラマツと夏富士

 下界は猛暑であるが富士山の5合目あたりまで来るとちょうど良いくらいの体感温度である。暑い日の里山や低山歩きは出来るだけ避けたいものである。


    再三探してやっと見つけたこの小さな植物


    まだ葉を十分に展開していない。これはミヤマハナワラビというシダの仲間。


    少し大きくなった個体を発見。何故か虫が行ったり来たりしている。


    まだ幼弱な胞子穂が付いている。

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これがトヨグチイノデ? 川俣川東沢を探索  令和4年6月27日

2022年07月03日 | 渓谷
 花仲間の情報によるとトヨグチイノデという変わったシダが川俣川東沢に生育しているらしく、今年も確認してきたとのことである。場所は詳細に聞いたのだが、判別が難しいイノデの仲間だけに、見ただけで分かるのかどうかが問題である。


    沢沿いに咲いていたアジサイの仲間


    ノリウツギと思われる。


    コアジサイがたくさん咲いている。


    ノイバラが満開


    赤い実が成っているニワトコ


    この渓谷沿いにはナツツバキがたくさん生育している。


    花を期待していたのだが、下から見上げると花は見えにくく、まだ時期が早いのかひとつも見つからなかった。


    小型のイノデを発見


    たぶんこれがトヨグチイノデではないかと思う。


    鱗片は薄茶色でやや細め


    小型だがしっかりとソーラスが付いている。


    裂片の辺縁寄りにソーラスが付着している。


    やや大型のものがあった。根元に近付くほど羽片が小さくなっている。


    鱗片は先ほどの小型のものとほぼ同じ。これもトヨグチイノデであろう。


    普通のイノデと同じくらい大きなこの個体はどうなのだろうか?


    ソーラスの配列はほぼ同じように見える。


    鱗片は前2者よりも幅広く見える。これは普通のイノデではないかと思う。

 やはりイノデの仲間は判別が難しく、確信は持てないが、小型のイノデのほうはトヨグチイノデとみて間違いないのではないかと思う。さらに渓谷の周辺を探索してみる。


    初めて見るスゲを発見。


    長い嘴がある。これはザラツキシラスゲ(別名チチブシラスゲ)という珍しいスゲと思われる。


    こちらがこの渓谷で普通に見かけるテキリスゲ。果胞の形が全く違う。

 さらにもう1ヶ所、そろそろ見ごろになっているであろうランを見に行ってみる。


    ちょうど満開になっていたこの花、ヒロハトンボソウ。


    薄緑色の花、トンボの目が付いているように見える。


    富士山の展望の良い場所に行き、空が焼けないかと待ってみたがあまり焼けなかった。

 ホザキヤドリギは遅かったがヒロハトンボソウはちょうど良い時期に訪問することが出来た。そしてあるという話だけ聞いていたザラツキシラスゲという稀少なスゲに出会うことが出来た。午後からの探索だったが、日没までたっぷりと植物探索した充実した日となった。

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ホザキヤドリギの花は終わっていた 三分一湧水  令和4年6月27日

2022年07月02日 | 山に咲く花
 咲いている花が撮影できる場所を探していて、ようやく見つけた北杜市の三分一湧水公園内のハンノキに寄生したホザキヤドリギである。そろそろ満開になっている頃だろうと思って訪問してみた。


    ホザキヤドリギが寄生しているハンノキ。木の葉が茂ると見えなくなってしまうことが多い寄生植物だが、この場所は良く見える。


    青々と葉が茂ったホザキヤドリギ。ハンノキの葉とは明らかに違う。


    花は咲いているだろうか?花穂らしきものはたくさん見えるが・・・


    望遠レンズに変えて見てみると、残念、花は既に散ってしまっているようだ。


    別株を見てみる。


    やはり花は散ってしまっている。思っていたよりも花は早く咲くようだ。6月初旬か中旬ごろであろう。来年に期待しよう。

 期待していたホザキヤドリギの花は残念ながら全て散っていた。花の咲く良い時期に訪問するのはなかなか難しいものである。秋になると黄色い実がたくさん成るであろうから、その時にでもまた見に来てみたいと思う。


    ハンノキ。普通にあると思うのだが、山梨県では絶滅危惧種になっている。


    ハンノキの葉と実


    結実したリュウキンカ


    葉が羽状に切れ込んでおり、これはスカシタゴボウと思われる。

 まだ日没には時間があるので他の場所を回ってみる。

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白馬五竜高山植物園観察会に参加(後編)  令和4年6月26日

2022年07月02日 | 圏外編
 白馬五竜高山植物園の花を見て回っているといくら時間があっても足りない。もう少しじっくりと撮影したいところを切り上げて、リフトに乗って地蔵の頭のケルン周辺の散策に案内していただく。


    リフトに乗って上にある地蔵の頭に行く。


    咲き始めたばかりのニッコウキスゲ


    下向きに花が咲くオニアザミ。山梨県では見たことが無い。


    石灰岩地を好むイワシモツケはたくさん咲いている。山梨県では絶滅危惧種で、あまり見かけない。


    ヤマトキソウに良く似ている花


    これは花弁が開くミヤマトキソウという花らしい。


    初めて見るハッポウウスユキソウ


    タカトウダイに似ているがこれはシナノタイゲキらしい。


    背丈や花はやや小さ目。葉裏に白い毛が密生するらしいがそこまでは見て来なかった。


    キバナイカリソウという種類らしい。


    池のほとりに咲いていたコバイケイソウ


    ワタスゲ


    池のほとりに生えていたスゲ。観察不十分だが、高山帯に生えており、おそらくカワズスゲと思われる。


    初めて見るスゲが生えている。小穂に柄があって黒くて丸っこい。


    これはタヌキランであろう。まさにタヌキの尻尾。


    たくさん見かけるが・・・これは何?


    鱗片が茶色くて幅が広い。これはショウジョウスゲではないかと思う。


    まだ結実しておらず、雄しべと雌しべが出ているスゲ


    茶色くて細長い鱗片と芒が見えるが、この段階では何だか全く分からない。


    ハリスゲの仲間であろうが、良く目にするヒカゲハリスゲとは感じが違う。


    先端部の雄小穂が長い。これはハリガネスゲではないかと思う。


    やや高いところの草地では普通に見かけるミノボロスゲ


    初めて見るナガハシスミレ。距が長いので一目瞭然。しかし、ミヤマハシナガカンスゲとの区別はいまひとつ。


    タテヤマリンドウがたくさん生えている。ハルリンドウの変種で、大きい個体だとハルリンドウとの区別が良く分からない。


    テングクワガタであろう。おそらく自生のもの。


    植栽のゲンチアナ・ディナリカ (スイス3大名花)


    この高山植物園の名物かも知れないヒマラヤの青いケシ、メコノプシス・グランディス

 植栽では無い自生のものでも蛇紋岩地には変わった植物がたくさん生育している。特にカヤツリグサ科の植物は場所が変わると見たことが無いものばかりである。撮影に時間がかかり、いつもの如く私が最後尾になってしまった。予定時間をだいぶオーバーしてしまい申し訳なかったと思う。ハッポウウスユキソウの他にハッポウタカネセンブリという可愛らしい花もこれから咲くらしい。時間がとれるようならば見に来てみたいが、なかなか難しいであろう。

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白馬五竜高山植物園観察会に参加  令和4年6月26日

2022年07月01日 | 圏外編
 某自然保護協会のメンバーからお誘いいただいた本当の目的はこの日に開かれた白馬五竜高山植物園の観察会である。白馬五竜高山植物園の責任者である坪井さんにご案内をお願いしてたくさんの高山植物を見て回ってきた。この高山植物園は標高1,550mという立地条件の上に蛇紋岩という特殊な地質を利用して、全国各地から様々な高山植物の種子を採取してきてこの場所で育てている。滅多にお目にかかることが出来ない高山植物もここでは育てられている。


    お世話になった「ペンションぼくんち」は花好きな人たちが多く集う花の宿。オーナーも植物に関してかなり詳しい。


    麓のエスカルプラザからゴンドラリフト「テレキャビン」を使って一気に標高1,550mのアルプス平まで登る。


    いろいろな植物が茂るアルプス平の白馬五竜高山植物園


    まず目に付くのがこのラン科植物、キバナノアツモリソウ。


    その脇にはホテイアツモリ


    そしてレブンアツモリソウもある。


    自生のものはまずお目にかかることが無いタカネキンポウゲ。もう花は終わっていた。


    北岳に生育するキタダケキンポウゲ


    北海道の中部に分布するチシマツメクサ


    極小の花が咲いている。晴天の時にしか咲かないらしい。


    こちらはハイツメクサ。花はまだ咲いていないようである。白馬岳に生育しているらしいがまず目にすることは無い。


    こんなのも咲いていた。これはトチナイソウ。北海道と岩手県の石灰岩地に局地的に分布する希少種。


    ウルップソウ


    さらにユウバリソウが咲いていた。


    ミヤマオダマキの花壇


    チングルマのお花畑


    ミヤマクロユリの群生


    ケマンソウ。これはたぶん日本には自生していない。


    ミヤマクワガタ。北岳のアカイシミヤマクワガタとはだいぶ色が違う。


    黄色いスミレの群落


    これは石灰岩地に生えるナエバキスミレだった。


    ミヤマアズマギク

 その他にもたくさんの貴重な高山植物が植えられていた。これだけのものを集めるのも大変だったであろうが、育てるのも並々ならぬ苦労があるのではないかと思う。まず目にすることが無いであろう貴重な植物をたくさん見せていただいた。さらにリフトを利用して上に登り、地蔵の頭のケルンから池の周辺を散策してみる。(後編に続く)

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親海湿原(およみしつげん)を散策  令和4年6月25日

2022年07月01日 | 水辺に咲く花
 北アルプスの雪渓から下山して本日の宿に向かうのだが、少し時間があったので花仲間の案内で姫川源流にある親海湿原(およみしつげんと読むそうだ)に立ち寄ってみる。


    湿原の入り口


    案内板が立っている。いくつもルートがあるようだが、本日はメインの湿原内を歩く。


    ミヤマベニシダであろう。


    ホソバナライシダだと思うが、ソーラスや鱗片は確認していない。


    オシダはどこにでも普通に生えている。


    リョウメンシダも結構多く生えている。


    コウヤワラビ。森の中だけでなく湿原の中にも生えていた。


    湿原の中に茂っているのはヒメシダであろう。このシダは真直ぐに立ち上がる。


    ミツガシワがたくさん生えている。花はもう終わって実になっていた。5月ごろが花の見頃らしい。


    これから咲くクサレダマと思われる。


    サギスゲの白い実


    サギスゲ。美しいスゲである。


    草むらに隠れてピンク色の花が咲いている。


    本日のいちばんの目的の花、トキソウ


    花が開くとランの形をしている。


    カキツバタはもう終盤


    初めて見る花、ドクウツギ。山梨県ではほとんど見かけない。


    スゲが群生している。


    カサスゲであろうが、山梨県の高層池で見たものと少し感じが違う。雌小穂がかなり長い。


    雌小穂を見てみると長いだけでなく先端部に雄小穂が付いているように見える。こんなカサスゲもあるのだろうか?

 山の花も良いが湿原に生えている植物も非常に面白い。花だけでなくカヤツリグサ科やイネ科の植物も見るようになると、湿原の楽しさは倍増する。さらにシダを見るようになると・・・いくら時間があっても足りなくなる。


    久しぶりに見るコヒオドシ。以前は南アルプスで普通に見かけた気がするが、今ではほとんど出会うことが無い。

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