山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

アオナシ (バラ科) Pyrus ussuriensis Maxim. var. hondoensis (Nakai et Kikuchi) Rehder

2022年07月30日 | バラ科
 山地帯低木林または落葉広葉林中に生育する落葉小高木である。葉は長さ5~8㎝、ふちには芒状の鋸歯がある。花弁は白く5枚。果実は径3㎝ほどで黄緑色に熟し、頂部に萼片が残る。硬くて渋く、酸味が強く食用には適さないようである。本州の群馬県以西、および四国に分布し、特に中部地方に多い特殊な分布型植物である。清里のまきば牧場には巨木が生育している。

 2018年山梨県カテゴリー:準絶滅危惧(NT) 2005年山梨県カテゴリー:準絶滅危惧(NT) 2017年環境省カテゴリー:絶滅危惧Ⅱ類(VU)


    アオナシの巨木 2022年5月 清里まきば公園で撮影


    満開のアオナシの花


    花が満開の時に葉もほぼ展開している。


    木の幹。うろこ状にひび割れる。


    2022年5月 清里清泉寮で撮影


    花弁は楕円形で5弁、白色である。葉のふちには芒状の鋸歯があるが、この画像では分かり難い。

 ➡山梨県の絶滅危惧のバラ科植物一覧

 ⇒山梨県2018年版レッドリストの植物


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ミヤマモミジイチゴ (バラ科) Rubus pseudoacer Makino

2022年07月30日 | 渓谷
 山地の薄暗い樹林内に稀に生える落葉小低木である。茎や枝は無毛で普通刺がないが時にはまばらに刺がある。葉は互生し、掌状に深く5~7裂し、裂片の先は尖る。葉質は薄く柔らかい。枝先に小さな白色~やや緑色がかった花を数個付ける。花弁は円形で5弁付く。花期は6~7月。山梨県では山梨市の渓谷沿いで生育が確認されており、生育地は限局的で個体数もあまり多く無い。

 2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠB 類(EN) 2005年山梨県カテゴリー:なし  2017年環境省カテゴリー:準絶滅危惧(NT)


    ミヤマモミジイチゴ 2022年6月 山梨市の渓谷で撮影


    葉は深く5~7裂し、裂片の先端は尖る。葉質は柔らかく、棘が無い。


    茎にも通常は棘が無いが、棘のあるものもある。


    枝先に数個の花を付ける。


    ミヤマモミジイチゴの葉と花


    花弁は円形で5弁。白色ないしやや緑色がかった花を咲かせる。

 ➡山梨県の絶滅危惧のバラ科植物一覧

 ⇒山梨県2018年版レッドリストの植物

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イワシモツケ (バラ科) Spiraea nipponica Maxim. var. nipponica

2022年07月30日 | バラ科
 石灰岩地や蛇紋岩地の岩場を好んで生育している落葉低木で、高さ1 ~ 2mほどである。若い枝は赤褐色で稜があって無毛、古い枝は灰黒色である。葉は互生し、葉身は 1 ~ 3㎝の倒卵状長楕円形~円形、葉の辺縁は全縁又は先端に鈍い鋸歯が数個付く。変異が多い。葉質は厚く両面とも無毛。5 ~ 7月に散房花序を出し、直径 7 ~ 10㎜の白い花を多数つける。山梨県では御坂山系の岩場の一部および北杜市の石灰岩地で生育がl確認されており、個体数は少ない。

 2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠA 類(CR) 2005年山梨県カテゴリー:絶滅危惧Ⅰ A 類(CR) 2017年環境省カテゴリー:なし


    石灰岩の岩場に咲いたイワシモツケ 2022年5月 北杜市で撮影


    イワシモツケ


    枝の先に固まって花を付ける(散房花序)。葉は互生する。


    イワシモツケの散房花序。円形の花弁を5枚付ける。


    葉は全縁であるが先端部に鋸歯があるものもあり、変異が多い。


    結実したイワシモツケ 2021年7月 北杜市で撮影


    同上

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