7~8年前になるが、ちょっとした知り合いの高級官僚が突如退官した。それも、「在フィリピン日本大使館出向」の内示に対し、「留学できないのではこの省にいる理由がない」と憤って退官したのである。
彼の気持ちも分からないではないが、彼が入省したこと自体、そもそも本末転倒であったと思う(留学目当てに官僚になったあげく、留学から帰国した直後に転職する若手官僚は後を絶たない)。
翻って弁護士業界を見るに、留学目当てに大手事務所を目指す人がいるように思われる。しかしながら、開業しない「○○州弁護士」という資格は、いわば「飾り」以上のものではないというべきであって、むしろ、法曹という職業の本質にそぐわないように思われる。アメリカ法曹界の発想は、「才能は実務での経験によって年月をかけて育まれる」というものであり、だからこそ入り口に過ぎない司法試験に合格するのは比較的易しいのである。
要するに、仕事の本質を見誤ったり、「副産物」に惑わされないこと。
彼の気持ちも分からないではないが、彼が入省したこと自体、そもそも本末転倒であったと思う(留学目当てに官僚になったあげく、留学から帰国した直後に転職する若手官僚は後を絶たない)。
翻って弁護士業界を見るに、留学目当てに大手事務所を目指す人がいるように思われる。しかしながら、開業しない「○○州弁護士」という資格は、いわば「飾り」以上のものではないというべきであって、むしろ、法曹という職業の本質にそぐわないように思われる。アメリカ法曹界の発想は、「才能は実務での経験によって年月をかけて育まれる」というものであり、だからこそ入り口に過ぎない司法試験に合格するのは比較的易しいのである。
要するに、仕事の本質を見誤ったり、「副産物」に惑わされないこと。