猛暑の時は、出歩くことも控えて、読書でも。先週から熱中症で倒れる人も大勢。その危険をかえりみず、炎天下で働く人たちには申し訳ないかぎり。それでも、暑い、暑い。昨日は、突然の雷雨におののきつつ、帰宅。
さて、高橋さん。貪欲、目配り、嗅覚、全方位・・・、みずからの依って立つ足場に揺るぎがありそうで、なさそうな。 単行本だけでなく、新聞・雑誌に掲載された、さまざまな文章に目を通している方。そうして、そうした視野の広がりの中と「視点」の確かさで、自らの小説・評論などの創作活動の糧とする中で、発言もぐんぐんと成長をし続ける、とみた。以前とは違って、まったく足腰がふらつかない。
物書き、としてのどしんとしたポリシーに、ますます磨きがかかってきつつある、還暦を過ぎた、物書き「おじさん」。
このところの「朝日」の論壇批評。その絶妙なバランス感覚、鋭い視点、的確な問題意識・・・、採りあげる評論・文章の多彩ぶりにいつも脱帽。つい読んでみたくなるものばかりで。もちろん、快刀乱麻の切れ味はさすがです。
もっとも、内田樹さんに言わせると、二人に共通する友人追悼のための座談会での話を通して、「(彼の)教化されやすい体質が結果的に恐るべき読書量を誇る『作家・高橋源一郎』を生み出したんじゃないかな。・・・書棚に置かれる本というのは、『そうか、読まなきゃ』という切迫感をもたらすことによって教化的に機能するのです。・・・」と(『街場のメディア論』より)。
今回の書で採りあげた素材(作品)もどっきとするものが。
・木村センさんの遺書(朝倉喬司さん「老人の美しい死について」)
・小島信夫さんの「残光」
・多田富雄さんの文章
・池袋・母子 餓死日記 覚え書き
・スティーブ・ジョブズのスピーチ
・ランベルト君の徒弟日記(荒川洋治さん「日記をつける」)
・・・
・鶴見俊輔の文章
こうしてたくさんの刺激的な文章を素材にしながら、最後に川上弘美さんの小学生のころの作文をもとに、
世界を見つめ、世界に耳を澄ませること。そして、ぼくたちは「文章」を書くのである。この世界のことを、もっと知ろうとして。
といったん閉じる。そして、
文章は誰のものか? それはぼくたちのものだ・・・
と「書くこと」の原点に立ち戻る。
連載中に起こった東日本大震災「3・11」以降、ことばはどう変わったのか? 自問自答(それでいて先生だから)読書に訴えかける「非常時のことば」が姉妹篇で出版されています。
「3・11」への辺見庸さんの並々ならぬこだわりのありようも心を揺さぶられるが、高橋源一郎センセイの軽妙な文体に込められた自身のことばへのこだわりは、すごい。
ということで、小島信夫さんの「残光」。読み始めようかと・・・。
さて、高橋さん。貪欲、目配り、嗅覚、全方位・・・、みずからの依って立つ足場に揺るぎがありそうで、なさそうな。 単行本だけでなく、新聞・雑誌に掲載された、さまざまな文章に目を通している方。そうして、そうした視野の広がりの中と「視点」の確かさで、自らの小説・評論などの創作活動の糧とする中で、発言もぐんぐんと成長をし続ける、とみた。以前とは違って、まったく足腰がふらつかない。
物書き、としてのどしんとしたポリシーに、ますます磨きがかかってきつつある、還暦を過ぎた、物書き「おじさん」。
このところの「朝日」の論壇批評。その絶妙なバランス感覚、鋭い視点、的確な問題意識・・・、採りあげる評論・文章の多彩ぶりにいつも脱帽。つい読んでみたくなるものばかりで。もちろん、快刀乱麻の切れ味はさすがです。
もっとも、内田樹さんに言わせると、二人に共通する友人追悼のための座談会での話を通して、「(彼の)教化されやすい体質が結果的に恐るべき読書量を誇る『作家・高橋源一郎』を生み出したんじゃないかな。・・・書棚に置かれる本というのは、『そうか、読まなきゃ』という切迫感をもたらすことによって教化的に機能するのです。・・・」と(『街場のメディア論』より)。
今回の書で採りあげた素材(作品)もどっきとするものが。
・木村センさんの遺書(朝倉喬司さん「老人の美しい死について」)
・小島信夫さんの「残光」
・多田富雄さんの文章
・池袋・母子 餓死日記 覚え書き
・スティーブ・ジョブズのスピーチ
・ランベルト君の徒弟日記(荒川洋治さん「日記をつける」)
・・・
・鶴見俊輔の文章
こうしてたくさんの刺激的な文章を素材にしながら、最後に川上弘美さんの小学生のころの作文をもとに、
世界を見つめ、世界に耳を澄ませること。そして、ぼくたちは「文章」を書くのである。この世界のことを、もっと知ろうとして。
といったん閉じる。そして、
文章は誰のものか? それはぼくたちのものだ・・・
と「書くこと」の原点に立ち戻る。
連載中に起こった東日本大震災「3・11」以降、ことばはどう変わったのか? 自問自答(それでいて先生だから)読書に訴えかける「非常時のことば」が姉妹篇で出版されています。
「3・11」への辺見庸さんの並々ならぬこだわりのありようも心を揺さぶられるが、高橋源一郎センセイの軽妙な文体に込められた自身のことばへのこだわりは、すごい。
ということで、小島信夫さんの「残光」。読み始めようかと・・・。
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