最近、中国の習近平国家主席が韓国を訪問して朴 槿惠大統領と何度も会談して両国の親密ぶりを見せています。
単に親密な様子だけでなく、中国と韓国は日本の歴史認識を変えさせるために共同戦線を結成すると約束したのです。
その上、昨日は中国と韓国との間で関税無しの自由貿易協定を作ると発表し、両国の財界幹部と共に大規模な懇談会を開催したのです。現在の韓国の対中貿易額はアメリカと日本との貿易額を合計した値と同じで、中国が一番大きな貿易相手国なのです。
韓国が中国と連携する理由は経済的事情だけではありません。北朝鮮の韓国へ対する突発的な軍事行動の危険を、中国の影響力で避ける必要もあるのです。
従来のアメリカを主軸にした日米韓の軍事同盟は、その一角の韓国が脱落しそうになっているのです。
従って将来の東アジアにおける対決構図がはっきりして来ました。
強大な中国と韓国そして北朝鮮の陣営とアメリカ・豪州・日本・フィリピン・ベトナムなどの陣営の対立と抗争の時代に突入したのです。
この歴史的転換を考えると何故安倍総理が国民の反対を押し切って集団的自衛権行使の閣議決定を急いだか理解出来るのです。
集団的の意味はアメリカ・豪州・日本・フィリピン・ベトナムなどとの共同戦線なのです。
それが証拠には今朝の新聞では「豪軍受け入れ協定」の検討を安倍政権が始めたという大きな記事が出ています。共同軍事演習や災害支援の訓練をするそうです。
これから数十年は東アジアの抗争は中国・韓国・北朝鮮陣営と日米豪・フィリピン・ベトナム陣営との間で行われることになります。
もっとも韓国はアメリカとの関係を引きずりながら両陣営の間で曖昧な行動をとるでしょう。
少し歴史的に考えるとこれは必然的に見えます。鎌倉時代の元寇ではモンゴル・漢に朝鮮の高麗軍の連合軍が対馬を占領し、北九州に上陸して来たのです。
秀吉の朝鮮出兵でも中国は朝鮮を支援しました。
そして明治維新以後は日本が中国や朝鮮を占領し、朝鮮を併呑し、満州国を作ったのです。
この歴史的な負の遺産が、現在の中国と韓国の「日本の歴史認識を変えさせる」共同戦線のを結成をさせたのです。ですから南京虐殺説や従軍慰安婦問題は永遠に続く問題なのです。
1990年より前の冷戦時代はアメリカの経済と軍事力が圧倒的で、中国の貧しさと貧弱な軍隊を威圧していたのです。
それが鄧小平の開放経済政策で中国は強大になりました。想像以上の速さで成長を続けているのです。アメリカの凋落は誰の目にも明らかです。オバマさんだけが弱腰なのではありません。
日本の人々はこのような東アジアの歴史的転換時期に感情的にならないで賢い対応をするものと信じています。
今日の挿絵代わりの写真はキク科のキバナノコギリ草の花とハーブティーに使うシソ科のタイマツバナの写真です。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。
後藤和弘(藤山杜人)
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