おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

「Senso '45」(Tinto Brass)。(古きよき映画シリーズ。その42。)

2013-10-06 22:14:16 | Tinto Brass
「Senso」はイタリア語で「官能」の意。「45」は、1945年。

 カミッロ・ボイトの短編小説をイタリアの巨匠ルキノ・ヴィスコンティが映画化した「夏の嵐」を、ティント・ブラスがリメイクしたもの。

《あらすじ》
 1945年、第二次大戦末期のイタリア。上流階級の女性リヴィアは、夫との不毛で怠惰な日々を過ごしていた。そんなある日、夫と出かけた劇場で若いドイツ軍中尉ヘルムートと出会う。すっかり心を惹かれてしまったリヴィアは官能の世界に溺れてしまう。
 家庭では貞淑な妻を装い、情事の時には大胆に振る舞うリヴィア。そんなある日、ヘルムートを訪ねた時、若い女性とベッドにいる場面を目撃して、激しいショックを受ける。そして、ついに破局へ。


邦題「秘密」。

監督: ティント・ブラス
製作: ジュゼッペ・コロンボ
原作: カミッロ・ボイト
脚本: ティント・ブラス
撮影: ダニエル・ナンヌッツィ
音楽: エンニオ・モリコーネ

出演: アンナ・ガリエナ(リヴィア)
    ガブリエル・ガルコ(ヘルムート)

 48歳のアンナ・ガリエナ。イタリア上流階級の夫人役、最後には若い男に裏切られる哀しい中年女を演じ、肉体をさらけ出す熱演。


 エンニオ・モリコーネの音楽、哀切のこもった調べが見事にマッチ。

 ヴィスコンティの「夏の嵐」は、傑作との評価が高い。その内容は、
 
 1866年、オーストリア占領下のヴェネツィア。フェニーチェ歌劇場でオーストリア軍のフランツ・マーラー中尉(ファーリー・グレンジャー)と反占領軍運動の指導者ロベルト・ウッソーニ侯爵(マッシモ・ジロッティ)の決闘騒ぎが起こる。リヴィア(アリダ・ヴァッリ)は従兄のロベルトを救うため、フランツを桟敷席に招き、決闘の申し出を断るように頼む。決闘は免れたが、フランツの密告でロベルトは流刑になってしまう。
 フランツと再会したリヴィアは、彼に言葉巧みに言い寄られ、秘密の部屋を借りて逢瀬を重ねるようになる。
 やがて開戦、フランツに会えないまま夫とアルデーノへ行くことになった。
 そこへ突然フランツが現れる。リヴィアは、ロベルトから預かった義援金を渡し、フランツを除隊させる。彼を追ってヴェローナへ行くと、フランツは、口汚く罵った。ショックを受けたリヴィアは軍に事実を密告し、フランツは銃殺刑となる。(以上、「Wikipedia」による)

 時代を第二次世界大戦末期に移しましたが、ほぼ「夏の嵐」をなぞっています。満ち足りない日々を送る中年の女性が若い魅力的な男性に心身ともにおぼれていく、その果て。
ガブリエル・ガルコは、実に美男子。

 海のシーンなどは映像的に優れていました。


 後半のモノトーンの映像が効果的。全体として色調をあえて抑え気味なのがいい。

ラストのシーン(銃殺の場面)。

※映像は、すべて「YouTube」による。

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