パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

デンマーク戦から思う事

2010年06月26日 09時41分56秒 | サッカー
日本中が朝から良い気分になれた昨日のデンマーク戦

個人的な感想から

最初の数分、デンマークのパススピードが速くて
前から来ていたので多少不安になった
誰だったか分からないがセンター辺りでパスを迷っていた時に
相手に取られた時にはリズムが悪りそうでヤバい気も

しかし、この試合引き分けもよかったが
積極的に勝ちに行ったのがよかった

大久保のクロスに松井の絶妙の走り込み
ゴールにはならなかったが、日本のリズムの覚醒にはなった

今回キレがある松井
センターでボールをもらい縦にドリブル
一人かわして右に駒野が走っているのが見えた
そちらに出すかなと思ったが、予想に反して
縦の長谷部にパス
長谷部も枠には行かなかったが気分のいいシュート

これでやって行けそうと感じたが
トマソンのあいてる場所へのランニング
動いている場所へのくさびのパス
なかなか手強い

そこであの本田のFKのシュート
「入っちゃった!」
が第一印象。
あの場所はセビージャ戦でも入れているから
入る可能性はあったが、まさか!

これでデンマークは2点取らなくてはならなくなった
サッカーの2点はキツいから
日本のアドバンテージは大きく
デンマークのゲームプラン、精神状態は予想外の状況に

遠藤のFK いいコースにとんでよいシュートだった
個人的に遠藤は今までの努力が結果として報われてよかった
サッカーの神様もご褒美をくれた感じ

しかし、2-0はサッカーでは危険な点数
後は集中を切らさない様に、、、

この試合、割合皆がシュートを放った
枠には飛ばなかったが、ゴールキックを行うまでに
戻る時間が稼げて効果的だったかも

それとクリアの問題
残念ながら日本のレベルだと後ろからキチンとつないで
前にボールを運ぶ確率が低い
慌てて蹴って相手にカット、ずっと攻撃にさらされる状況が今まで見られたが
昨日は前方の誰もいないところに大きく蹴って
デンマークの後ろからビルドアップの状況にさせた
これは現実的な対処方法でよい判断

本田はキープも体を張って、ファールを受けたり
ボールを前に運んだり、そして最後に華麗にターンして
岡崎にアシスト
素晴らしかった

ロンメダールの名前は全然出て来なかったから
長友、大久保がよい仕事をしていたのか

さて勝利が決まってからの日本の騒ぎ方
テレビの伝え方
ちょっとへそ曲がりの自分には疑問符がついてしまう
いや日本の国の問題かも知れないが

多分多くのテレビ観戦をした人たちは
何かを人と語りたくて仕方なかっただろう
金曜日で仕事があるけれど
こんなとき、社会が皆の感情を共有する時間を
設ける事ができないか?

サッカーが、日本代表が、強くなるという事は
見る法、応援する方のレベルも上がらなくてはならない
マスコミは勝った負けただけでなく、何がよくて何が悪かったか
それを皆が分かる様に話すだけでは
あまりにも低次元の話に終始するので
かなり突っ込んだ話もする様にしなくてはならないと思うのだが

今朝の新聞、テレビは
チームが一体化している 団結力がある
日本の特徴、武器はこの事だ
と判で押した様に報じているが果たしてそうだろうか?

怖いのは、一致団悦すれば
全てが解決してしまいそうな雰囲気があること

チームが一体化する、組織として機能する
それは大前提ではないのか
(と言ってもフランスの様に上手く行かないところも多々あるが)
例えばチリ、このチームも味方によっては日本以上に組織立って
ひたむきに闘う
でもこのチームの特徴は組織力だとは言わない

組織力を評価されるのは
他に褒めるところがないから
なんてことでないのならよいのだが

さて手のひらを返したような岡田監督への賞賛
自分は批判的な立場であったので
今までの結果は喜んでいても監督としては評価は
やはりそんなに上げられない

奇跡的にチームがよくなった
というのではなく
これくらいの事は前からできる状況だったのでは
と思うから

コンディションの悪い選手を選んでみたり
点を取るイメージが浮かばないフォーメーションだったり
デンマーク戦で見せた闘う本能の様なものを
抑えた指導方針 理論的というものの実は相手あっての事
相手を研究すれば対処できる!
といった単純な問題ではないだろうに

今回南米のチームが好成績を上げているのは
少し分かるような気がする

皆が憧れるヨーロッパのサッカーは洗練され過ぎている
ヨーロッパはサッカーの持っている格闘技的、闘う、感情の発露
といったところが薄れてしまっている

南米の個の強さ、ひたむきさ、ボディーバランスの良さ、強さ
細かい現実的なテクニック
これらは最近あまりに軽視されて
戦術論に終始する日本には見習うべきは
実はここにあるような気がするが

というわけでパラグアイ戦
案外やりにくい相手なのでは?

結局、サッカーは点を取らなければ勝てない
点を取られなければ負けないのではなく
取らなければ勝ち上がれない(それに面白くない)

目指すサッカー
その方向性が常に負けない事に向いている様にしか思えない岡田監督は
今回、良い結果(すでにそうだが)でも今後の為には
よい監督ではないと思う

結果を残した事は勝負師
歴史上としてはいいかもしれないが
進歩発展には果たして寄与するか?

さてパラグアイ戦
予感としては本田はまぐれでなく何かしそうな気がする
たしかに実力、身に付いた技術が本物となっている
コメント
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