後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

中国の急激な軍備拡張に関する大人のクイズ

2011年10月22日 | 日記・エッセイ・コラム

1、中国の一党独裁は長期間続く!・・国民の本音はそれを支持しているからです

2、鄧小平の1992年の南巡講話が中国のGDPを世界2位にした!

3、歴史から抹殺される胡 耀邦総書記と後任の趙 紫陽総書記・・・そして中曽根総理大臣の靖国神社参拝中止

4、22年前の天安門事件を振り返る(2)広場の惨殺死体とその最中のゴルバチョフ大統領の訪中

5、22年前の天安門事件を振り返る(1)胡 耀邦総書記と趙 紫陽総書記

上に掲げた5編の記事は最近このブログに掲載した中国の経済成長に関する政治的背景を説明したものです。中国の経済が急成長した理由は鄧小平の市場原理にもとずく資本主義的政策のお陰です。それを効率よく推し進めるたのは共産党の一党独裁体制です。したがって共産党独裁に反対する胡総書記と後任の趙総書記は抹殺される運命に遭ったのです。そのような趣旨の説明でした。

これら5編の記事は中国人の立場に立って考えるとこのように理解されますという内容でした。如何にも中国へ友好的な内容です。中国をひいきにしていると誤解されても仕方のない書き方でした。しかし客観的に観察するとこのような解釈が正しいと思います。別に中国をひいきにして日本をおとしめている訳では毛頭ありません。これら5編の記事へ対して、2、3人の方から中国のチベット占領やウイグル族の圧迫は許せないというご意見を頂きました。また中国の急激な軍備拡張は日本の恐怖だというコメントも頂きました。このような批判は当然ではありますが、感情的であり決して建設的な結果へつながらないと信じています。

そこで今回は中国の軍備拡張に関して大人の為のクイズの問題を出してみたいと思います。ご自分でお考え頂ければ嬉しく思います。

(1)「中国人民解放軍」を検索してその軍備を日本の自衛隊と比較して見ましょう。第一のクイズの問題は、「中国軍は日本へ上陸、占領する作戦能力を本当に持っていると考えますか?」です。

(2)中国の軍備は非常に古いものと言われています。日本の自衛隊の戦闘機、イージス艦、各種のミサイル、潜水艦などで中国の日本上陸を阻止出来ると考えられますか?

(3)中国は原子力潜水艦や核兵器を所有していますが、それらが日本攻撃に使用されると考えられますか?

(4)中国の航空母艦の完成によって中国は太平洋の制海権を握れるでしょうか?

(5)中国が日本を武力攻撃しないようにする外交政策とはどのようなものでしょうか?

上のクイズの問題には正解はありません。皆さまの思考の仕方次第でいろいろな答えが出て来ます。その思考を繰り返して行くと、中国の軍備拡張は怖がる必要が無いという結論に近づくと思います。中国のチベット占領やウイグル族地域の圧政については続編で私の考えを述べたいと思います。

上記の中国の急激な軍備拡張に関して皆さまのご意見を頂ければ嬉しく思います。(続く)

下に中国軍の自走式榴弾砲と最新型の戦闘機と目下完成近い航空母艦の写真を掲載いたします。

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東京電力が公表していない重大な情報・・・福島原発の現状の「はや分かり」

2011年10月22日 | 日記・エッセイ・コラム

9月の下旬に福島原発1号炉、2号炉、3号炉の炉心緊急冷却装置が復旧し、核燃料棒へ直接冷却水を注水出来るようになりました。その結果、炉心圧力容器の外側が100度以下になり冷温停止状態に入ることに成功しました。喜ばしい前進です。

東京電力はこのように自分達に都合の良いことは即刻、情報公開します。

しかし以下のような重大な情報を決して公開しません。

毎日、何トンの浄化後の水を原子炉格納容器へ注水しているか?

原子炉格納容器から漏れ出した汚染水を何処から、毎日、何トン汲み上げて、浄化装置で処理しているか? この前者と後者の差が地下室の床や壁から地中や海中へ漏れ出している高放射能の汚染水の量を示しているのです。

何故、東京電力が発表しないのでしょうか?

理由は明白です。高濃度汚染水の毎日の漏水量は、原発工場地下へ、そして最終的には海への汚染水の流出を定量的に示す重大な情報だから公開しないのです。

この問題の詳細を説明する前に、福島原発の現状を時々刻々、報道しているいウェブ・サイトをご紹介します。それは、「福島原発の現状」:http://www.47news.jp/47topics/e/201888.php です。

これをいくら注意深く見ても断片的なニュースだけです。毎日の注水量と汚染の浄化処理量は決して発表されていません。その差を計算すると恐ろしいことが分かってしまうからです。

それではもう少し分かり易く説明します。

下の図は本来存在していてはいけないタービン発電建屋の床から汚染水を汲み上げ、浄化し、また炉心冷却へ再利用するシステムを示しています。

つくば市に住んでいる研究者の理路整然としたブログ:Author:TSOKDBAhttp://tsukuba2011.blog60.fc2.com/blog-entry-241.html から転載させて頂きました。

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さらに下の図は原子炉のあちこちの割れ目から汚染水が漏れている様子をしめすイメージ図です。4月28日掲載記事、「現在、福島原発で何が起きているか?ー多量の放射能汚染水が地下や海へ」 から転載したものです。

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簡単に言ってしまえば、原子炉の底が抜けただけでなく原発工場の配管に穴が開き、工場全体の壁や床に割れ目が出来ていると想像できます。なにせぶ厚い建屋が「水素爆発」で吹き飛んだのです。要するに原発工場全体の底が抜けた状態になっているのです。

東京電力は何処から、どのくらい汚染水が漏れ出しているかを分かっていません。ですからこれを発表しない理由にしているようです。しかし毎日の注水量と汚染水の浄化処理量は明確な数字として記録に残っている筈です。この2者の差が地下へ流れ出た汚染水の量です。ところが注水量より汚染水の処理量が多くなる日があるという発表がありました。大雨が降ったり、台風が来ると毎日500トンもの余分な水を処理しているという断片的な発表がありました。この発表は重大です。何故なら、雨の降らない乾燥した日が数日続いた場合は地下へ多量の汚染水が流れ出ていることを示しているから重大な発表なのです。

「雨水が漏れて入ってくる」と発表すれば汚染水は流れ出ていないという印象を与えます。こういうのを情報操作による人心の誘導というものです。残念です。東京電力は公明正大に全ての定量的なデータを発表すべきです。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。藤山杜人