Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

過度の楽観

2022年06月04日 06時30分33秒 | Weblog
「プーチンの本性」を見破れなかった西側の誤算 歴史家が恐れる世界が「大惨事」へと至る筋書き
 「1989年に発表した「歴史の終わり?」という論文で一躍有名になったアメリカの政治学者フランシス・フクヤマは、ロシアの「完全な」敗北を自信たっぷりに予測して私を驚かせた。
 「ロシア軍の戦線崩壊は突然、壊滅的なかたちで起こりうる」とフクヤマは書いている。「軍が敗北を喫したら、プーチンは生き延びられない」。
 しかも、「ロシアが敗れれば、『自由の新生』が可能になり、グローバルな民主主義の凋落状態にまつわる失意から私たちを救い出してくれる。1989年の精神は生き続けるのだ」。


 過度の楽観というほかなく、これについては、ニーアル・ファーガソン氏が説得力のある反論を行っている。
 歴史学が、ジェノサイドはもちろんナチズムの分析すら出来ていないことは、既に指摘されたとおり。
 根本原因がつかめていない状況は変わっていない。
 見過ごされがちだが、プーチンという一人の独裁者が問題なのではない。
 こうした人物をやすやすとトップにしてしまい、歯止めをかけることのできない・しない一般の国民、独裁を守るかのような統治システム、さらに、前線で残虐行為を繰り返す軍人たちの思考こそが、最大の問題なのである。
 「自由の新生」に至るまでに、これほどの犠牲が払われなければならないこと自体、第二次大戦の惨禍から教訓をくみとっていないという大きな失敗を示している。
 なので、通常の感覚を持った人であれば、フクヤマ氏のように「楽観」して傍観しているような気持にはなれないはずである。
コメント
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