おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

自己責任?

2005-11-05 23:04:58 | 世間世界
 先日こんなメールを見た。医療費に関連してのもの。72才の男性。
 曰く、「老人医療費の自己負担増はやむをえない。これからの年金や社会保険制度を考えるとき、医療費の値上げは必要。とりわけ、生活習慣病による疾病については、当人の勝手気ままな生活から起こしたものだ。それなのに、それまで健康に気をつけてきた人間が、その負担をさせられるのはおかしい。3割以上の自己負担ぐらいが当然だ。」
 高齢者の病気のほとんどは、生活習慣病とも言われる。健康な老人から見ると、不摂生による、こうした病気は許されないらしい。若者からではなくて、年寄りから意見が出てくるところに、この問題の悲喜劇がある。
 もともとこうした病気を生活習慣病と名付けたのは、たしか、かの有名な高齢医師・聖路加の日野原さんだったか? 
 酒・タバコ・運動不足・・・。これらはダメだダメだダメだ・・・。にもかかわらず、注意も聞かず、好き勝手なことをして罹ったのだから・・・。
 予防医学が重要になってきているのは、事実だ。それも、医療費抑制のためにという大義名分のもとで、官主導の政策になりつつある。そうした中で、因果応報思想によるのか、病気になったのは自分の責任だ、悪い!
 病気の選別・医療費負担増による「弱者」切り捨てが、この方の「我見」ではなくて、世間的に受け入れ始めているのか。この内容が、今のコイズミ政治の在り方に批判的なブログへのメールであることを思うと、ぞっとした。
 タバコの害を言いながら、自動販売機を規制せず、広告を野放しにし、外国タバコを売りさばく。酒もそう。自販機中心と安売り合戦・・・。儲け第一主義、企業保護主義、税金の収入源、・・・。政府が生活習慣病を助長していったすぎないのではないか。
 小生の知人に、酒もタバコもやらず、適度な運動もし、食事には人一倍気をつけ定期検診を半年ごとに行っていながら、ガンが発見された時はもう手遅れだった方もいる。病気にかかるのもまさに文字通り「命」がけになってきたのかと。一部の風潮でなければいいのだが、こうした「自己責任論」が病気にまでおよんでいることが。
コメント (2)
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