”アンチ・ワグネリアン”を標榜する音楽家は多いらしいが、その中でもイーゴリ・ストラヴィンスキーは筆頭らしく、自伝にこう書いているそうである。
「・・・バイロイトでの公演は、ただで席を提供されても今日では見に行く気にもなれない代物である。劇場のムード自体、設計も装置も暗鬱で、それは火葬場、それも非常に旧式なそれであった。そして死者を讃えて歌う仕事を引き受けた喪服の紳士たちが現れてきそうな雰囲気だった・・・芸術を宗教とし、劇場を寺院とするようなこのとてつもない瀆神的な考え方に、未来永劫にわたって終止符を打つべき時は、まさに来ているのである(塚谷晃弘訳)」
だが、その後も世界中でワーグナーのオペラ(楽劇)は盛んに上演されてきた。
”アンチ・ワグネリアン”の思い通りにはならなかったようだ。
おそらく、”ワーグナー”という一つの音楽のジャンルが確立されたのである。
「・・・バイロイトでの公演は、ただで席を提供されても今日では見に行く気にもなれない代物である。劇場のムード自体、設計も装置も暗鬱で、それは火葬場、それも非常に旧式なそれであった。そして死者を讃えて歌う仕事を引き受けた喪服の紳士たちが現れてきそうな雰囲気だった・・・芸術を宗教とし、劇場を寺院とするようなこのとてつもない瀆神的な考え方に、未来永劫にわたって終止符を打つべき時は、まさに来ているのである(塚谷晃弘訳)」
だが、その後も世界中でワーグナーのオペラ(楽劇)は盛んに上演されてきた。
”アンチ・ワグネリアン”の思い通りにはならなかったようだ。
おそらく、”ワーグナー”という一つの音楽のジャンルが確立されたのである。
また、その過程で、ストラヴィンスキーが指摘したような負の側面も、かなり希薄化されたのではないかと思う。
以上、ワグネリアンによる弁護でした。