Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

ノルマによる抑圧移譲

2022年06月23日 06時30分39秒 | Weblog
新年会で「症状」手渡す 男性社員の自殺「パワハラ原因」遺族が住宅建築会社提訴 青森地裁
 「訴えによると、男性は2011年に入社し、注文住宅の営業を担当。18年1月ごろ、上司の男性課長から携帯電話で「おまえバカか」といった内容のショートメールが複数回送られた。
 同月開かれた会社の新年会の余興として、営業成績をたたえた賞状形式の「症状」が交付され、誹謗(ひぼう)中傷を受けた。余興は課長が企画し、文面も考案したという。


 悪質なパワハラで、労災認定されるのは当然である。
 意外なのは、パワハラを行った課長が被告とされていないところだが、もちろん、それなりの理由があるのだろう。
 「症状」の文面を見て強く感じたのは、この会社でも、おそらく過酷な営業のノルマが課せられているのではないかということである。
 課長になるくらいなので、この加害者はそれなりのノルマを達成してきたのではないかと思うのだが、反面、相当なストレスをため込んでいたのではないかと疑われる。 
 そうでもない限り、このような、部下を精神的に傷つける「余興」を考案したりはしないだろう。
 つまり、これは、「ノルマ」による「抑圧移譲」ではないかと思うわけである。
 その典型例が、近年さんざん引用されている、スルガ銀行の事案である。

スルガ銀パワハラ地獄「ビルから飛び降りろ」「お前の家族皆殺し」 弁護士が「明確に違法」と断言
 「報告書では第三者委が実施した行員アンケートを紹介。営業成績が伸びないことについて、上司からどのような厳しい叱責を受けたことがあるか複数の行員の声が紹介されている。抜粋すると以下のとおりだ。
・数字ができないなら、ビルから飛び降りろといわれた
(中略)
・数字ができなかった場合に、ものを投げつけられ、パソコンにパンチされ、お前の家族皆殺しにしてやるといわれた。


 こういう管理署の言動は異常というほかなく、その背景には多大なストレスがあると見るのが自然である。
 こうしたストレスを作り出しているのは、やはり「ノルマ」だと思うのである。
 ・・・インパール作戦失敗後、牟田口廉也は、こう言っていたそうである。
 「・・・皇軍は食う物がなくても戦いをしなければならないのだ。兵器がない、やれ弾丸がない、食う物がないなどは戦いを放棄する理由にならぬ。弾丸がなかったら銃剣があるじゃないか。銃剣がなくなれば、腕でいくんじゃ。腕もなくなったら足で蹴れ。足もやられたら口で噛みついて行け。日本男子には大和魂があるということを忘れちゃいかん。日本は神州である。神々が守って下さる……
 まるで無理なノルマを押し付けてくる営業の管理職のようである。
 合掌。 


 

コメント
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