安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

アナスタシア・リュトヴァ「SOME LIKE IT JAZZ」と根羽杉のテーブル再活用の話題

2020-03-26 20:01:42 | ヴォーカル(A~D)

飯田市への単身赴任時に購入して使っていた根羽杉(長野県の南端の根羽村で産出している杉)で作ったテーブルと椅子を、しまっておいた倉庫から運びだし、8畳ほどの部屋に先日設置しました。ワイルドな感じの椅子とテーブルですが、木目を見るとほっとします。ワイルドかと思ったら、意外にオーソドックな歌が聴けます。

ANASTASIA LYUTOVA (アナスタシア・リュトヴァ)
SOME LIKE IT JAZZ  (VENUS  2018年録音)

   

ロシアのジャズについて書かれた本は持っているものの、特に関心を寄せなかったのですが、昨年ディスクユニオンから発行された雑誌「JAZZ PERSPECTIVE vo.18」がロシアのジャズを特集していて最近の状況を知ることができました。その表紙にアナスタシア・リュトヴァ(vo)のポートレートが使われていました。

彼女は、現在25歳位で、ハンティ・マンシースクという町で育ち、グネーシン音楽大学を卒業、今回録音したこのグループを結成し、ジャズフェスティヴァルやジャズクラブへ出演しています。伴奏メンバーは、セルゲイ・バウリン(ts)、アレクセイ・ボディムキン(p)、ウラジミール・コルツォフ(b)、アレクセイ・ベッカー(ds)、ロマン・ソコロフ(fl, a flower is a lovesome thingのみ)。モスクワにおける録音。

曲目は「Some Like It Hot」(お熱いのがお好き)、「It ain't neccessarily So」、「Out of The Past」、「A Flower is A Lovesome Thing」、「Fascinating Rhythm」、「Love You Madly」、「Harlem Nocturne」、「I Concentrate on You」、「Satin Doll」、「Lush Life」、「I can't Believe that You're in Love with Me」、「Sunny」、「Why don't You Do Right」の13曲。ベニー・ゴルソン作曲の「Out of The Past」を除きほぼスタンダード曲です。

アナスタシア・リュトヴァ(vo)は、アニタ・オデイ、メル・トーメ、エラ・フッツジェラルドなどを敬愛するヴォーカリストとして挙げており、4ビートを基本に伝統を踏まえた歌唱を行っています。スキャットも交えて明るく歌う「Fascinating Rhythm」、ラテンリズムに乗った「I Concentrate on You」、バラードでうっとりさせてくれる「A Flower is A Lovesome Thing」などが印象に残り、これから楽しみな歌手です。少々残念なのは伴奏陣のソロが長過ぎるところで、リュトヴァの歌を中心にすっきりとした編曲で録音に臨んでほしかった。

【アナスタシア・リュトヴァ・フェイスブック】

facebook.com/lyutovajazz

歌っている映像や最新の情報が掲載されています。

【JAZZ PERSPECTIVE  vol.18】

   

表紙

   

「表紙の人」。山本隆さん(本誌の編集者)によるリュトヴァの紹介。

   

目次。このポートレートはリュトヴァ本人提供のもののようです。

   

ロシアの三人娘として、ヴィーナスレーベルからCDを出しているアンナ・コルチナ、アレキサンドラ・シャキナ、アナスタシア・リュトヴァについて記された記事。上記写真はアンナ・コルチナ。

   

アレキサンドラ・シャキナ「All The Way」のジャケット

   

アナスタシア・リュトヴァ

【根羽杉のテーブルなど安曇野市の自宅】

運び入れた部屋は8畳くらいなので、テーブルがかなり大きく見えます。丸椅子は木からの切り出しで、釘や接着剤は使っていません。全部で4つありますが、一つだけもってきました。

長椅子も一つあります。

オペラでも見ようかと、DVDをスタートさせたところです。

あるものでとりあえずの遅い朝食(いわゆるブランチ)。テーブルは気に入っているのですが、お皿が今一つで、今後の課題。


オーケストラの低音再生のためにアンプを「デノン PMA-2000RE」に替えて「JBL L100 Classic」を鳴らしました。

2020-03-25 20:01:24 | オーディオ

昨年6月にスピーカー「JBL L100 Classic」を購入し、安曇野市宅で音楽を楽しんできました。全般には良いのですが、オーケストラの再生について、低音にもう少し厚みがほしく、低弦各部の動きを明瞭にしたいと思い始めました。アンプは「ローテル RA-05」で、管弦楽の低音再生には若干力不足かもしれません。 

松本のジャズ喫茶「アンの家」で話したら、マスターや常連のTさんから長野市宅で使っている「デノン PMA-2000RE」が電源部が充実しているから使ってみたらと勧められました。そこで、先日運んできて、セッティングをTさんに行ってもらいました。結果、低音がより出て鮮明さも感じられます。Tさんとマスターに感謝。

(安曇野市宅のオーディオ機器)

レコードプレーヤー:デノン DP-400
カートリッジ:オーディオテクニカ AT150E/G
CDプレーヤー:パイオニア PD-70AE
プリメインアンプ:ローテル RA-05 ⇒ デノン PMA-2000RE  (変更点)
スピーカー:JBL L100 Classic

(変更前)

いままでの機器の設置の様子です。

ラックには、上にプリメインアンプ「ローテル RA-05」、中段にCDプレーヤー「パイオニア PD-70AE 」を置いてあります。

(変更後)

とりあえずアンプを入れ替えたところ。アンプが大きくて、目の前にあると圧迫感があり視覚的にもよくありません。

ラックの上にプリメインアンプ「デノン PMA-2000RE」 

(ラックにアンプを収納し、レコードプレーヤーをラックの上に設置。)

そこで、デノンのアンプをラックの最下段に収納し、上にはレコードプレーヤーを棚から降ろして置きました。バランスがとれて、よさそうです。

上から撮ったところ。

(Tさんが持ってきてくれた木片で、スピーカーの位置を5cm上げました。)

ここからは嬉しい番外編です。Tさんが木片を買って持ってきてくれて、スピーカーの下に挟み、スピーカーの位置を5cm上げました。聴いている高さとの調整ですが、これも効果があって、音の拡がりも出た感じです。

木片をかまして、高さを上げたところです。木の色はスプレーで変えられますが、当面このままでいきます。

(アンプを入れ替えてスピーカーの高さを調整した後、試聴で聴いたアルバムと簡単な感想)

チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲をイリヤ・カーラー(vn)の演奏で。ヴァイオリンの音が艶やかにちょっと太めに聴こえます。

   

幻想交響曲の第5楽章を聴きました。古い録音ですが、SACDでもあり、低弦部の再生がよく、コントラバスとチェロの音が分離しきれいに聴こえ、さらに、低音が充実したことによって、鐘の音など高音部も鮮明さがました感じです。

   

ミリアム・ガウチのイタリアオペラのアリア集。もともときれいな声の歌手ですが、そこに柔らかさも加わり、一段と素晴らしい。

   

最新の録音で、シーネ・エイの「DREMAS」をCDで聴きました。ベース、ドラムスともに、一層鮮やかな再生ぶりです。

ECMのオリジナルレコードで、チック・コリアの「Retrun to Forever」を聴きました。音もよいですが、演奏がすごい。

隣の部屋から、いつもと違う角度で撮影。うまくラックに収まって、全体にきれいに見えます。ラックの製作者Iさんにも感謝。


北原白秋詩集をもって喫茶「邪宗門」へ (新潟県南魚沼市へドライブ その2)

2020-03-24 20:03:40 | お出かけ・その他

新潟県南魚沼へのドライブ その2は、喫茶店の「石打 邪宗門」です。石打丸山スキー場内でレストランを営んでいた店主が、世田谷邪宗門のマスターと出会い、珈琲の作り方は国立邪宗門で習うなどして、同スキー場内に「邪宗門」を開いたのが始まりで、その後現在地に移転したそうです。

現在、全国に5店舗ある「邪宗門」の兄弟店で、北原白秋の「邪宗門秘曲」を書いた額が飾ってあります。白秋の詩をかつて読んでいたことがあり是非訪れてみたかったお店ですが、レトロな雰囲気と国立邪宗門直伝の珈琲が素晴らしく、白秋を離れても訪れる価値のある喫茶店。

看板。関東方面に向かって撮っています。

外観。

入口。

店内。アンティークがたくさん。

天井近くに額と時計。

北原白秋作 邪宗門秘曲

蓄音器が窓辺に飾ってあります。

古い時計が飾ってあります。動いているものとそうでないものがあります。

カメラ

ラジオでしょうか。店内に流れていた音楽は、古い録音のシャンソンです。「枯葉」は男性歌手の歌だったのでシャルル・トレネかもしれません。

座った席。入店時はお客様が多く入口に最も近い席しか空いていませんでしたが、十分落ち着けました。

ちょっとやってみたかった詩集を持参しての写真撮影(笑)。

珈琲。器もレトロな感じがしますが、高級そうです。

チーズケーキ。ブルーベリーのソースをかけたものにしました。

砂糖を入れたポットがきれいだったので撮影。ミルクをいれた小さなピッチャーにも受け皿があるところが凝っています。

珈琲は濃い目で美味しい。ミルクと砂糖も良い品物そうだったので、僕にしては珍しく使ってみました。

   

新潟方面に向かっての看板。

駐車場から見えるスキー場。

【北原白秋詩集(ハルキ文庫)】

   

地方にある新刊書店に詩集はほとんど置いてありませんが、ハルキ文庫からいくつか出ています。文庫ですが、文字が大きめでありがたい。

   

カバー裏面にある紹介文。

   

ペチカを掲載した写真のページがありました。白秋は、童謡や歌謡をたくさん作っています。僕は、詩集「思ひ出」や「東京景物詩」あたりが好きです。例えば、「銀座の雨」から

雨・・・・・雨・・・・・雨・・・・・
雨は林檎の香のごとく
冬の銀座に、わがむねに、
しみじみとふる、さくさくと。 (最後の部分です。この詩は、情景が目に浮かぶとともにリズムが感じられる気がします。)

【石打 邪宗門】

住所: 新潟県南魚沼市関928-3
電話:025-783-3806
ホームページ:jashumonishi/home 


へぎそばの中野屋でランチ(新潟県南魚沼市へドライブ その1)

2020-03-23 20:01:46 | グルメ

新潟県の南魚沼に3月20日に出かけました。長野市から車で飯山市、栄村、津南町を経由して2時間弱で着きました。津南町と南魚沼市の間は峠道で冬は厳しく、この時点でも道路から見える斜面には雪が残っているところがありました。

今回のドライブの目的は二つあって、一つはつなぎに布海苔を使った蕎麦を食べること、もう一つは喫茶店「邪宗門」へ寄ることです。まずは、へぎそばの「中野屋 塩沢店」へ。

国道17号(三国街道)沿いに立地しています。

お店の外観。この左手に駐車場がありますが、ほぼ満車でした。関越自動車道塩沢石打インターにも近い場所のためか、関東ナンバーの車が目立ちました。

入口。いかにも蕎麦屋さんらしい入口です。

メニュー。へぎそばは二人前からなので、天ざるの蕎麦大盛りにしました。

「布海苔つなぎのそば」は魚沼地方の名物で、僕は初めて食べます。

お店は満席状態で相席になりました。右上に映っている器が「へぎ」でこの器にもったそばを「へぎそば」というようです。

そば大盛りの天ざる。座るとすぐに出てきました。汁が多めでありがたかった。

蕎麦です。細くて水は切ってなくて若干柔らかめです。口に含むと、気のせいか海苔の香りがして、つるつるとした食感でした。長野のものとは異なる特徴があり、出かけてきた甲斐がありました。

天麩羅。写真には、ピーマン、ナス、海老、ふきのとうが写っていますが、カボチャなどが下の方に隠れていてボリュームがありました。天つゆはないので、塩か蕎麦の汁を使って食べるのでしょう。

左は野沢菜をいためたものです。

蕎麦湯。さらさらしたものでした。布海苔の蕎麦は早く提供されることもあり、ランチに適していました。

お店からの景色。手前には魚野川。

こちらは三国街道沿いの方向です。スキー場が見えます。

もっと左手(北方面)の景色。山がぐっと近く迫力があります。

【中野屋 塩沢店】

住所:新潟県南魚沼市南田中534-89
電話:025-778-3113
ホームページ:umaisoba.com


スティーヴ・グロスマン「STEVE GROSSMAN QUARTET」と「むさしの森珈琲」オープンの話題

2020-03-22 20:02:00 | テナー・サックス

長野市に「むさしの森珈琲」がオープンしました。すかいらーくグループの喫茶店ですが、長野県では初めてのお店です。この場所は、ロイヤルホスト → カウボウイ家族 → むさしの森珈琲と変遷してきている場所です。モーニングに使えそうなので長く続けていただきたいお店です。長きにわたり活躍しているテナーサックス奏者のアルバム。

STEVE GROSSMAN (スティーヴ・グロスマン)
STEVE GROSSMAN QUARTET  WITH MICHEL PETRUCCIANI(Dreyfus 1998年録音)

   

スティーヴ・グロスマン(ts, 1951年ニューヨーク生まれ)は、近年もアルバムを出していて来日回数も多く、日本でもよく知られていると思います。本作は、ミシェル・ペトルチアーニ(p)と共演したもので、彼の最後のスタジオ録音になったものです。先日訪れた長岡市のジャズ喫茶「音食」で聴かせてもらって、よかったので購入しました。

メンバーは、スティーヴ・グロスマン(ts)、ミシェル・ペトルチアーニ(p)、アンディ・マッケイ(b)、ジョー・ファンズワース(ds)。ペトルチアーニがプロデューサーにこの録音に参加したいと申し出て、この顔合わせが実現したようです。また、ペトルチアー二は自作曲も提供しています。

曲はスタンダード曲が「Ebb Tide」、「You Go to my Head」、「Body & Soul」、「Don't Blame Me」、「Theme for Ernie」、「In A Sentimental Mood」、ジャズオリジナルのアンディ・マッケイ作「Inner Circle」、スティーヴ・グロスマン作「Song for my Mother」、ミシェル・ペトルチアー二作「Parisian Welcome」、「ソニー・ロリンズの「Why don't I?」で全10曲。ロバート・マックスウェル作「Ebb Tide」(引き潮)は、ジャズで取り上げられるのは珍しいですが、僕には嬉しい選曲です。

グロスマン(ts)には、コルトレーンからの影響がみえますが、この頃になるとハードバップ寄りで、余裕で吹いている感じがします。バラード系の曲が多く、美しい響きのペトルチアーニのピアノもあいまって寛げます。アンディ・マッケイ作「Inner Circle」はスローテンポでモード系のもの悲しい雰囲気が印象的で、グロスマンが熱演。「You Go to my Head」は、ラテン系(多分サンバ)のリズムで明るく演奏され、リズミカルなペトルチアーニ(p)のソロが素晴らしい。「Ebb Tide」や「Body & Soul」でも、グロスマンが円熟ぶりを発揮。

リズムセクションの3人。ペトルチアー二(p)、マッケイ(b)、ファンズワース(ds)。

【むさしの森珈琲 長野若里店】

住所:長野県長野市若里6丁目1-1 
電話:026-229-7151
ホームページ:skylark.co.jp/mmcoffee

駐車場

外観。

入口

店内。広々としていますが、大部屋なので、コメダ珈琲のように仕切りを設けてもらいたいところ。話し声がうるさいので、早朝などお客様の少ない時間に行くことにしました。

椅子やテーブルなど調度品は悪くありません。

お腹が空いていたので、ナポリタンを注文。

珈琲。