後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

鄧小平の1992年の南巡講話が中国のGDPを世界2位にした!

2011年10月17日 | 日記・エッセイ・コラム

1989年の天安門事件を断固、武力で弾圧した鄧小平は共産党独裁体制を確立しました。

しかし市場経済政策は資本主義と同じなので民主化要求のデモが生じたと解釈する共産党長老がいたのです。ごく自然な解釈の仕方です。

従って天安門事件の直後から市場経済政策にブレーキがかかり、元の純然たる共産主義的経済コントロールへ変化させようとする主張が勢いをつけます。

困ったのは鄧小平です。彼は共産党独裁を堅持しながら市場原理にもとづいていて経済を発展させ、中国を豊かな国に出来ると確信していたのです。そこで彼は1992年に中国の南部を巡視しながらいろいろな形で、「市場原理の基づく開放政策」こそが中国を豊かにする唯一の方法だと力説したのです。この一連の主張が、「南巡講話」と呼ばれるものです。一言で言えば、「市場原理にもとづく社会主義経済」です。それは民主国家の資本主義とまったく同じですが、一点だけ決定的に異っています。それは共産党独裁の下にある市場原理によった経済政策なのです。

そんな事は可能でしょうか?

昨年、中国のGDPは日本を抜いて世界2位になったのです。これこそが鄧小平の経済政策が正しかったことの確たる証明です。

1992年の南巡講話の直後から多くの外国の企業が直接中国へ投資を始めたのです。中国の輸入・輸出は爆発的に伸びたのです。

この驚異的な経済成長を甲南大学の青木浩治氏と藤川清史氏が研究をして、http://kccn.konan-u.ac.jp/keizai/china/07/01.html に発表しています。きちんとした研究です。

その中から3つの図表を以下に引用させて頂きました。

上から順に、「外国からの投資契約高と実行高の年次変化」、「輸入と輸出の年次変化」、そして「中国各地の政策優遇得点の年次変化」の図面です。

いずれも1992年の南巡講話の後から急激に増加している様子が分かります。

特に三番目の図面の「中国各地の政策優遇得点」による経済成長のコントロールは共産党独裁政権だからこそ可能な事なのでしょう。

このように観察してみると、2つの疑問が湧いて来ます。

(1)共産党独裁のこの効率の良い経済成長は何時まで持続するのであろうか?

再び民主化運動が起きて中国社会は混沌とし、バブル経済が破裂しないのであろうか?

(2)天安門事件で若者たちを軍隊に虐殺させた鄧小平を中国人はどのように評価しているのだろうか?英雄として尊敬されているのであろうか?

私は矛盾した評価を持っています。彼は悪魔でもあり英雄でもあるのです。中国を天国へ引っ張り上げる天使のようでもあります。人間の矛盾の大きさ、深さに私は言うべき言葉を持っていません。

皆様のご意見を頂ければ嬉しく思います。

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秋の深大寺界隈の写真をお楽しみ下さい

2011年10月17日 | 写真

秋も深まってきました。先日、深大寺へ行き、界隈の写真を撮ってきました。

お寺を見ると何故か心がやすらぎます。門前の通りには楽しげな家族連れが歩いていました。写真をお楽しみ頂ければ嬉しく思います。

深大寺へのアクセスは、http://www.jindaiji.or.jp/ に御座います。

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日本中にあるアウトレットを賛美したい!・・・その夢のある合理性に感嘆する

2011年10月17日 | 日記・エッセイ・コラム

いきなり乱暴な言い方をすれば全ての女性はアウトレットが好きです。男性はそのお供で行きます。

先日金曜日に、偶然に「三井アウトレットパーク入間」の前を通りました。時間に余裕があったので車を広大な駐車場へ入れました。家内が嬉しそうにしています。私は下の写真のようなテーブルと椅子のセットに座って、家内のショッピングを待ちながらしばし思索にふけっていました。

何故、アウトレットは何処に行っても賑わっているのか?何が人々を引きつけているのか?本当に安くて華やかなデザインのものを売っているのか?外国の店が数多く出店しているがどのようにして招んで来るのか?何故、シャッターを降ろしている店が一軒も無いのか?

このような疑問への解答も考えてみました。正解ではないでしょうが、幾つか思いつく理由があります。

(1)商品の色彩やデザインは華やかで流行の最先端を行っている。その割には価格が張らない。デパートより圧倒的に安い。

(2)出店が世界中から来ていて、一か所のアウトレットに大体200店くらいの店が並んでいる。お客は多くの店の商品の多様性と、選択肢の多い事にひきつけられて来る。

(3)郊外にあり駐車場は広大に作れる。大体2000台から3000台の車が殆ど無料で駐車出来る。

(4)お客は若い女性や子供連の家族が多いので、私のような老人が見ていても活気があって楽しい。勿論、暇そうな老人も子供や孫について結構来ている。

(5)アウトレットの中には洒落たカフェやファーストフードの店があって食事も楽しめる。ある所ではスーパーまであって食品も買って帰れる。

なぜ流行の最先端のものが安く売っているのでしょうか?

経営が合理的になされているからです。経営の母体は三井、西武、イオンリテール、そしてチェルシーなどという大商社です。その経営はアメリカ流ビジネスの神髄を深く理解し、コストの削減と流行の新商品の仕入れに成功しているのです。

このようなアウトレットが全国に散在し、日本の消費文化の性質に大きな革命を起こしているのです。その革命は静かにゆっくり進行しています。

ああ。日本の文化も変わったものだ。ショッピングをしている家内を待ちながら感嘆していました。

最後に、三井アウトレットパーク入間の写真と35店もある日本全国のアウトレットの一覧表をお送りします。

それはそれとして、今日も皆さまのご健康と平和をお祈り致します。

藤山杜人

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日本中のアウトレットの一覧

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A6%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%AB

北海道

    小樽アウトレットタウンWALL北海道小樽市

    千歳アウトレットモール・レラ(北海道千歳市

    三井アウトレットパーク 札幌北広島(北海道北広島市

東北地方

    ヒルサイドショップス&アウトレット宮城県仙台市青葉区

    三井アウトレットパーク 仙台港(宮城県仙台市宮城野区三井アウトレットパーク

    仙台泉プレミアム・アウトレット(宮城県仙台市泉区チェルシージャパン

関東地方

    大洗リゾートアウトレット茨城県東茨城郡大洗町(八ヶ岳モールマネージメント)

    あみプレミアム・アウトレット(茨城県稲敷郡阿見町(チェルシージャパン)

    那須ガーデンアウトレット栃木県那須塩原市西武プロパティーズ

    佐野プレミアム・アウトレット