後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

今日の東京都薬用植物園の花達があなたへご挨拶しています

2014年07月08日 | インポート

5枚の写真は、上から順々に、
キツネノマゴ科のツンベルギア・フォーゲリアナの花。
キツネノマゴ科のサンゴバナ。
今日のキク科アーティチョークです。つぼみをヨーロッパ人が好んで食べます。...

日本薬局方収載の漢方薬のセリ科のトウキ(当帰)の花です。
漢方薬に使われるキキョウ。消炎、排膿剤。せき止めにも使われる。桔梗湯にも使われる。

それにしても今日の薬草園は暑かったです。
花々が皆様へよろしくお伝え下さいとのことです。
 
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戦争の悲惨さを忘れないようにしよう(1)日本軍の侵攻が1900万人のアジア人を死に追いやった悲劇

2014年07月08日 | 日記・エッセイ・コラム

最近、安倍政権が自衛権の行使を閣議決定し、中国を囲い込む外交戦略を進めています。日本の自衛隊が海外活動をする準備をしているのです。

日本はアメリカ、オーストラリア、フィリピン、ベトナムなどど協力して軍事的拡張を続けている中国へ対抗しようとしています。中国が東シナ海と南シナ海の島々を領有しようとしています。ベトナム沖では中国が国際法を無視して石油掘削をしています。

急にアジアに戦乱の危機が迫りだしたのです。しかし私は戦争に絶対反対です。人々は先の第二次世界大戦やベトナム戦争で起きた言語に絶する悲惨さを忘れたのでしょうか?

そこで「戦争の悲惨さを忘れないようにしよう!」という連載記事を書くことにいたしました。第一回目の今日は第二次世界大戦で日本軍が約1900万人のアジア人を殺したという統計をご紹介いたします。

この数字には日本軍が武器をもって直接殺した数の他に食糧の強制収奪のおかげで食べるものが無くなって餓死したアジア各国の人々の数も含んでいます。

収奪された人々も悲惨です。そして補給が途絶え、飢え、食糧を現地で収奪しなければ生きて行けなかった日本兵も悲惨でした。

ご存知無い方があるかも知れませんがインドネシア政府は400万人も殺されたと主張しているのです。資源開発の労務者として駆り出され死んだ人が大部分とも言われています。

また仏領インドシナ」(ベトナム、など)では日本軍の過酷な食料徴発と天候不順が重なって200万人が餓死したと言われています。

中国での1000万人は中国兵の戦死者に加えて食料徴発のための農村襲撃の犠牲者や戦争に巻き込まれた民間人も含めた総計です。

朝鮮の20万人は労働者として駆り出され、日本で死んだ者の数も含まれます。

フィリッピンの111万人はマニラ陥落の為の激しい攻防戦とその後の徹底的な掃討作戦によるものです。

インドの150万人は日本軍の進撃が間接的な原因になった食料不足と天候不順が重なったもので、ベンガル飢饉と称するものです。

戦争は人間の人格を破壊するのです。これ以上悲惨なことはありません。

そこで第二次世界大戦でアジア地域で何が起きたかを知るためにも各国の死者の数を調べた統計表を以下に示します。

===以下の統計表の出典は、「我が家のホームページ」(http://www.max.hi-ho.ne.jp/nvcc/TR7.HTM)です。===

 アジア太平洋戦争におけるアジア諸地域の戦争被害              
日     本       3,100,000人以上 

朝     鮮       約200,000 人         
中     国       10,000,000人以上             

                                      
台     湾        30,000人余 

フ ィ リ ピ ン      約1,110,000人                  
ベ ト ナ ム     約2,000,000人             
タ     イ          不詳                 
ビ  ル  マ      約150,000人            
マレーシア・シンガポール    100,000人以上           

インドネシア       約4,000,000人           
イ  ン  ド       約1,500,000人       
オーストラリア         17,744人       

 合   計      日本を除く死者:1,900万人以上

(脚注: 人的・物的被害は、原則として政府の公式発表の数字(「アジア太平洋戦争の被害」『世界』1994年2月号所収)。
 日本が獲得した資源は、岡部牧夫「『大東亜共栄圏』その資源・日本軍の加害と被害」(『週刊朝日百科・日本の歴史』第119号、1988.7.31)による。)

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皆様は上の表の膨大な死者には親や兄弟など家族がいたことをご想像下さい。

そして誤解なさらないで下さい。私は日本が悪かったとか正しいことをしたとかを主張する気持ちは毛頭ありません。しかし上の表を見て戦争の悲惨さと絶対的な意味での悪を考えて頂きたいのです。

戦後日本はアジア諸国にいろいろな形で賠償を支払ってきました。政治的には償いは終わっているのです。しかし甚大な被害を受けた先方の人々はその事を絶対に忘れないのです。許すとか、許さないという次元の問題ではないのです。

この気持は日本人死者の遺族の気持と同じです。

この悲惨さを忘れないでアジアの国際関係の平和を築いて行くのが大切だと信じています。絶対に戦争はしてはいけなのです。

今日の挿絵代わりの写真は静かに咲いているアジサイの花の写真です。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしています。

後藤和弘(藤山杜人)

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「戦争の悲惨さを忘れないようにしよう(1)日本軍の侵攻が19<wbr></wbr>00万人のアジア人を死に追いやった悲劇」へ対する補足説明。
多くの人は1900万人は出鱈目だと感情的になります。説明が足<wbr></wbr>りませんでした。
この数字は先方の国々の政府やその国の新聞が書きたてている数字<wbr></wbr>の合計です。
ですからその信頼性は疑わしいのが自然です。
しかしここで深く考えて下さい。相手の国々の国民は自分の国の新<wbr></wbr>聞や政府発表の数字を信じているのです。このことを客観的に考え<wbr></wbr>て国際交渉をすべきだというのが私の主張なのです。
私も数字は白髪三千丈のように出鱈目だと思います。しかしそれを<wbr></wbr>出鱈目だ!出鱈目だ!と言っては賢い外交交渉になりません。
相手が自ら多目な数字ですねと言いだすように仕向けるのがの賢い<wbr></wbr>外交交渉です。じゅんじゅんと話すと中国人も数字は多すぎますね<wbr></wbr>と言います。しかし出鱈目だとは決して言いません。その辺の深い<wbr></wbr>感情を理解して頂きたくて1900万人と書いたのです。間違った<wbr></wbr>数字を相手は信じていることを受け止めるべきです。
加害者の日本人がその数字が間違っていると指摘しても相手は信用<wbr></wbr>してくれません。まさしく日本が背負っている負の遺産ですね。