映画『叫びとささやき』ネタバレ感想と結末までのあらすじ。ベルイマン監督が家族の愛憎と人の欲望を“強烈な赤”で彩る
「叫びもささやきもかくして沈黙に帰した。その一言で、映画は幕を閉じました。」
またベルイマン作品を観ているが、「叫びとささやき」もなかなかの傑作である。
「いま、小さな水禽が、まだ口を開いている深淵の上を啼きながら舞い、渋面した白波がその険しい側面を叩いた。やがてすべては潰え滅び、大いなる海の柩衣は、五千年前と同じうねりをうねりつづけた。」(田中西二郎訳)
「叫びもささやきもかくして沈黙に帰した。その一言で、映画は幕を閉じました。」
またベルイマン作品を観ているが、「叫びとささやき」もなかなかの傑作である。
(それにしても、この解説の見事なこと!)
だが、非常に後味が悪く、特に夜寝る前に観るのはよくないと思う。
エンディングの「叫びもささやきもかくして沈黙に帰した」という一文は、後味の悪さを決定的なものにしている。
そういえば、映画に限らず、「後味の悪い傑作」というのは結構多い。
小説で言えば、やはり「白鯨」(MOBY-DICK)などはその筆頭だろう。
エンディングの「ピークォド号の沈没」(実は、この後にEPILOGUEがあるのだが・・・)の一文は次のとおり。
”Now small flows flew screaming over the yet yawning gulf; a sullen white surf beat against its steep sides; then all collapsed, and the great shroud of the sea rolled on as it rolled five thousand years ago.”
だが、非常に後味が悪く、特に夜寝る前に観るのはよくないと思う。
エンディングの「叫びもささやきもかくして沈黙に帰した」という一文は、後味の悪さを決定的なものにしている。
そういえば、映画に限らず、「後味の悪い傑作」というのは結構多い。
小説で言えば、やはり「白鯨」(MOBY-DICK)などはその筆頭だろう。
エンディングの「ピークォド号の沈没」(実は、この後にEPILOGUEがあるのだが・・・)の一文は次のとおり。
”Now small flows flew screaming over the yet yawning gulf; a sullen white surf beat against its steep sides; then all collapsed, and the great shroud of the sea rolled on as it rolled five thousand years ago.”
「いま、小さな水禽が、まだ口を開いている深淵の上を啼きながら舞い、渋面した白波がその険しい側面を叩いた。やがてすべては潰え滅び、大いなる海の柩衣は、五千年前と同じうねりをうねりつづけた。」(田中西二郎訳)